この記事には広告やプロモーションが含まれています。

「ホシバナモグラ」珍獣の王!その外見と生態!日本の動物園で見れる?

「動物」というと、僕たちは自分の生活の身近にいる動物たちをイメージする人が多いと思います。それはペットの犬や猫だったり、普段食べている牛や豚だったり、時折山から人里に出てくるサルやクマ、動物園の人気者のライオンやゾウ。みな馴染み深く、そして多くの人が、「かわいい」とか「かっこいい」いう風に思うでしょう。しかしこの地球には、そんな「可愛い」や「カッコイイ」からは程遠く、「本当に地球上の生物だろうか?」と怪しく感じるような奇妙な外見の生物や、多くの人から嫌われそうなグロテスクな外見の動物がいることを知っていますか?そんなグロ生物たちは、度々インターネットの世界で話題となり、特集記事やランキングが発表され話題になっています。そして、そんなネット界で頻繁に見かける「グロ生物特集」の中で、必ずといっていいほど登場する生物がいます。それが「ホシバナモグラ」(英語ではstar-nosed mole)と呼ばれる動物です。今回は、そんなグロ生物界のトップスターであるホシバナモグラについて調査してみました。

一度見たら忘れられないほど気持ち悪い?生態は?

The star-nosed mole, Condylura cristata, Talpidae mammal, North American animal. 出典:shutterstock

ホシバナモグラ(Condylura cristata)は、食虫目モグラ科ホシバナモグラ属に分類されるモグラの仲間です。頭部の先端にとても特徴的な鼻を持っていて、この鼻が星型に見えることからホシバナモグラ(星鼻モグラ)という名前になったそうです。通常は一匹で棲み、単独で行動しますが、産まれたばかりの頃は親の巣で一緒に暮らします。そして、成体の2/3程度の大きさまで育つと離巣し独立すると考えられています。そんな素敵な名前を持ったモグラのネット動画がこちらです。ただし、かなり刺激的な映像も一部あるので、視聴する際は気を付けて下さいね。

どう見たってこの鼻が星型なんていうロマンティックな形には見えず、イソギンチャクかエイリアンにしか見えないのは、僕だけでしょうか…?まぁそれはさておき、この特徴的な鼻は22本の突起でできていて、ここには、「アイマー器官」と呼ばれる器官があります。アイマー器官はとても小さい鼓型の構造物が多く密集していて、そのひとつひとつに多数の神経細胞がつながっていいます。つまり、ホシバナモグラのこの特徴的な鼻に多くある神経細胞のおかげで、触れたものの情報を瞬時に感知して、餌を見分けられるのです。さらに、この星型の器官から得た触覚情報を処理する「大脳皮質領域」が、他のモグラに比べて大きくなっていて、鼻から得た情報を詳しく分析する力を持っています。日常を地下で過ごし、ほとんど視覚が退化しているモグラにとっては、この鼻が目の代わりになっているのですね。それにしたってこのビジュアルは、もう少しなんとかならなかったのでしょうか…?

生息地

ホシバナモグラは、アメリカの北東部やカナダ東部にある湿地の地下にトンネルを掘って棲み,地下と水中の両方で餌をとります。

大きさ

成体の体長はおよそ20㎝前後、体重は約50gと、とても小さなモグラですね。500円玉7枚分の重量しかないのです。

モグラの仲間は小さな体の割にいずれも代謝率が高く、そのため食欲旺盛で、起きている時は常にエサを探しています。特に、寒さの厳しい冬は生き抜くために大量の餌を必要とします。なので、季節を通じて地上や地下よりもエサが豊富な水辺に集まり、巧みに水中を泳いで食事をすることが多いです。通常、ホシバナモグラの棲息密度は2匹/エーカーほどですが、エサの多い沼地や沢地周辺では、この5倍ほどの棲息密度に及ぶことがあるようです。(1エーカーは、約63m四方の広さ)ホシバナモグラの食性は肉食性で、他のモグラと同様に地中のミミズや虫を食すこともありますが、やはり水辺に集まり水棲昆虫や小魚、甲殻類を多く食べています。

ペットにできる?

かなり奇妙で特徴的な姿をしているホシバナモグラですが、そんなホシバナモグラをペットにしたい!自宅で愛でたい!という変わり者さんもきっといるのでしょう。しかし、モグラ類の飼育は、素人ではかなり難しいと言われています。まず、旺盛な食欲を満たすために食糧を与え続ける必要があります。半日以上空腹状態になると死んでしまうこともあるので、家を空けることが多い人や、エサを与えるのを忘れてしまったりする人にはまず飼育はできません。また、モグラが快適に過ごせるための環境を作るために、それなりの費用と設備と場所が必要です。さらにホシバナモグラの場合、野生のホシバナモグラは上述した通りアメリカ北部やカナダ東部の湿原に棲息しているので、日本では野生の個体を自分でゲットすることはできません。なので、ペットショップ等専門店で購入するか、自分で生息地から輸入するかのいずれかになるのですが、ちょっと調べてみたところ、ホシバナモグラを販売しているペットショップは、なかなか見つかりません。海外から輸入するとなると、それなりの手順を踏んで専門機関で申請をする必要があります。つまり、手に入れるのが非常に面倒で難しいのです。

ブサカワ動物のホシバナモグラは日本の動物園で見れる?

なので、飼育は不可能という訳ではないのですが、非常に手間のかかる事を覚悟しておいて下さい。こうなると、自身での飼育は諦めて、動物園に見に行こう!ということになると思います。なので、ホシバナモグラが日本のどこの動物園で飼育されているのか調べてみました。その結果なんと…、やはりビジュアル的に問題があったのか、日本の動物園でホシバナモグラを飼育しているところは現在ないようです。どうしてもホシバナモグラの個性的な姿を見たいという方は、カナダかアメリカに飛ぶしかないようですね!

まとめ

ここまでの内容をまとめると、

  • ホシバナモグラは、その素敵な名前とは裏腹に、とてもグロテスクな鼻を持つモグラ。
  • しかしその奇妙な鼻には神経細胞が集まり、エサを探すための好感度センサーとなっている。
  • カナダ東部やアメリカ北部の湿原に分布していて、地中や水辺の近くで生活。
  • とても食欲旺盛なため、いつもエサとなる水棲昆虫や小魚などを探している。
  • 飼育できないことはないが、かなり難易度が高いです。
  • 日本の動物園では現在飼育している施設はないです。

なお、ホシバナモグラは日本の動物園では見られませんが、他のモグラの仲間なら見ることができ、東山動物園や埼玉こども動物自然公園、多摩動物公園などで飼育されています。特に、多摩動物公園の「もぐらの家」と呼ばれる展示施設では、とても凝った展示がしてあるようで、非常に人気のスポットとなっています。モグラ好きの皆さん、是非行ってみましょう!

仲間の生き物たち

  • 可愛いレッサーパンダに会うために昭和レトロな動物園まで行ってみた!生態も!なつく? 横浜市にある野毛山動物園にレッサーパンダがいると聞いて、探しに行って見ることにしました。そこに辿り着くまでの経過も説明していきます。どこでもレッサーパンダは人気者です。果たして、その素顔を見ることはできるのでしょうか。その生態なども調べていきます。 昭和レトロな雰囲気の野毛山動物園に探しに行った 野毛山公園の石碑 野毛山動物園には駐車場がなく、近辺のコイン […]
  • デメニギスの目は?人知の想像をはるかに超えた深海魚の生態は 私が初めて彼を見たのはテレビで動いている姿でした。最初、「えっ!?これ実際の生物?CGじゃないの?」と思ったほど変わっていて、そして強烈な印象でした。それは何かというと、デメニギス(英語ではBarreleye)。みなさんもその姿と生態を知ると驚くことでしょう。今日はそんな深海魚をご紹介しましょう。 どんな生き物?水族館で公開! 「うそだろーー!」と叫びた […]
  • 納得!うさぎの気持ち!!リラックス,甘える,怒る,震える,舐める意味は? 「うさぎの声ってわかる?」と突然聞かれても、飼育している人以外は「えっと、何だっけ?」と思われる方が多いでしょう。実際、犬や猫のようにワンワンともニャーニャーとも言うことができないのです。なぜならば、ウサギには声帯がないからです。そのかわり「ウー」とか「ブーブー」や「ンッンッ」のように、喉を振り絞って音を出すことだけはできるようです。そんな喜ぶことや、愛情表現について調べて […]
  • 人参は根っこ!そのかわいい白い花は初夏の季語。餌として好きな動物は? 今やスーパーでは簡単に手に入れる事の出来る、セリ科の根や葉を食用とする植物についてです。畑に埋まっている時は葉(または菜)が飛び出ているので、畑を見たときに「あ、人参だ」と分かる方は農家経験者の方や見た事のある方だけだと思います(*^^)。英語ではcarrotです。これから、その原産地や歴史、餌として好きな動物、保存方法、美味しい食べ方などについて調べていきます。 ど […]
  • こんなにいたの!?文鳥の色や種類10種!レアも含めご紹介!弥富のブランドは? 文鳥のカラーはいろいろありますが、全て黒と赤の色素の組み合わせで作られています。 黒も赤も多いのが「ノーマル」で、どちらの色素もないのが「アルビノ」です。 野生の本来のカラーは「ノーマル」です。 その他のカラーは全て人が作りだしたものです。 「シルバー」や「クリーム」、「シナモン」など、昔はなかった種類も新たに作出されています。 こんなに多いと […]