アフリカ大陸のサバンナや森林にはさまざまな動物たちが生息しています。皆さん、食べ物を探すのが忙しいでしょうが、このアードウルフ(英語ではAardwolf)はちょっと変わった食生活をしています。他にもどんな生態があるのか?調べてみました。
どんな動物?生態は?
アードウルフは草原やサバンナにいる動物です。胴体には黒っぽい横しまが入っていて、足にもさらに黒っぽい横しまがあります。指に近いほど黒が強くなってきます。「ウルフというからにはかなり強いのかな?」と思いますが、そんなことないです、とってもカワイイ顔をしているんですよ。
特徴。
どう見てもリカオンかハイエナなのにアリ(主にシロアリ)を餌として好むのが、一番の特徴だと言えます。シュウカクシロアリが好物ですが、このアリには毒があるので、食べるのはアードウルフだけです。なぜかというと、唾液の中に毒を中和する成分が含まれているため、毒があっても食べることができます。また「土の中を好み、土の穴があったら入ってしまう。」という性格もあわせ持っています。そのため、別名「ツチオオカミ」とも呼ばれます。
大きさ
アードウルフの体長は50~80cmほど、体高は40~50cmほど、体重8~14kgほどと、比較的小柄な体です。
ハイエナ科に属していますが、ハイエナ科の中でも最小種です。
餌は?
見た目はハイエナなのですが、ハイエナのように食べるというわけではなく、アリクイのようにアリを食べて生きています。名前も、恰好が似ているからという理由でウルフとなってしまっただけです。オオカミはイヌ科ですが、ハイエナは猫科から進化した生き物です。森林にいたネコ科の動物はハイエナも含め、草原に出て行くようになりました。そういった生活スタイルに合わせて、ハイエナのようなネコ科でも犬のような体つきになったようです。アードウルフもその中の1種類だったのです。しかし、アードウルフは昆虫食になっていきました。そして、体型が小柄なので小食かと思いきや、1週間で30万匹のシロアリを食べます。名前に「ウルフ」と付いているのに食べるのがシロアリ、っていうのはアンバランスというか、笑ってしまいます。
生息地
アフリカ大陸の西部や南部のサバンナと呼ばれる、草や低い木の広がる草原に生息しています。
鳴き声
母親が二頭の赤ちゃんを育てています。「くーん、くーん」と可愛い声が聞こえてきそうですね。
このネット上の動画の10秒あたりから、鳴き声を聞けます。「クーンクーン。」と可愛い鳴き声です。
寿命は?
アードウルフの寿命は野生では10年ほどです。動物園などでの飼育下では14年ほどです。
サバンナを疾走しています。
日本の動物園で見れる?
以前は日本にもアードウルフを飼育していた動物園もありました。しかし、現在は日本の動物園では見ることができません。アメリカのシンシナティ動物園やサン・ディエゴ動物園、イギリスのハマートン動物園などで、飼育しており、見ることができます。どうしても野生を見たいときは、やはり、アフリカに旅行するしかないです。
ペットにできる?
海外では一般の家庭でもアードウルフをペットにしているようです。国内できますが、ハイエナ科なので都道府県の許可が必要です。値段も200万円ほどします。また、一週間で約30万匹のシロアリを食べるので、それだけのシロアリを餌として確保するのは困難です。餌代もかかります。そのため、国内では難しいでしょう。
なつく?
前の海外での動画を見ると、飼い主に懐いています。
南アフリカで、アードウルフの赤ちゃんを飼育しています。膝の上に乗ってミルクを飲んでいるのは安心している証拠ですね。手のひらの上で眠っている姿は可愛いです。
小さい頃から育てると人懐っこくなります。
まとめ
可愛かったです。動物園でアードウルフを見たい方はアメリカやイギリスに、野生のアードウルフを見たい方は南アフリカなどに海外旅行ですね。毒を中和する唾液というのはすごいですね。進化の過程でそうなったのでしょう。でもそのように進化するまでには、かなり時間がかかったことでしょう。「進化ってすごいなあ~」と、改めて思います。