アロワナは大型の淡水魚のため、ほとんどの場合、1匹で単独飼育の事が多いですが、実は混泳も可能な魚がいます。大型魚のアロワナと混泳が出来る魚はどのような種類がいるのでしょうか?でも、魚同士が仲が悪かった場合はすぐに水槽を分けてあげましょう。アロワナの生態や、他の魚を混泳させるコツ、大型水槽の掃除の方法について調べてまとめてみましたので参考にしてみて下さい。
生態
アロワナは「生きた化石」とも呼ばれる淡水の古代魚です。南アメリカ大陸やオーストラリア大陸、東南アジアの河川や湖沼の淡水域に生息しています。アジアアロワナは絶滅危惧種となっています。
生きた化石。
アジアアロワナの化石は1億年ほど前の恐竜の化石と一緒に発見されることがあります。そのときから姿が変わらないので、「生きた化石」と呼ばれます。大きくて硬い鱗や、ゆっくりと優雅に泳ぐ姿がアロワナの古代魚らしさを表しています。
石川県白山市の白亜紀前期の地層「桑島化石壁」(約1億3000万年前)で2000年に見つかった魚の化石が、世界最古で新種のアロワナ目と判明したと21日、白山市教育委員会が発表した。当初はアロワナ目の1つであるアロワナ科の絶滅種「ファレオドゥス」とみられていたが、えらぶたやうろこの形が独特で、調査した北九州市立自然史・歴史博物館の籔本美孝自然史課長(魚類学)がアロワナ目の新属・新種と結論付けた。
引用:四国新聞社SHIKOKU NEWS
石川県では約1億3000万年前の最古のアロワナの化石が発見されました。
大きさ
アロワナは成長すると体長が90cm~100cmになります。その口も大きく、鱗も一枚一枚が大きいです。アロワナは体長100cm近くにもなる魚なので、水槽はかなりの大型のものとなります。大きくなるからと最初から大きな水槽で飼育した場合、幼いアロワナはエサを上手に食べることができないので、体に合った水槽で徐々に大きくしていく事が理想です。アロワナが成魚になったら水槽は大きければ大きいほど、自由に泳げて良いでしょう。そしてアロワナの飼育で需要なのは、しっかりと蓋をするという事です。アロワナは水面のエサが食べやすいよう口が上向きになっています。自然界では水面近くを飛ぶ昆虫などの虫を食べたりするので、水面をよく観察しており少しでも隙間があると飛び出してしまう事があるのです。エサを与えるために空いている小さな隙間も要注意です。また水槽内に水草などはあまり必要ないでしょう。アロワナを飼育している多くの飼い主さんはアロワナの美しさがより引き立つよう、水槽内はシンプルな環境にしている人が多いです。
寿命
アロワナの寿命は10年前後です。飼育下では最長で30年生きたという記録もあります。ペットとして人気のアロワナですが、飼育年数はおよそ10年と考えておくと良いでしょう。一緒に暮らしていると10年というのは本当にあっという間ですよね。
ペットとして飼育するとき、アロワナとの混泳におすすめの魚は?
この画像ではアロワナがスポッテドガーと仲良く混泳しています。スポッテドガーも成長すると体長が100cm前後になる大型の淡水魚です。アロワナと混泳を考えているなら、まずお勧めなのがカラープロキロダスです。この魚は普段から水槽の底にあるエサの残りを食べてくれるので、非常に水質の維持に役立つ存在です。ただひとつ心配なのは、エサを食べるのがへたなので、エサを与えているのに痩せて弱ってしまう事があります。痩せてくると見た目にもわかりやすく、頭やお腹がへっこんできます。エサを食べさせるときはそのエサがキチンとカラープロキロダスの口に入って食べているかどうかを確認して、その他にも体に変化がないか見てあげてください。アロワナの水槽が寂しいと感じた時、アロワナのお友達として仲間に入れてあげるのにおすすめです。そして次にお勧めするのは、セルフィンプレコですね。プレコはコケを食べてくれる水槽のお掃除係です。プレコがいる水槽はコケの掃除が必要ないほど綺麗にしてく入れるので、掃除効果を期待して飼う人も多いお魚です。特別な餌を用意する必要はなく、水槽のコケと流木があれば十分、水質も綺麗に保つことができる素晴らしいお魚です。
アロワナ同士の場合は混泳させても大丈夫?
アロワナと混泳させる魚は、アロワナの口に入らない大きさにすることが大前提です。そしてアロワナ同士を混泳させるときは、飼育密度を高めた方が上手くいくと言われています。それは水槽内に余裕があると縄張り争いが起こるため、余裕を減らす事で防ぐことができるのです。ですが密度が高いという事は水質が悪くなりがちという事なのでこまめにお手入れをしなければいけないという事にもなります。混泳させるときはアロワナをよく観察し、ケガをしたりウロコがはがれてしまうようなときは混泳を解消した方が良いかもしれません。
ブラックアロワナは単独飼育。
アロワナにも種類があり、ブラックアロワナというのもじわじわ人気が出ています。基本的に体は大きく水温にも敏感、水も汚れていると弱ってしまうとてもデリケートなお魚さんです。飼育する時は、熱帯魚初心者さんでは難しいかもしれませんね。それなりの知識を付けて環境を整え、日々のお手入れがしっかりできる状態でお迎えしましょう。そして体は大きいですが性格は臆病なので、寂しいだろうと他のお魚と混泳させると逆にストレスになってしまうので基本、単独飼育となります。
アロワナや他の魚を混泳させている大型水槽の掃除の方法は?
アロワナを飼育する時に、大きな水槽の底に砂を入れている人はあまりいないですよね。それは大きな魚は必要な餌の量が多く、その餌の残りがたまっても掃除しやすいようにするためです。そして、その食べ残しはなかなか水質の悪化の原因になるので、何よりも掃除しやすいのが飼育水槽の第一条件です。また水槽にも種類があり、ガラスのものとアクリルのものがあります。アクリルは価格的にもリーズナブルで手に取りやすいですが、傷がつきやすいので掃除のしやすさで言えば断然ガラス製品がお勧めです。ガラスはある程度どんなスポンジでも洗えますが、アクリル性はスポンジの種類を間違えると一発で傷だらけになって、表面が白く濁って、肝心のアロワナの様子が見えにくい状態となってしまう事でしょう。そして先ほどおすすめしたコケ取り要員の魚のプレコもアクリル水槽だと傷だらけになってしまうために、飼育する事はできません。プレコを飼育してコケを綺麗にする仕事をお任せしたいなら、価格は高くてもガラスの水槽を用意する方が無難でしょう。
水族館で見ることはできる?
大阪にある海遊館ではシルバーアロワナが飼育されていて見ることができます。アクアマリンふくしまやサンシャイン水族館ではアジアアロワナを見ることができます。
まとめ
アロワナは1億年ほど前から、その姿を変えておらず、「生きた化石」と呼ばれる淡水の古代魚です。成長すると体長が100cmほどとなる大型魚です。そのためペットとして飼育するときは大型の水槽が必要です。スッポッテドガーやカラープロキロダス、プレコなどの魚と混泳できました。