ベンガル猫といえば、透き通ったビロードのような、しっとりとした質感の美しいヒョウ柄模様がとても美しいですよね。そして、野性味あふれる性格でかわいらしくてやんちゃです。そんなイメージがあります。私自身、ベンガル猫がたくさん居る猫カフェにお邪魔したことがありますが、それは本当にかわいいですよね。実際にペットとしてベンガル猫をお迎えする場合、飼い主さんはどんなことに気を付けて飼育すれば良いでしょうか。その生態に加えて、性格や特徴を把握しておくことは大事だと言えます。それについて詳しくなることで、さらに寄り添った飼育ができるからです。大切なベンガル猫(英語ではBengal)とたくさん思い出を過ごすために、できるだけ長生きしてもらう秘訣をご紹介します。
そもそもベンガル猫の寿命は何年?
ベンガル猫の平均寿命は14年とされています。猫全体の平均寿命が14年~15年とされているので、一般的な猫とほぼ同じくらいと考えられるでしょう。飼い主さんがきちんとケアをしてあげることで、それ以上に長生きできることはもちろんあるでしょう。室内での飼育下で20歳くらいまで長生きしたベンガル猫もいるということで、本当にすごいですね。その元々の健康状態ももちろん重要ですが、毎日過ごしている環境なども寿命に大きく関係しそうです。なるべく、ベンガル猫自身が過ごしやすいと感じてくれる環境を作ってあげることが長寿のポイントとなるでしょう。
必見!長生きさせるには?
ベンガル猫は、美しいヒョウ柄がキレイにあることが大きな特徴であるといえるでしょう。その性格も、見た目がヒョウ柄だけにかなり野性味が強いのではないかと思われるかもしれません。しかし実際に飼ってみると、驚くほど愛情深く、フレンドリーな性格をしていることが多いです。ベンガル猫は、思っていたより大人しい性質でもあるので実際に飼ってみたら「意外と飼いやすい」と感じる人も多いと言われているくらいです。しかし、ベンガルは周りの環境の変化などに敏感な性質があり繊細なので、そこは飼い主さんが日頃から気を付けておくべきポイントとなるでしょう。家庭で飼う環境のなかで長生きさせるには、その性格や特徴を把握する必要があります。
お迎えはペットショップかブリーダーからがオススメ
ベンガル猫をお迎えする場合、その値段や入手方法が気になるところですよね。そのオススメ入手方法やお迎えする際の注意点などをご紹介します。ベンガル猫をお迎えする場合、その値段は幅広く、10万円台から40万円台ほどとなっています。その柄や色によっても価格には差が出ます。体のヒョウ柄がしっかりと出ている方が、より野生度が高いとされていますよ。ベンガル猫は、ペットショップではほとんどといっていいほどあまり見かけることがないでしょう。ペットショップの場合、どうしても元の価格に手数料などが上乗せされてしまうので、やはりブリーダーから直接お迎えするほうが価格を抑えられます。お迎えする際には必ず対面で触るなどしてボディチェックができるブリーダーを選びましょう。良質なブリーダーならば、実際にお迎えをした後も質問などしっかりと答えてもらえますので、そのような対応をしてくれるブリーダーを選んでください。そして、ブリーダーの元で「より骨格がしっかりしていて筋肉もしっかり発達している、体つきの良い」個体を選ぶようにしましょう。なるべくお迎えする時点でより健康的で、たくさんご飯を食べてくれるベンガルを選ぶことが大事ですね。ベンガル猫をお迎えしたら、今度はどんなことに気を付けて飼育していけば良いのでしょうか。ベンガルの性格や特徴も加味しつつ、考えてみましょう。
ベンガルは水が好きなので、水の事故にはしっかり気を付けておくべき
ベンガル猫は猫にしては珍しく、水を怖がらないです。水遊びも大好きなのでシャンプーを怖がらないのは大いに助かりますが、キッチンに上がったりして怪我をしたり、お風呂で溺れてしまう危険性も大いにあります。特にお風呂では事故が起こらないようにするため、お風呂のお湯は常に抜いておくことをオススメします。
環境の変化などに敏感
ベンガル猫は、環境の変化に敏感に反応しやすいということは先程ふれましたよね。だからこそ、お迎えする時には環境が大きく変わることになりますから、なるべく負担が抑えられるようになるように配慮してあげましょう。また、毎日の生活に慣れてきたとしても、部屋の模様替えなどは勿論のこと、さらにベンガル猫が毎日使っているご飯のお皿を変えたりしたことでも食が落ちる原因になりえます。お皿が汚れたりしていた場合でも、それによってご飯を食べない‥なんてこともあります。餌をあまり食べなくなったり、元気がないように見える場合には、「最近何か変わったことは無かったか」とベンガル猫の周りの環境についてよく思い返してみてくださいね。
特に子猫時代がやんちゃになりやすい
本来、猫というものは、子猫時代はかなり激しく運動したりしてやんちゃな行動をするものです。この時期には家の中のものをとにかく噛みまわるので、飼い主さんもほとほと疲れてしまう‥なんてこともよく聞く話ですよね。ベンガル猫の場合も子猫時代の頃にはやんちゃな行動をするのですが、その度合いが一般人な猫種に比べて群をぬいているのです(もちろん個体差はありますよ)。しかしベンガル猫に限らず、子猫時代が激しいとしても成猫になるにしたがってその行動も落ち着いてくるものです。子猫時代には飼い主さんのことを「遊び相手」と思っているので、コマメに爪切りをしたりして乗り切りましょう。大きくなってきて落ち着いてきたら、「あの日々が懐かしい。」となってくるものですよ。この時期は本当にあっという間に過ぎ去ってしまいます。貴重な子猫時代をしっかりと満喫しましょう。
運動不足で病気になることもあるので、とにかく運動スペースが必要
ベンガル猫は成猫になれば子猫時代のようにやんちゃに動き回ることは格段に減ります。しかし、運動をとてもするため、常に運動ができるスペースを確保しておいてあげることは必須ですよ。運動不足になると、それが原因となってストレスとなることもあるのです。このようにならないために、日頃からベンガルが運動できるスペースをしっかりと整えておいてあげましょう。上下運動ができるように、キャットタワーを設置してあげるのもオススメです。飼い主さんが遊んであげることもできますが、1人でも遊べるようにねずみのオモチャや毛玉のオモチャ、大きめのピンポンボールなどを用意してあげるとよいです。自分で追いかけて遊ぶことができるアイテムを置いておくと、喜んであそんでくれますよ。さらに、ベンガル猫が太ることで動きにくくなり、それがストレスにつながる場合もあります。太ってしまうと「動きたいけど、動くと関節が痛い。」ということになってしまうので、太らないように飼い主さんが日頃からご飯の管理をしっかりしてあげることが大切ですね。
かかりやすい病気を把握してしっかり予防しよう
やはりベンガル猫は基本的に健康的だと言えるでしょう。さらに、なりやすい病気も存在するので、できるだけそれらを未然に防げるよう、病気についてあらかじめ把握しておくことをオススメします。
- ピルビン酸キナーゼ欠乏症
- 進行性網膜萎縮
- 角膜炎
- ストレス性神経障害
ピルビン酸キナーゼ欠損症は、ベンガル猫の遺伝性の病気です。体内のピルビン酸キナーゼという酵素が減ることで赤血球が壊されてしまい、それにより貧血になります。ピルビン酸キナーゼ欠損症になると、脈や呼吸が早くなり、食欲がなくなったり赤茶色の尿が出たりします。進行性網膜萎縮も、ベンガル猫の遺伝性の病気です。進行性網膜萎縮にかかってしまうと少しずつ視力が低下していき、最終的には目が見えなくなってしまいます。この病気にかかると、暗いところで行動できなくなったり、光に対しての反応が悪くなったりします。角膜炎は、目にゴミや異物などが入ったり、キズを負ったりすることで角膜が炎症を起こしてしまう病気です。元気なベンガル猫でも、目にゴミが入ったりすることで目をこすってしまい、それが原因で角膜炎になることもあります。角膜炎の予防法としては、常に部屋をキレイにしておくことも大きな予防法と言えるでしょう。さらに爪をコマメに切っておくことも大切です。目が濁っていたり、涙目になっていたりしたら要注意です。ベンガル猫は充分に運動できなかったり飼い主さんからあまりかまわれていないと感じた場合にもストレス性神経障害になってしまうことがあります。日頃から、いつもと何か違う様子はないかをチェックしておくことは大事ですね。そして、やはりベンガル猫の健康維持のために毎年しっかり健康診断を受けることがポイントです。近所にかかりつけの動物病院を作っておくことで、何か異変を感じたときにもすぐに診察してもらうことができるでしょう。
できれば単独よりも2匹で飼うほうが良い
ベンガル猫は野性的な見た目をしていますが、見た目よりもはるかに甘えん坊で寂しがりと言えます。飼い主さんのことが大好きなので、飼い主さんが出かけようとすると阻止しようとすることもあります。飼い主さんの側を離れたがらない子もいますよ。もし普段から長い時間家を空けるという場合は、もう1匹猫を一緒に飼ってあげることをオススメします。2匹なら留守番の時も1人ではないので、寂しさを感じにくくなるでしょう。
ベンガル猫の寿命を伸ばすためにできること。まとめ
いかがだったでしょうか。ベンガルの特徴や性格、かかりやすい病気などをご紹介しました。ベンガルを飼う上で気を付けておきたいことは以下の通りです。
- 愛情深く人懐っこい性格
- 平均寿命は14歳~15歳
- お迎えする際はペットショップかブリーダーが良い
- 水の事故には常に気を付ける
- 環境の変化に敏感
- 子猫時代はとにかくやんちゃな傾向がある
- 常に運動できるようにしておくべき
- ベンガル猫がかかりやすい病気に注意する
- 何か異変を感じたら病院で診てもらう
ベンガル猫はその見た目がとても野性的ですが、実際はとても人懐っこく繊細な性格というのは、意外な気がしましたね。そしてさらに環境の変化に敏感で、ストレス性の病気に気を付けておくべきであることも、とても勉強になりました。やっぱりベンガル猫は活動的だということで、特に子猫時代には一般的な猫よりも格段に動き回る可能性があるというのもユニークだと思いました。活動的でやんちゃ、そして人懐っこい性格だけど、環境の変化には敏感なベンガル猫。とってもかわいらしい、何とも猫らしい性格ですよね。愛すべきベンガル猫と少しでも長く一緒に過ごすために、飼い主さんは日頃から心身共に健康管理をしっかりとしてあげてください。