
ハナゴンドウ(英語ではRisso’s dolphin)は一般的にはイルカ(Dolphin)だと思われています。でも顔だけ見るとマッコウクジラに似ているし、オキゴンドウやゴンドウクジラという種類のクジラもいます。
また、ハナゴンドウはハンドウイルカとの間に交雑種が生まれることもあります。南知多ビーチランドで飼育されている、ハナゴンドウとハンドウイルカのハイブリッドの「プリン」ちゃんが有名です。
そのほか、ハナゴンドウにはまれにアルピノが生まれることもあります。
これから、ハナゴンドウの生態のことなどについて調べながら、イルカとクジラの違いは何かについても考えていきます。飼育している水族館についても!まずは生態から。
ハナゴンドウの生態について
体長は大きくなると4m弱まで成長します。体重は大きいハナゴンドウになると600kgに達することもあります。
世界中の温暖な海域に生息しており、かなりの頭数の群れで生活しています。多いものになると500頭以上の群れとなります。ハナゴンドウはハクジラの一種なのでイカや小魚などを主食としています。オキアミなどを食べるのは、ヒゲクジラの種類です。

ほかのイルカや魚などと接触したさいに、皮膚が白っぽくなります。その白さが花が咲いたように見えるため、ハナゴンドウといわれるようになりました。線が松葉ににていることからマツバイルカとよばれることもあります。画像でも、白いすじが見えますね。
日本では、ハナゴンドウはクジラと呼ばれます。英語圏では「Risso’s-Dolphin」とよばれ、ドルフィンなのでイルカです。国や地域差がありますね。
顔はなんとなく、マッコウクジラに似ています。

上の写真はマッコウクジラです。大きさは全然違いますが、潜水艦みたいにちょっとずんぐりした頭の形が、ハナゴンドウと似ていますね。
寿命は?
寿命は30年前後です。水族館などの飼育下では、ハナゴンドウは40年前後生きます。大事に育てられていますね。
イルカとクジラの違いは?

ヒレナガゴンドウの巨体が宙を舞っています。
ゴンドウクジラ属にヒレナガゴンドウという種類があります。体長は7m以上、体重は3500kg程度に達する個体もあります。大きさだけ考えると、当然クジラです。
英語圏では「Long-Finned-Pilot-Whale」といい、ホエールなので、やはりクジラです。これも国によって違いがあります。
しかし、日本ではヒレナガゴンドウは最大級のイルカと表現されることもあります。結局、英語にしたがっていればいいような気がしてきました。

この画像はオキゴンドウです。日本では沖合のゴンドウクジラという意味です。英語でもシャチににたWhaleという意味です。なので、オキゴンドウはクジラということでよいです。
クジラ目はまず、ヒゲクジラ亜目とハクジラ亜目に分かれます。ハクジラ亜目からの分岐でいろいろな種類のイルカが分類されています。当然、ハクジラ亜目のなかにはクジラの種類もいます。
結局、クジラの一部とイルカはハクジラの一種で、その中で明確な違いはありません。主にオキアミを食べるヒゲクジラと、主にイカや小魚を食べるハクジラの違いのほうが、よっぽど大きいです。
伝統的に4m程度までをイルカといい、それより大きいものをクジラということが多いです。
しかし、大きさによる分類もまちまちで、日本ではイルカといわれているのが英語圏ではクジラだったり、また逆だったりします。
結論としては、クジラとイルカはどちらもハクジラの一種で同じ仲間です。各国や地域で伝統的に呼び方がクジラだったりイルカだったりします。
次は、アルビノについてです。
白いハナゴンドウ

アルビノというのは、メラニン色素が欠乏し、白く見えることです。さらに目がピンク色あるいは赤く見えるのは、眼球の色素も乏しくが透き通っているため、毛細血管が見えるからです。
ハナゴンドウは群れの頭数が多いため、まれに確率の低い白い赤ちゃんが生まれます。もし見ることができたら、かなりラッキーですね。アメリカ西海岸の海全体では一万頭以上のハナゴンドウがいて母集団が大きいため、まれにアルビノを見ることができます。
次は、日本でみるためにはどうするかです。
水族館で見れる?
神奈川県では新江ノ島水族館や横浜八景島シーパラダイスで飼育されています。あとは、福岡県のマリンワールド海の中道のイルカショーも有名です。
愛知県の南知多ビーチランドには、ハナゴンドウとバンドウイルカの交雑種(ハイブリッド)がいます。 バンドウイルカも、ぜひ見に行きましょう。
最後に
かわいらしい顔で人気のハナゴンドウでした。
ハナゴンドウがイルカかクジラかについては、英語のドルフィンにしたがってイルカということにしておいたほうがよさそうです。
どちらかというと、ハクジラかヒゲクジラかと、大きさが重要でした。
クジラとイルカの違いはなく、体長が4m以下のものをイルカと呼ぶことが多いだけでした。
できたら、ぜひ、水族館だけでなく、世界の海に見に行きたいところです。