ディンゴはオーストラリアに生息する独自の種です。盛ったのは認めますが、コナンみたいなタイトルがぴったりの動物です。日本ではあまり馴染みのない、その生態を検証していきます。まずは検証してみましょう!
どんな動物?生態は?
ディンゴは犬?それともオオカミ?これが非常に微妙なんです。一時は犬やイエイヌの一種であると考えられ、またある時はオオカミの一種であると考えられていました。そんなことで学者にとっても分類しづらいディンゴでしたが、現在はタイリクオオカミの亜種&独立種として分類されている。最近ではオーストラリアの研究者の論文から、犬である根拠はほとんどないと結論づけられています。結果、タイリクオオカミの亜種となりました。コナンを大人ととるか、子供ととるか難しいのと一緒ですね、笑。英語ではDingoです。日本には、同じタイリクオオカミの亜種のニホンオオカミが生息していました。しかし、明治時代にニホンオオカミは絶滅してしまいました。
鳴き声
ディンゴの動画です。
「アオーン、アオーン。」と、オオカミのような鳴き声です。鳴き声は犬というより、やはり、オオカミに近いです。公園の切り株の上に、ちょこんと立っています。
御主人の帰りを待っている忠犬ハチ公みたいで可愛いですね。
大きさ
ディンゴは体長100cm、体重15kgほど。ラブラドールレトリバーをスマートにした感じですね。それほど大きくはありませんが、性格はまるで違います。獰猛なラブラドールレトリバーを想像したら、結構やっかいな生き物になることは容易に想像できます。
食べ物、餌。
見た感じ肉食ですが、木の実や果実も餌として食べます。基本的には、ウサギやネズミなどの小さめの動物を食べています。集団で行動をすることもあります。
寿命
野生ではディンゴの寿命は平均して5〜6年です。飼育された個体ならもう少し長生きすると思われますが、野生では短い命をしっかりと生きる派の動物です。
アルビノも可愛いですね。
性格
ディンゴの性格はワイルドです。そんなワイルドな性格ですが、現在は交雑が広がり純血のディンゴが少なくなっていることが問題になっています。その辺りを含めて、生息事情をお伝えします。オーストラリアの生息域や、タスマニアタイガーとの関係、ディンゴフェンス、交雑種について迫っていきます!
生息地
オーストラリア全土に生息しています。が、タスマニア島などの一部には生息していません。もともとは、オーストラリア先住民「アボリジニ」に飼われていたものです。しかし、野生化しオーストラリア全土に生息するようになりました。しかし、生息しているディンゴは徐々に純血の個体が少なくなっているとのこと。
生息域とタスマニアタイガー。
もともとはオーストラリア大陸には、すでに絶滅してしまったタスマニアタイガーが生息していました。そこへ、アボリジニが移住をして、ディンゴが野生化し、オーストラリア全土に生息域が広がりました。その結果、同じような食生活を送っていたタスマニア島以外に生息するタスマニアタイガーが絶滅しました。タスマニアタイガーが単独で行動をすることに対して、ディンゴは群れで行動をすることがディンゴの優位性を築いたと言われます。
ディンゴフェンス!
ディンゴのために作られたフェンスなんです。万里の長城には及びませんが、フェンスの中では世界最長の5614kmにもなるそうです。オーストラリアも結構でかいですし、かなり長いですよね。これは、オーストラリアで育てられている羊などの家畜をディンゴから守るために作られました。フェンスを越えるときは、しっかりゲートを閉めないといけません。さらに、次に説明する交雑種も問題に。
交雑種(ハイブリッド)問題。
純血のディンゴは、確認されているものはフレーザー島にいる約30匹です。絶滅危惧種になっています。どうして交雑種(ハイブリッド)になるかというと、飼い犬と異種交配できるためです。そのためフレーザー島では、犬の持ち込みが禁止されています。そのほか、フレーザー島には、キジインコなどいろいろな珍しい動物がいます。そのため動物園にいる個体や、ペットとして飼われているものは交雑のものがほとんど。今後少しづつ、ディンゴが増えることを期待していきたいです。また、タスマニア島にはディンゴのために、絶滅危惧種となっているタスマニアデビルもいます。日本には、絶滅した、同じタイリクオオカミの仲間のニホンオオカミも!
日本の動物園でみることはできる?
純血のディンゴはフレーザー島にしか生息していません。また、シンビオ・ワイルドライフ・パークというシドニー郊外の動物園で飼育しています。オーストラリアで絶滅危惧種ともなっており、日本の動物園では飼育していません。もし、ディンゴを見たければ、フレーザー島に観光にいくか、オーストラリアの動物園に見に行くしかありません。
ペットにできる?
ディンゴは痩せた柴犬に似ていて可愛いから、ペットにしたくなりますね。しかし、ディンゴは絶滅危惧種となっており、約30頭のみがフレーザー島に生息するのみです。そのため、日本国内で個人がペットにすることはできません。もし、自宅の庭にいたとしても、普通の犬と見間違われるだけでしょうね。
まとめ
タスマニアタイガーは絶滅してしまいました。ディンゴも絶滅危惧種で同じような存在なので、油断はできません。それでも現在は、野生動物に関心が向けられたり、希少種であるディンゴをなんとかしようとする団体も存在するということで、タスマニアタイガーのように絶滅しないことを祈りたいです。