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「牡蠣」 それは、古くから日本を含むアジア一帯や欧米諸国において養殖され、今では世界各地で重要な水産食料資源とされている海洋性の二枚貝です。国内における牡蠣類の生産量は年間約16万4千トン (平成23年漁業・養殖業生産統計) にものぼるのです。

 

ところで、そんな牡蠣には「海のミルク」という二つ名があることを、皆さんは知っていることでしょう。

 

グルメ番組や地域産業を取り上げる番組で牡蠣の紹介をする時は、必ずと言っていいほどこの二つ名も紹介されています。しかし、皆さんはなぜ牡蠣がこのような呼び方をされているのか知っていますか?

 

今回は、牡蠣が好きだからという理由で大学の卒業研究テーマに牡蠣を選んだ僕が、みんな知っているようで、実は奥が深い「牡蠣」の実態と栄養のすごさ、「牡蠣」が世界から注目される訳を皆さんにご紹介したいと思います。

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牡蠣ってどんな生物?

牡蠣が「なぜ「海のミルク」と呼ばれるのか?」、「その栄養素はどのくらいなのか?」を知る前に牡蠣がどんな生き物なのかをおさらいしましょう!

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牡蠣(英名:oyster)とは、イタボガキ属もしくはマガキ属に属する海産性二枚貝の総称で、多くは食用とされるものを牡蠣と呼ぶことが多いです。

 

日本では、夏に旬を迎えるイワガキ(Crassostrea nippona)と、冬に旬となるマガキ(Crassostrea gigas)の2種類を指して使われることが多いですね。

 

牡蠣は幼生時に2週間程海を漂ったのち、海岸にある岩や岸壁のコンクリート、船舶の船底や養殖用生簀の周囲に付着します。

牡蠣の生態から分かる栄養の秘密

一度付着した場所から移動することはないので、貝殻の開け閉めに使う閉殻筋(貝柱)以外の筋肉は退化し、軟体部と呼ばれる内臓部分(肝膵臓や生殖腺)が体の大半を占めています。

 

軟体部には、エサとなる海洋性植物プランクトンから蓄えた豊富な栄養分が含まれ、僕たち人間が牡蠣を食べた際に感じられる磯の香りや風味は、この部分によるところがほとんどですね。

 

牡蠣の仲間に分類される二枚貝は世界中の海に生息しているので、現在では日本を含むアジア一帯、ヨーロッパ諸国、オセアニア州、北・南アメリカ大陸など、世界中で食べられ、その美味しさと栄養価の高さから重宝されています

 

また、日本と同じように、牡蠣の海面養殖に取り組んでいる国も多数あります。
関連記事→これであなたも牡蠣博士!!!牡蠣養殖の歴史と実態に迫る!!

 

いま僕が住んでいる台湾でも昔から牡蠣の養殖が行われていて、日本で見る牡蠣よりは小ぶりですが、屋台や定食屋でよく見かける牡蠣入りオムレツや牡蠣と生姜のスープは台湾料理の定番ですね。

牡蠣の美味しさの秘密とは?

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牡蠣の美味しさ、それはズバリ・・・

「他の貝類にはない独特の風味とクリーミーさ」

です!

 

牡蠣以外の貝類というとアサリ、ハマグリ、ホタテなどをイメージする方が多いでしょう。

 

これらの貝類は「コハク酸」というアミノ酸を多く持っていて、これが貝類の旨味の素です。このコハク酸を主として、グリコーゲンと呼ばれるエネルギーの素や、塩分などを総合し、貝類の美味しさは評価されるのです。

 

しかし、牡蠣は他の貝類と違い、他の貝類同様にコハク酸を多く含むのですが、他の貝類よりも遥かに多い量のグリコーゲンと脂質、そしてミネラル類を含んでいるのです。

 

グリコーゲンは本来、無味無臭の物質ですが、実は他のアミノ酸の味を感じさせやすくする働きを持っています。また塩味の素であるミネラル類のおかげで磯の風味が増し、脂質も多いため、味にコクが出て、よりクリーミーに感じられます。

 

そして、水分も多く含むため、プルプルな食感やツルンとした舌触りが楽しめます。

脅威の栄養!海のミルクと呼ばれる訳は?

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<画像元:r.gnavi.co.jp

上述したように、今や世界中で愛されている牡蠣。

 

日本では「海のミルク」という二つ名で有名ですが、そう称される理由の一つが、「牡蠣の身の色」でしょう。

「生牡蠣色」(英名はオイスターホワイト)という色があるほど、その色は美しく、まさに海で採れるミルクといった色合いです。

 

 

そして、

二つ目にして最大の理由が、「その栄養価の高さ」でしょう!

牡蠣は低脂肪高タンパクの食品で、必須アミノ酸、ビタミン類、ミネラル類、グリコーゲン、タウリンなど栄養素をバランス良く多量に含むのです。

 

特に、亜鉛、グリコーゲン、タウリンは牡蠣の栄養素を語る上で欠かせないものです。

牡蠣の栄養!・亜鉛・グリコーゲン・タウリンの効果効能

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牡蠣はあらゆる食品の中においてトップクラスの亜鉛含有量を誇ります。魚介類は全般的に亜鉛を多く含むのですが、その中でも群を抜いて多く、アサリやシジミなどの他の二枚貝と比べてもその差は10倍以上!

 

新陳代謝を促し、体内で働く多くの酵素を活性化させる亜鉛は、カルシウムの吸収も促進させ、骨粗しょう症の予防には欠かせない存在です。

 

もし亜鉛が不足してしまうと味覚障害や脱毛、生殖機能の低下、治癒力の低下につながります。もし牡蠣が苦手な人は、牡蠣以外の亜鉛を多く含む食材であるウナギや海藻類で摂取しましょう。

グリコーゲン

グリコーゲンは多くの生物のエネルギー源となるグルコースの固まりで、肝臓や筋肉に蓄えられ、必要に応じてエネルギーに変換されます。体内の血糖値が下がった時にすぐにブドウ糖になって血糖値を一定に保つ働きをしたり、即効性の疲労回復に効果を発揮します。

タウリン

牡蠣は自身の浸透圧調節物質として、遊離アミノ酸の類であるタウリンをとても多く含むことでも有名です。タウリンと言えば、さまざまな栄養ドリンクの宣伝でお馴染みになってきましたが、スタミナ増強、疲労回復、脂肪肝予防、胆汁酸の分泌を促進させコレステロールの上昇を抑える、といったさまざまな効果が期待されています。

 

タウリンの効能についてはまだまだ研究段階で、今後さらなる効果が見つかる可能性もあります。

 

これら以外にも、ビタミン類やミネラル類など、現代人が不足しがちな栄養素や、健康・美容にイイとされる成分をたくさん持っています。

まさに万能な食材ですね!

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まとめ

まとめてみると、

  • 牡蠣は日本を含め世界中で食され、重要な水産資源として昔から重宝されている
  • 牡蠣の美味しさの秘密は、他の海洋性二枚貝と異なり、コハク酸に加えてグリコーゲンやミネラル類、脂質を多く含むからである
  • 牡蠣が「海のミルク」と呼ばれるのは、その美しい色合いと、バランスが良く豊富な栄養素をもつため
  • 牡蠣が持つ栄養素の中で特に特筆すべきは、「亜鉛」、「グリコーゲン」、「タウリン」

牡蠣という食材は、生はもちろん、煮ても焼いても揚げても茹でても美味しく食べられます。さらに、日本では異なるシーズンに旬を迎える2種類の牡蠣のおかげで、ほぼ一年中牡蠣の美味しさを楽しむことができます。

 

最近は水産物の流通もすごく発達し、牡蠣を自宅で注文し、自宅まで配送される!という画期的なシステムもあります。是非とも牡蠣をたくさん食べて、健康的にも美容的にも体を満たしてあげましょう!!

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