カダヤシとメダカはとても似ているので、違いや見分け方を知らない人は間違うのも無理ありません。しかし、カダヤシは特定外来生物に指定されているため、飼育することが禁止されています。「メダカだと思って飼っていたら、実はカダヤシだった。」なんてことになれば大変です。ここでは、カダヤシとメダカそれぞれの特徴や違い、見分け方についてご紹介していきます。
カダヤシとメダカは似ている!その違いは?

とっても似ている「カダヤシ」と「メダカ」です。見た目は似ているけれどカダヤシはグッピーなどの仲間で、メダカは以外にもさんまやトビウオなどの仲間なので、共通しているのは小さなお魚、というぐらい別の種類なんです。この二つは何か関係があってもおかしくない感じなのですが無関係なのですね。見た目はとにかく似ている!だけど決定的に違うのは種類の他にも産卵の違いがあります。
カダヤシとは?

生息地は北アメリカ大陸のメキシコ湾に注ぐ河川の淡水域や汽水域です。カダヤシ目の淡水魚で、英語ではMosquitofishと書きます。その英語の名前とおり、蚊の幼虫であるボウフラを餌として食べます。大きさとしては、オスが体長3cm、メスは体長5cmになります。寿命は2~3年です。
メダカとは?

生息地は東アジアから東南アジアにかけての小川や水路です。ダツ目の淡水魚です。ミジンコやボウフラを餌として食べます。大きさとしては体長が3.5cm前後です。寿命は野生では1~2年、飼育下では2~3年です。
よく似ているカダヤシとメダカの見分け方

- メダカは卵を産みそこから孵化して稚魚が誕生しますが、カダヤシはお腹の中で卵が孵化するので稚魚の姿でお腹から出てきます。
- メダカだと思って飼育していた個体が、稚魚を産んだらそれは間違いなくカダヤシです。
- 見た目で判断する場合は尻ビレをよく見て下さい。メダカは尻ビレが体に沿うように長く、特にオスはしっかりしたヒレを持っています。
- カダヤシの尾ビレは短めで丸っこく、メダカの尾ビレはまっすぐ長く角ばっています。
似ている魚ですが違いを見極めてみましょう。実はカダヤシは日本の魚ではなく外国から連れてこられた外来種なのです。元々はボウフラを駆除する目的で北アメリカから持ち込まれ、今では日本各地で生息しています。メダカを捕まえたと思っていても、それはもしかしたらカダヤシかもしれませんよ?メダカなのか、カダヤシなのかの判断で見られるのは尻ヒレと尾ヒレの形です。見るときは横からの状態で確認してみましょう。カダヤシは外来種ですからいろいろと規定があります。例えば販売したり放流したり、飼育する事もダメで厳しい罰則が科せられますので注意が必要です。ですからお店で購入する事はまずありません。カダヤシと出会うのは野生で捕まえたメダカのつもりがカダヤシだったという場合でしょう。その場合、その場で元の水源へ戻すことは許されていますが、別の場所で放すのは絶対にしてはいけません。魚取りに行く時は知識を付けるか図鑑を持参するなどして出かけるようにすると安心です。
カダヤシVSメダカどちらが強い?
カダヤシは環境に慣れるのが得意で、エサもメダカよりもなんでも食べますし水量が少なくても生きていけるたくましさを持っています。お腹の中で卵を孵化させるので産卵場所を気にすることもありません。またメダカの赤ちゃんに比べると、大きな体の状態でお母さんから離れるので死亡率もメダカより低いのです。また自然界ではメダカとカダヤシが競合する事もあり、その場合追いやられてしまうのはメダカであったことが確認されています。唯一メダカの方が強いと言えるのは、寒さや塩分に強いという点ではないでしょうか。ただそんなたくましさを持つカダヤシは外来種で、メダカは日本固有種の絶滅危惧種です。万が一知らずに捕まえてきてメダカと同じ水槽で飼育したとしても、メダカに何か被害が出るわけではありませんが、飼育してはいけない魚ですから野生のメダカを獲った時には必ずメダカなのかをよく確認するようにしてください。
カダヤシやメダカの名前の由来とは
「カダヤシ」
カダヤシの名前の由来は「蚊を絶やす」からきています。もともとボウフラの駆除を目的として海外から持ち込まれたことが日本に広まった原因です。他にも日本で外来生物が大繁殖しているという話をよく聞きますよね。外来生物はなぜかとても体が強いですよね。今までの生活環境とは違うところへ連れてこられたのにたくましく繁殖していくのが驚きです。
「メダカ」

メダカの名前の由来は「目高」目のついている位置が高いという事が由来の様です。確かにメダカを横から観察していると目は少し高い位置についていますよね。名前の由来は意外と単純なものが多いようですね。
見分けを知らずに、メダカと間違えてカダヤシを飼育すると違法になる
先ほどもお話したように外来種のカダヤシを知らずに飼育していても、違法とみなされます。カダヤシの場合、非常にメダカに似ているために間違って川で捕ってしまい飼育しているというケースがあるかもしれません。他にも日本では法律で飼育してはいけないと言われている生き物がいます。特定外来生物に指定されている飼育してはいけない魚には、24種類が指定されカダヤシもバッチリ入っているので注意しましょう。またよく聞くアライグマやアメリカンミンク、カミツキガメやウシガエルなども知らずにペットとして飼育してしまうことも禁止されているので違反した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられることになりますので注意しましょう。
まとめ
小型の淡水魚であるカダヤシとメダカの見分け方や違いは、
- カダヤシはカダヤシ目である。メダカはダツ目であるので、淡水魚であるが塩分に強い。
- メダカは卵を産みそこから孵化して稚魚が誕生しますが、カダヤシはお腹の中で卵が孵化するので稚魚の姿でお腹から出てくる。
- メダカだと思って飼育していた個体が、稚魚を産んだらそれは間違いなくカダヤシである。
- 見た目で判断する場合は尻ビレをよく見て下さい。メダカは尻ビレが体に沿うように長く、特にオスはしっかりしたヒレを持っている。
- カダヤシの尾ビレは短めで丸っこく、メダカの尾ビレはまっすぐ長く、角ばっている。
というように、主に産卵の仕方や、尾ビレや尻ビレの形が違いました。また、それらの名前の由来などについてもお伝えしました。