出典:PIXTA

アオダイショウ(英語ではJapanese rat snake)は、日本に住むヘビとして大変よく知られていますね。田舎では田んぼを泳いでいたり、庭先で遭遇したりと、人間が生活しているエリアで度々目にすることがあります。

ニシキヘビやアナコンダとは比べものになりませんが、日本本土のヘビとしては最大の大きさです。

日本や中国などで考えられている竜は、ヘビをモチーフにした様子がうかがえますね。ということは、大切にされる理由もまたあるのです。

田舎暮らしでヘビに遭遇することが多い私には、興味のある生き物でした。生き物好きのため、遭遇率の高いアオダイショウは、発見すると時間をかけてみていました。

生態がわかれば、人とヘビの関係をもう少し近づけることができるかも。。

そこで、アオダイショウがどんな生き物なのか、観察経験のある私がご紹介します!どこの動物園で飼育しているかについても。

アオダイショウの生態

多摩動物公園で飼育しているアオダイショウ

アオダイショウって一体どこに住んでいて、どんな姿をしているのでしょうか?

まずは生態や分布範囲をみてみましょう!

体  長:100~200㎝。

胴:5㎝。

分  布:日本全土(日本固有種)。

模  様:青褐色、黄褐色、くすんだ緑色、背に縦縞4本など個体差が大きい。

繁  殖:卵生 5個~17個の卵を産む(50~60日で孵化)。

生息地域:自然の豊かな平地や草むら、森林地帯。

食べ物:ネズミ、鳥や鳥の卵、カエルなど。

上野動物園で飼育しているアオダイショウ

日本最大のヘビだけあって、体が長いですね!人の身長よりも長いアオダイショウ。。。想像するとなかなか迫力があります!

地域で模様に個体差がでるようで、だいたいは画像のような褐色なのですが、縞模様もいたりします。特に北海道に生息しているアオダイショウは、青みが強いです。

私が見たものは茶色い緑褐色のような色だったのですが、太陽に照らされるとうろこが反射して、とてもキレイなんですよ。

今のところ数を減らしていないようなので、生命力が強いのでしょうか。生態系の割と上のほうにるので、ヘビがたくさん見かけられるところはエサとなっている生き物たちがたくさんいて、自然環境が豊かな証と言われたりします。

ですが減っていないといっても、日本の固有種。できれば大切にしていきたいですね。

人の害になることはまずありません。とても穏やかなヘビなのです。

普段は木で生活していることが多いのですが、庭に現れたら、「ごはんになるものがたくさんあるのね~」と思ってそっとしておきましょう。

そのときは外に出すためほうきで戸口へ誘導しようとしたのですが、なんと、ほうきで軽く掃く程度ではアオダイショウはびくともしないんです!

うろこのある体の表面を、ほうきがつるっ、つるっ、となでるばかりで、転がりもひっかかりもしない…。

野生の生き物を触ることはいつもためらってしまいます。なぜって人が触って匂いがつくと、これから生きていくのに悪影響はでないのかと、いらない世話かもしれませんが心配になるのです。

でも追い出す方法がないなら手で持つしかない。ということで、軍手をしてもって、庭に放してあげました。逃がす前に軍手越しから指でさすると、やっぱりつるっつる。

お腹側はうろこではなく横に線が入って左右に突起があり、背側とは明らかに違う様子。この突起は側稜(そくりょう)といって、木や土塀など、ちょっとしたでこぼこを利用してほぼまっすぐ登ることが出来る構造になっています。ちなみに泳ぐこともできます。

手がないし、普通なら生活困難になりそうなものですが。。。こうみると、あの体でなんでもできるんだなと感じますね。

毒はあるの?

松の木の上にいるアオダイショウ  出典:PIXTA

毒はありません。また性格はおとなしく、家の近くにいるとネズミから家を守ってくれます。昔から人間とうまく付き合ってくることができたのはこうしたことが理由なんでしょうね。

ところで、我が家の猫が外でアオダイショウとにらみ合っているところに遭遇したことがあるのですが、まるでガラガラヘビのようにしっぽを振っていました。カナヘビでも同じことをしているのを目撃。どうやら、興奮したりすると、しっぽを振るようです。

ヘビはだいたいしっぽ振る行為をするので、しっぽを振っているのをみたら距離をとってあげてくださいね。

幼蛇(幼体)はマムシに似てる?

アオダイショウの幼蛇(ようだ)は、大人と体の模様が全然違います。なんと、模様がマムシに似ているのです。どれだけ似ているの?ということで、マムシと比べて画像をみてみましょう。

アオダイショウの幼蛇 出典:PIXTA

上の画像がアオダイショウの幼蛇です。う~ん、微妙な模様加減。。。

これは、マムシに似せることで自分の身を守っていると言われていたり、草木に紛れるためだと言われていたりします。

以前、アオダイショウの子供を見かけたときは、マムシにしては体が細長いし、模様が微妙に違う…そして調べた結果、アオダイショウの幼蛇であることがわかったのです。

田舎のヘビ好きでも間違うくらいなので、あまり見慣れていない人は難しいでしょう。アオダイショウの特徴としては、首から続く体の太さが同じであること。また、目の瞳孔が丸いこと。マムシは首からしっぽまで体の太さが違います。瞳孔は猫のように縦に細くて頭が三角です。

あとは、マムシはもともと動きが遅く、こちらが何もしてこないかじっと見ることがあります。アオダイショウも性格によって、こちらに興味深々という個体もいるようですが、基本はすぐに逃げてしまいます。

マムシとの遭遇はアオダイショウほど頻繁ではありません。水辺を好むようで、山間部の水田や小川で見かけますが、それも本当に田舎の方です。あちらも人間を脅威と感じているのでしょうか、人が多いところには姿を現そうとしません。

ですので、マムシに似たヘビを見かけても、だいたいはアオダイショウの幼蛇です。慌てずに様子を見て判断してくださいね。

また、アオダイショウの幼蛇がマムシに似ている、ということを知っているだけでも、これから出会ったときに余裕をもつことができますよ!

よかったら動画でも確認してみてくださいね。

神様としてのアオダイショウ

アルビノのアオダイショウ 出典:PIXTA

古事記で有名なところだと、頭が八つあるヤマタノオロチでしょうか。

天叢雲剣は草薙の剣とも言われる、あの3種の神器のひとつです。今は明治神宮のご神体となっています。オロチは本来神様でもあり、ヤマタノオロチを信仰対象にしている地域もあるくらいです。

こうした、縄文時代の絶対の信仰から、続いている存在となったようですね。

その他にも、水の神、豊穣の神や中国の龍と蛇の信仰がくっつき、「龍神信仰」もできました。

もともとはインドの蛇神(ナーガ)が、中国、日本へと伝わったもので、水や天気を操ると言われています。

現代日本でも、ヘビの抜け殻をお財布に入れておくと、お金持ちになると言われていますね。

では、アオダイショウは日本においてどのような存在だったのでしょう?

アオダイショウは、割と人に近いところで生活しています。古くは民家の軒下などで暮らしていました。

アオダイショウは家の守り神として見つけてもそっとしておいたのだとか。

猫と同じで、家にいるだけでネズミが寄り付かないというのも大きいですよね。

また、山口県の岩国には、「岩国のシロヘビ」と呼ばれ、神様の遣いとして今でも大切にされているヘビがいます。国の天然記念物にも指定されているこのヘビ、実はアオダイショウのアルビノで、珍しいものなんだそうです。

岩国には自然繁殖したシロヘビが昔から多くいます。信仰の対象として昔からシロヘビを大切に扱っていたおかげで、数が増えていったのだというはなしです。

地域住民の信仰や国の天然記念物であるということから、平成24年に岩国白蛇神社を建設。

シロヘビを見かけると幸運が舞い込んでくるそうですよ。白蛇の伝説についてはこちらも。

今ではその個体数が少なくなっているため、人工的に飼育をして、自然環境豊かな施設内の敷地に放っています。本当に、とても大切にされているんですね。

さて、アオダイショウが害のないヘビであることがわかって頂けたのではと思います。

どこかで見かけても、慌てずにそっと見守ってもらえると嬉しいです。

まとめ

1.アオダイショウは本土最大のヘビで、日本全国に生息している。

2.毒は無い。おとなしい性格。

3.アオダイショウの幼蛇とマムシの模様が似ている。

4.ネズミから家を守ってくれるアオダイショウは家の守り神だった。