田舎出身者であれば見たことがあるかもしれませんね。ニホンカモシカを、見たことありますか?ぼくは生まれながら田舎に住んでいたので、牧草畑を駆け抜ける姿はよく見たことがあります。とても素早く俊敏でした。そんな国の特別天然記念物のニホンカモシカについて調べてみました。その子育てについても!
生態に迫る

まずは生息地から。本州全般の山方面にかけて、ニホンカモシカは生息している。また、四国、九州にかけても少ないながら生息しているようです。逆に関東圏や、中国地方には生息していないですね。
ニホンカモシカについての予備知識。まずは、知っているようで知らない知識をおさらいしておきましょう!英語ではJapanese-serowで、漢字では日本氈鹿です。まずは分類について。
哺乳綱ウシ目(偶蹄目)ウシ科カモシカ属に分類される偶蹄類。日本固有種。
牛に近いんですね。偶蹄類といえば、牛の病気「口蹄疫」に感染してしまいます。カモシカも口蹄疫には注意ですね。また日本固有種ということで、大切にしていきたい動物の一つです。*口蹄疫とは2010年に流行した家畜ウイルスのことです。日本の特別天然記念物です。知っているかもしれませんが、ニホンカモシカは日本の特別天然記念物です。1934年に天然記念物に指定され、その後1955年から特別天然記念物に変更されました。しかし、九州地方では絶滅の可能性が高いとされるレッドリストに指定されています。頑張って生き延びてくれ!では予備知識はこの辺にして、生態に迫っていきましょう。
体長・体重など大きさ

ニホンカモシカの体長は105〜112cm。体重は30〜45kg。ということで、小学校高学年の子供くらいの体重です。どちらかといえば小柄ですね。
習性や餌について。
単独で行動し、群れを形成しません。ただ、まれに4頭以上で群れを形成することもあるようです。縄張りに関しては同性の間ではかぶる事はないですが、異性間ではかぶっているとの事。餌に関しては完全なるベジタリアンで、植物の葉や、木の実、樹皮を食べるようです。
足(脚)は実は太い!?
勘違いしていませんでしたか?「あの子、カモシカみたいな脚してる!」という言葉がありますね。ぼくは勘違いしていました。実はそこまで脚が細くありません。カモシカの脚というのは海外にいる似たような「レイヨン」と呼ばれる動物から来た言葉のようです。ですから、今後「ニホンカモシカみたいな脚だね!」と言われたらシカトしましょう!^^笑
鳴き声

野生のニホンカモシカのネット上の動画です。林の中の斜面に立っています。
「シュッ。」という鼻息のような声を出しています。山林の木陰と草むらの間に隠れています。少し警戒して、こちらを見つめていますね。
寿命

ニホンカモシカの平均的な寿命は15年前後です。しかし、飼育された環境だともう少し長生きで20年以上生きる者もいるようです。最長記録はなんと33歳!人間の平均を70歳だとしたら、このニホンカモシカは軽〜く140歳を超えてますね笑しかし、子育てに関しては厳しい自然が待ち受けているようです。
子育ては厳しい道のり。
子供のニホンカモシカは生まれてきてから1年間で死亡する確率がなんと、50%と言われています。これは、かなり大きくないですか?せっかく生まれてきたのに・・・。では、なぜこんなに死亡率が高いのでしょうか?それは、生活する場所に関係がありそうです。雪や、崖で転落することがあるとのこと。このため積雪量が多い年にはさらに死亡率が高くなります。「崖で生活しなければいいのに!」と言いたいところですが、カモシカにもそれなりの理由があるのでなんとも言えないですね。そんな厳しい環境の中でも生き延びた子供のカモシカは、1年間、母と過ごした後に独り立ちします。めでたしめでたし。
動物園で見れる?
埼玉県こども動物自然公園にいるといことで探しに行きました。渓流沿いの森林にいるといことで、そこに整備されているコバトンロードを歩いて行きました。結構きつい坂道です。途中で、「ここからカモシカ生息地」という看板を発見しました。周囲を探しましたが、ニホンカモシカを見ることはできませんでした。一番上まで登っていくと、小屋があり、いました!小屋の中で地面に座って、ゆっくり休んでいました。
ペットにできる?
日本の特別天然記念物に指定されているため、個人でペットにできません。広大な広さの山中の崖地を含む森林が必要なため、個人では不可能です。実際に自宅の庭にニホンカモシカがいたら、近所の人々が見物に来て人だかりができるでしょう。
まとめ
それでは最後にニホンカモシカに出くわしてしまった時の注意点をまとめて終わりにします。出くわしたら以下のことに注意です!
1.近づかない。
2.逃げ道をふさがない。
3.立ち去る・見守る・おどろかせない。
山に帰っていくのを見守ってあげてください!国の特別天然記念物であり、日本の固有種であるニホンカモシカです。今後も絶滅するなんてことがないように人間と共存していければいいですね。