文鳥のカラーはいろいろありますが、全て黒と赤の色素の組み合わせで作られています。
黒も赤も多いのが「ノーマル」で、どちらの色素もないのが「アルビノ」です。
野生の本来のカラーは「ノーマル」です。
その他のカラーは全て人が作りだしたものです。
「シルバー」や「クリーム」、「シナモン」など、昔はなかった種類も新たに作出されています。
こんなに多いと、どれを飼ったらいいのか悩みますね。
ポピュラーな色(カラー)の種類
桜、白、シルバー、クリーム、シナモン、ノーマル、パステルノーマル、アルビノ、イノ、ホオグロとありますが、見た目上はなかなか見分けにくかったりします。
そのため、大雑把にこんな感じ、程度に覚えていればいいと思います。
桜
桜の花びらのような白斑が名前の由来です。
ノーマルにパイド(白斑)が現れたのが桜です。
現在、最も多く飼われているのが桜文鳥でしょう。
本来のノーマルに近い分、健康な個体が多く、飼いやすい種類と言えます。
白斑の表れ方はさまざまで、ほとんどノーマルと変わらないものから、白が多く白文鳥に近いものまでいます。
頭が白と黒のマダラになっている文鳥を通称「ごま塩」と呼びます。
白斑の表れ方によって個性的な模様ができます。
胸やのどの下、頭などに白斑が少し表れているのが桜です。
白斑のある両親から生まれたヒナは、親より白斑が多くなります。
また、ヒナは羽毛は茶色で、クチバシは黒です。
白斑化の強いヒナは白い羽毛があったり、クチバシの一部がピンク色のこともあります。
文鳥歴10数年の友達に、桜文鳥は丈夫で健康に育ちやすいと教えられてこれを選んだというのも理由の一つですね。
ちなみにその友達は、桜文鳥と白文鳥を3羽飼っていた、大ベテランでもあります。鳥の話は食事会で、よく話してくれます(笑)
ちなみに、余談になりますが、ペットショップでの値段の相場をわかる範囲で書いていきます。
さし餌雛の場合、値段は3000円~6000円です。ちなみに家が購入した雛は3000円でした。
白
日本で作り出された真っ白な文鳥です。
また白文鳥のヒナは、ヒナのうちは真っ白な羽毛にグレーの羽毛が混じります。
クチバシはピンクで、瞳は黒です。
こちらもさし餌雛の場合、値段は3300円~6000円。桜文鳥よりも気持ち程度高めです。ちなみに以前、嫁が購入した雛は4000円くらいです。
弥富のブランド
この色は明治時代初期、日本で生まれたと伝えられています。
江戸時代末期、尾張藩(愛知県)の武家屋敷で奉公していた大島八重という女性が、嫁ぎ先で育てた文鳥の中に、ある日、真っ白な個体が生まれたのです。
体の弱かったその文鳥を八重がかいがいしく世話をしたおかげで元気になり、その遺伝子を持った文鳥が増え、やがて種類として固定されたといいます。
やがてこのカラーは世界に知られ、「ジャパニーズ」と呼ばれるようになりました。
以来、不動の人気を誇っています。
ちなみに、弥富の白文鳥は100%粟育ち!と嫁が言っています。
愛知県弥富市は、白文鳥発祥の地として知られていて、ブランドにもなっています。
ただ、昔は白文鳥のメッカとして知られていましたが、現在ではブリーダーとして繁殖しているところは1箇所のみとされています。
また、鳥友達情報によると、白文鳥は他のカラーと比べて「一番気が強い」です。
他の文鳥と喧嘩すると、白文鳥が勝ってしまうのではないでしょうか。
ただ、嫁が以前飼っていた白文鳥ですが、気は強くなく、おっとりしていました。
「きゃるる」と鳴く程度のケンカはあったものの、いじめたりはしなかったです。
最初は家の嫁は白文鳥を飼いたいと言っていました。
そもそも嫁にはそれを飼い始めたきっかけがあります。
あまり睡眠中に夢を見るタイプではない嫁ですが、ある晩、1羽の綺麗な白文鳥が白いカーテンをバックに止まっている夢を見たそうです。
翌日、「これはもう飼うしかない!」と決めた嫁。
これがきっかけです。
また飼いたいと思った嫁が最初に選んだのも白でした。
しかし、買うと決心してペットショップに行った嫁が見たのは、3羽の桜文鳥のヒナでした。
ペットの出会いは一期一会、そんな偶然もあり、桜文鳥が家にペットとしているんですね。
シルバー
淡い色調が新鮮で、人気のある種類です。
1980年代にヨーロッパで作出されたカラーで、淡いグレーの羽毛と赤いクチバシのコントラストが美しく、人気があります。
黒の色素が少ないため、ノーマルなら黒い頭部などの部分がグレーになっています。
グレーの濃さには多少の幅があり、特に薄いグレーの文鳥を「ライトシルバー」と呼ぶこともあります。
また、シルバーのヒナは羽毛は淡い白銀色です。
クチバシはやや薄いアズキ色です。
シルバーとライトシルバーの見分けはつきません。
人気で希少なので値段は他より高いです。5800円~です。
オカメインコをお迎えしたペットショップが割と近くにあるので、ちょくちょく顔を出しているんですが・・
そこでシルバー文鳥のヒナを見たことがあります。
値段は他からするとちょっと高めの6980円。
やはり人気というのもあるんでしょうね。
そのヒナは、次回来店したときにはもう売れてしまっているほどの人気でした。
クリーム
淡いクリーム色は最も新しい文鳥の種類で、1990年代にイギリスで作出されました。
「シナモン」のパステル化で、黒い色素がなく、赤い色素もごく薄めです。
黒い色素がないため瞳の色は血の色が透けた赤です。
お腹の下半分が赤茶なのがチャームポイントです。
また、クリーム文鳥のヒナは羽毛はベージュ色で、クチバシは淡いピンク色です。
目は血の色が透けて見えるため赤色です。
シナモン
初めて作出された色変わりの種類です。
1960年代にオーストラリアで誕生した色を、70年代にオランダで固定しました。
黒い色素がなく、赤い色素が全身暖色の色合いを作っています。
瞳も赤です。
シルバーより安いものの、桜・白よりは高めで、値段は4800円~です。
また、シナモン文鳥のヒナは羽毛はベージュ色で、クチバシは淡いピンク色です。
目は赤いです。
クリーム文鳥とシナモン文鳥のヒナを見た目だけで区別するのは困難です。
ノーマル
黒・グレー・赤が美しい、文鳥本来の色です。
全てのカラーの元となるのがこのノーマルですが、1997年に野生の文鳥が絶滅危惧種に指定され、輸入が困難になったことから、見かけることが少なくなってしまいました。
パステルノーマル
黒も赤も薄くなったノーマルの淡色化で、ノーマルがやや淡くなった種類です。
遺伝的にメスに多いです。
「ダークシルバー」と呼ばれることもあります。
希少なため、専門店やブリーダーで予約しないと入手困難です。
アルビノ
色素を全く持たない白い文鳥で、親の遺伝子と関係なく、突然変異で色素が欠如した個体です。
目が赤いことで白との違いがわかります。
遺伝的に劣性のため受精卵になることも、無事に生まれて育つことも稀です。
やはり希少です。
イノ
アルビノの一歩手前のごく薄い色で、ごくわずかに色素が残っている種類です。
名前は「Albino(アルビノ)」の「ino」で、「アルビノのような」という意味です。
見た目により「クリーム系イノ」、「シルバー系イノ」などと呼ばれることも。
瞳は赤色です。
ホオグロ
白いはずの頬が黒くなった変わり種で、桜文鳥で稀に生まれる、頬が黒い文鳥です。
品種として固定されているわけではなく、成長とともに頬が白くなって普通の桜文鳥になります。
まとめ
最後に、今回の記事をまとめてみます。
- カラーは黒の色素と赤の色素の組み合わせで決まる。
- 桜文鳥は体も丈夫で健康に育ちやすい、値段もお手頃。
- 白文鳥はジャパニーズカラー、弥富の白文鳥はブランド。
- シルバー文鳥は人気のカラーのため、お値段が高め。
- クリーム文鳥・シナモン文鳥はヒナのうちから見た目で見分けるのは困難。
- ノーマル文鳥は絶滅危惧種。
- アルビノ文鳥は突然変異のため珍しく、また体も弱い。
- さまざまなカラーがあるが、飼ってみるとカラー関係なしに可愛い!
桜と白、シルバー、シナモンしか普通のペットショップで売られているのを見たことがありません。もちろん、地域やペットショップによって値段は変わってきます。レアなカラーが欲しい場合は、ブリーダーさんから直接お迎えするのがいいです。