温和な性格のコーンスネーク!その生態と飼育方法、魅力!なつく?

皆さんはヘビが好きですか?中には怖いという人もいるかもしれません。爬虫類好きの人の中ではヘビは人気のペットですが、なじみがない人にはとてもハードルが高いもののように感じるでしょう。しかし、ヘビは飼ってみるととても可愛らしい動物です。おそらく、一般的に考えられるほどハードルが高い動物ではありません。

本文では、初心者向きだとされるコーンスネークの生態や飼育方法、魅力などをお伝えします。怖そうだし少し苦手、そう思っている人にこそこの記事を読んでほしいと思います。

生態

ガラスを這っているのでお腹の模様が見える

コーンスネークはナミヘビ科ナメラ属に分類されます。赤い体を持つことから、アカダイショウという別名も持っています。赤、黄、オレンジ、赤褐色、黒色、グレーと、体色は鮮やか。カラフルで派手な模様が特徴的な背中と、モノクロの市松模様のような斑紋が入ったおなか。

このチェッカー模様とも呼ばれるおなかの模様がトウモロコシのように見えることから、コーンスネークと命名されたという説もあります。

生息地

コーンスネークはアメリカ合衆国の固有種。アメリカ大陸の東側平野部に広く分布しています。分布する地域が広域であるため地域変異により多様な種が存在します。

森林を好みます。森林の他には草原や農地にも生息します。木登りができる「半樹上性」のヘビですが、地表性も強く、日中は地面にあいた穴の中、倒木や石の下、溝の中などで休みます。

大きさ

シーツの上にいる

成体は大きいもので120cm~150cm、最大だと全長183cmの大きさの個体が観測されています。ヘビの中では小さい方です。

食性は肉食。ネズミなどの小型哺乳類、鳥類や鳥の卵、小型の爬虫類や両生類を食べます。

エサを丸呑みし、2日ほどかけてゆっくり消化します。

寿命

平均寿命は野生下で6~10年、飼育下だと10~15年。飼育されている場合の方が長生きしやすい傾向にあります。ケージ内の温度やエサやりの頻度などに気を付けることで寿命を延ばすことができます。

多様な品種(モルフ)がある

コーンスネークは品種改良により様々な品種が存在します。エキゾチックアニマル業界では品種のことをモルフとも言います。特定の色や模様などのを持つ生体同士を掛け合わせ、その特徴が表現型として確立された時、その表現系をモルフと呼ぶのです。コーンスネークには様々なモルフがあり、現在でも毎年新しいモルフが誕生しており、あまりにその数が多いため、何種類のモルフがあるかわからないとも言われています。モルフが流通しすぎて逆にノーマルの個体を見なくなってきた、なんていう話も聞きます。

黒色色素が消え全体的に色が薄くなった「アルビノ」、黒だけでなく赤や黄色の色素もなくなり白くなった「スノー」、スノーよりさらに模様が薄く白くなった「ブリザード」、赤い色素が欠乏しグレーの体色になった「アネリ」、赤みが強くなった「ブラッドレッド」などがコーンスネークの代表的なモルフです。

原種のように赤やオレンジ、黒色の模様を持っているスタンダードなコーンスネークは「ノーマル」、あるいは「レッド」と言いますが、ノーマルの生体もルーツとしている個体群が分布していた地域によって色や模様に違いが出ます。

準備やペットとしての飼育方法

続いてはコーンスネークのペット用品や飼育についてご説明します。

環境を整えるには飼育ケージ、床材、シェルター、水入れ、パネルヒーターなどの保温器具や温湿度計があれば十分です。以下で順番にご説明します。

①飼育ケージ

飼育用のケージには、爬虫類用に売られているものが便利です。爬虫類用ケージは通気性があり、フタもついているのでお世話がしやすく脱走も防げます。給餌ドアがついているタイプのものはエサやりもしやすく便利です。

ケージのレイアウト例

広さはコーンスネークがとぐろを巻いた状態の4倍の広さがあれば大丈夫です。ベビーから飼う場合はプラスチック製の虫カゴのような簡易的なケースも使えなくはないですが、生体の成長に合わせて大きいものに変えてあげるようにしましょう。

②床材
ベッドシーツの下から顔をのぞかせる2

ケージの床面にしくものを床材と言います。砂やソイルと呼ばれる粒上の土など床材にも色々な種類があります。ペットシーツ、キッチンペーパーや新聞紙などでも代用可能。コーンスネークの場合は掃除がしやすく、乾燥しやすいものが適しています。

③シェルター

シェルターとは生体が中で休むための隠れ家のようなもの。ヘビは狭い場所に隠れることで落ち着く修正があるため、ストレスなく生活させてあげるためにシェルターが必要です。安心して過ごせるため、食欲も安定しやすくなるという効果もあります。

シェルターから顔をのぞかせている2

爬虫類飼育でよく使われるウェットシェルターという上部にくぼみがあるシェルターは、水をそそぐことでシェルター内の保湿にも役立ちます。

④水入れ

水分補給、および水浴びのための水入れです。ヘビの水浴びには皮膚を乾燥から守り、脱皮の成功率を上げるという大きな意味があります。コーンスネークがとぐろを巻いた状態で全身がつかるくらいの大きさのものを選び、水浴びできるようにしてあげましょう。

水浴び中

爬虫類用の水入れも売っていますが、プラスチック製のタッパーなどでも問題ありません。

⑤パネルヒーター

ケージ内の温度が低くなるとエサ食いが悪くなり、消化不良を起こしてしまうため、特に冬場は保温器具が必要です。保温器具として便利なのがパネルヒーターです。ケージの下にひき底面をあたため、ケージ内を保温します。

大きさはケージの半分から3分の1程度のものが望ましいです。ケージの底面全体を温めてしまうと生体が低温やけどをする危険性があるため、サイズが大きすぎるものは不適でしょう。保温器具がある部分とない部分を設け、ケージの中に温度差を作ることで生体が好きな場所を選べるようにします。また、保温器具はシェルターの位置からも離して設置し、シェルター内でコーンスネークが休んでいる時に低温やけどにならないようにも気を付けましょう。

⑥温度計と湿度計

コーンスネークを飼う際の適正温度は28~30℃、適正湿度は50〜60%とされています。温湿度計を保温器具から離れたケージの隅に置き、一定以上温度が保たれていることを確認しましょう。

ただ、コーンスネークは寒さに強い種。湿度が低くても水浴びをし自分からなんとかするので、パネルヒーターと水入れがあれば、温度や湿度はそこまで神経質に調整しなくても大丈夫です。

以上が必要な飼育用品です。初めて飼育する際は現物を確認し、ペットショップの店員やブリーダーなど爬虫類飼育の経験がある人の話を聞きながら選ぶと安心です。

食事

コーンスネークは肉食。爬虫類専門店などで売っている冷凍のピンクマウスを与えて育てるのが一般的です。ピンクマウスはS、M、Lと、サイズがわかれます。生体の胴体の太さと同程度か、少し太いくらいの大きさのマウスを1匹与えるのがいいでしょう。

ピンクマウスを捕食中

エサやりの頻度は幼体の時で2~3日に1回が目安。成体になってからは生体やエサのサイズによって様子を見て変えましょう。また、フンをしたタイミングも参考になります。消化に2日ほどの時間がかかるため食事の数日後にフンをしますが、その翌日に次のエサをあげるようにすると与えすぎを防ぐことができるというわけです。

解凍方法はジップロックなどに入れて湯煎する方法と、自然解凍する方法があります。湯煎は50℃程度のお湯で30分、自然解凍だと室温によりますが数時間で解凍できます。ピンクマウスのおなかにふれ、冷たく感じなければ解凍完了です。

それ以外では冷凍ひよこや冷凍うずらもコーンスネークのエサになります。その他、鶏のササミやもも肉も食べますが、鶏肉はピンクマウスに比べると栄養バランスがよくありません。鶏肉はストックが切れた時のつなぎとして与える程度にとどめておきましょう。

エサはピンセットを使って与えることが多いです。ピンセットでエサを持ち、顔の前に持って行ってあげれば食べます。神経質な生体の場合はピンセットから食べない場合もありますが、その場合はケージの中にエサを放置しておくと、後でこっそり食べています。食べさえしてくれればどちらの与え方でも問題はないので、その子にあわせてエサのあげ方を工夫しましょう。

脱皮について

脱皮前と通常の比較。左は少し白くなっている

コーンスネークはヘビの一種ですのでひと月に1回くらいの頻度で脱皮します。古い皮膚を脱ぎ、新しいものに変えていくのです。

脱皮前、体全体が白くなります。色の変化が一番わかりやすいのは目です。目が白く濁ってきたら脱皮が近いサイン。

脱皮前の頭

ヘビはまぶたがなく目も一緒に脱皮するため色が変わるのです。色が白くなった後すぐにするわけではなく、いったん元に色にもどり、2~3日間をおいてから脱皮します。

脱皮後2

脱皮はコーンスネーク自身が自分の力で行うため、基本的に飼い主が手助けする必要はありませんが、その期間はデリケートな時期なので扱いには注意が必要です。食欲が落ち、神経質にもなっているので、この時期はできるだけ触れず放置しておくのがいいでしょう。ハンドリングは控え、エサもあげないようにします。

脱皮後

終わったら皮が残っていないかチェックし、必要に応じて取り除いてあげましょう。皮が残っているとその部分が壊死してしまうことがあるので要注意です。少し残っている場合はそのまま手で取り除いてもいいですが、残っている皮の面積が大きい場合はぬるま湯でふやかしてあげると上手くできます。乾燥や体調不良の場合にもぬるま湯を使いましょう。

ケージ内の掃除

コーンスネーク自体には匂いもほとんどなく、ケージ内も他のペットに比べればほとんど汚れません。ヘビのウロコには撥水性がある薄い油膜に覆われているため汚れが体につきづらいつくりになっているのです。

流石にフンは臭いますが、それも他の爬虫類のフンと比べればきつい臭いではありません。部屋の中にケージをおいていても耐えられないほどの臭いではないので、臭いが心配な人も安心して飼うことができます。

フンをしたその都度、ケージを掃除すれば問題なし。砂やソイルといった床材を使用している場合はフンをした箇所を取り除き、ペットシートを使用している場合は新しいものに取り換えます。

ベッドシーツの下から顔をのぞかせる1

その上で、月に1度はケージ内の除菌や消臭をすれば清潔さを保てます。アルコールを使用した除菌剤はペットによくないので、アルコール不使用のものを用意しましょう。爬虫類用の除菌・消臭スプレーが1本あれば大丈夫です。

そこまでしてもコーンスネークやケージ内が臭う場合は、何らかの病気にかかっている恐れがあるため動物病院を受診しましょう。

なつく?慣れやすい?

性格は大人しく温厚で、順応性が高く、人にも慣れやすいです。そのため、適切に扱っていれば人に噛みつくことはほとんどありません。ただ、おなかがすいている時に顔の前に指を差し出したり、手にピンクマウスの臭いを付けた状態で顔の近くに出すなど、エサと勘違いして噛むことはあります。

ちなみに筆者は、しつこく触りすぎて怒らせてしまい、指をガブっと噛まれたことがあります。生体にストレスがかからないよう、優しく扱ってあげましょう。

ハンドリングについて

コーンスネークは手で触れることもできます。手で触れてスキンシップをとることハンドリングと呼びます。コーンスネークに限らず、爬虫類は基本的にハンドリングを嫌がる傾向にあり、過度に行うとストレスの原因になりますが、飼い主にある程度なれさせておくために多少は必要です。

ハンドリング

コツは、とぐろを巻かせるように持ってあげることです。体がまっすぐ伸びた状態だと落ち着かずに動き回って逃げようとしてしまいますが、体を丸めて持ってあげることで安心できるようです。

給餌後は触って刺激することで吐いてしまう恐れがあるためハンドリングは避けます。また、脱皮前のナーバスな時期にも避けましょう。

魅力

次に魅力をご紹介します。コーンスネークはヘビの中でも特に可愛らしく素敵な種。どこがいいのか具体的にお伝えします。

①温和でおとなしく控えめな性格

穏やかで少し臆病、控えめな性格も魅力の一つ。あまり活発ではなく、自分からベタベタ飼い主に寄ってくるような動物ではないのですが、そんな温和で大人しいところが可愛く感じます。

ケージ内のシェルターから顔をのぞかせている1

普段はシェルターの中やペットシーツの下にもぐりこんで隠れて過ごしますが、ちょこっとだけ顔を出して周りをじっとうかがっている様子がまたあどけなくて可愛いんです。そっと見守っていたくなります。

②つぶらな瞳とチロチロした舌がキュート
水浴び中、水面から顔をのぞかせている

ヘビというと鋭い目つきで怖い表情、というイメージを持たれがちですが、意外とそうでもありません。鋭い目つきのヘビもいることにはいるのですが、コーンスネークはそんなイメージとは正反対のキュートな顔つきをしています。瞳は黒目がちで、丸くてつぶら。くりくりした目でまわりを見ながら細いチロチロした舌を動かして舐めている様子は大変可愛らしい。怖いという世間的なイメージがどこかにとんでいってしまいます。

③色鮮やかな模様

鮮やかな体色と模様はコーンスネークのトレードマーク。派手で特徴的な模様は見とれるような綺麗さ。皮膚がつるつるしており、光の反射により模様はより一層美しく見えます。

ケージのガラスを這っている

先ほど説明したように、モルフが豊富なヘビですので、様々なタイプの模様から好みの模様の生体を選ぶこともできる、という楽しさもあります。お迎えを考えている人は色々なモルフを見て、好きな模様を探すのも一興です。

動物園にいる?

とぐろを巻いている

甲府市遊亀公園付属動物園で見ることができます。遊亀公園という名前を聞くだけでもワクワクします。他にも、長崎バイオパークや日立市かみね動物園の「はちゅウるい館」で育てています。

まとめ

色鮮やかでトウモロコシのような模様をしたおなかをしていることからコーンスネークと呼ばれていました。慣れてハンドリングもできました。大人しく控え目な性格で、つぶらな瞳とチロチロした舌が、とても可愛く魅力的でした。

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