特に印象的なカラフトフクロウです。灰色のバームクーヘンを二つつなげたような顔、その中からのぞくつぶらな瞳。そして何より、「でかいっ!すごいでかいっ!」。ただでさえインパクトがあるのに、その大きさも相まって口がぽかんとあいてしまうほど。「いったいなんて名前なんだ……?」と思って看板を見ればそこには……。ここでピンときたあなたは、もしかして生き物博士?今回は、そんな迫力満点の「カラフトフクロウ」をご紹介しますね。飼育している花鳥園や動物園についても!
特徴や生態
大きく二つあります。
- バームクーヘンのような顔。
- 大きな体。
一つ目の特徴から見ていきましょう。冒頭でも紹介しましたが、顔立ちはとても特徴的です。バームクーヘンを二つ並べたような、木の切り株のような……。ほかと比べて、それがとっても大きいんです。そういえば、この目の周りの部分、なんて名前か知っていますか?これは「顔盤(がんばん)」といいます!種類によって、この顔盤部分の形は異なるのですが、カラフトフクロウは特に発達しています。初めて見たときはちょっとびっくりかも?とおもいつつも、慣れると味わい深くなってやみつきになってしまうからとっても不思議な顔です。英語ではGreat-Grey-Owlで、漢字では樺太梟と書きます。 実は体はとても大きいのですが、あれはほとんど羽毛なんです。寒さから身を守るために、もさっと!厚い羽毛で覆われています。二つ目の特徴は大きさ。この大きさについては、次の項目でお話ししますね。
生息地は?
北アメリカ大陸やユーラシア大陸の北部の針葉樹林に生息しています。主にアラスカの東部や、ロシアなどの寒い場所に住んでいます。
大きさはどのくらい?
- 体長 60~80cm。
- 体重 1.0~1.9kg。
- 翼を広げた時の大きさ 1.5mほど。
カラフトフクロウはとっても……大きい!ちなみにほかの大型では、シロフクロウは体長、50~60cm、アメリカワシミミズクは、40~60cmくらい。これはとっても……大きい!(二回目)。比較するとどれだけ大きいのかよくわかりますね。ちなみに小型のコキンメフクロウは体長、15~20cmくらい。本当に同じ種類なのかと疑ってしまうほどの差ですね。
餌は?
ネズミやリスなどの小動物を餌として食べていて、昼夜問わず活動している種類のフクロウです。なるほど、だから昼間眠そうにしているほかのフクロウの中で、ぱっちりとこっちを見つめてくれたんだ!と、手をポンと打ってしまいました。そして、驚くべき能力があります。それはずばり、「聴覚の鋭さ」。雪の日ってとっても静かになるでしょう?あれは雪が音を吸収しているからなんです。けれどカラフトフクロウにかかれば雪の上を動く獲物の音もばっちりなんです!狩られる側からしたら、意表をつかれるどころの話ではないでしょう……。ほんの少しの物音も立てられないですね;;
寿命はどのくらい?
カラフトフクロウの寿命は、野生では20年ほどで、飼育下では30年ほどです。ペットとして飼育すると、あなたのそばの大きな相棒、という感じになりそうですね。
どんな鳴き声?
鳴き声はとっても愛嬌があります。動画をご紹介します。
大きな体に反して、鳴き声はとってもキュート。動画を見てみても、最初は高い声でキューキュー鳴いているのが本当にカラフトフクロウなのか疑ってしまうくらいです。でも体の動きをよく見てみると、声と合わせて膨らんだり縮んだりしているのがわかるはず。人に馴れやすい気質で、こんなふうにかわいい鳴き声で餌をねだられたら……ううーん、くらくらしてしまいますね。ちなみに野生では、縄張りの主張の時に大きな声で鳴くそうなのですが、この鳴き声、場のコンディションがよければ実に、800mも先に届きます!
カナダで撮影された、野生のカラフトフクロウが大きく羽ばたいています。
なつく?
人に馴れやすいです。近寄ってきて、飼い主の肩に乗ってみたりします。カラフトフクロウが前かがみで、すごいバランスをとって肩や腕の上に乗ってきます。
飼い主の膝の上に乗ってきて、ギターを弾いている飼い主の指を見つめています。すぐに寄ってきて、可愛いですね。公園のベンチの横にある木の柱の上に留まっています。大きな顔で、とぼけた表情をしています。
どんな性格なの?
穏やかな性格です。のんびりと遠くを見つめてみたり。そういえば、花鳥園で見た時もぱっちりと目を開いていても、ガラス面の近くでぼんやり佇んでいたなぁとしみじみしてしまいました。人間が近づくと、フクロウお得意の水平首回しでこちらを見つめてくれましたよ。
ペットとする時の注意点は?
もともと寒い地方に住んでいます。羽毛は厚く、そのためとっても暑さに弱いんです;;。なので、飼育の際は室内の気温に気を付けるようにしましょう。特に日本の高温多湿な環境はカラフトフクロウにとっては苦しいものです;;。クーラー等を使って、住みやすい環境をつくってあげてくださいね。
いくらくらいするの?値段は?
値段の多くは「お問い合わせください」となっているのですが、その中でも値段が表記されているサイトをざっとあらってみると、だいたい50~60万円です。体の大きさにも、お値段にも貫禄がありますね……!
どこで販売されているの?
販売場所は、猛禽類を取り扱っているペットショップや、専門店です。ちなみにサイト上でもお値段は「ASK」や「お問い合わせ」になってることがほとんど。参考にしたい場合でも、まず店員さんに連絡してください。
まとめ。会える動物園や花鳥園は?
さて、これまでご紹介してきましたが、いかがでしたか?この項目では、出会える場所をご紹介しますね。
天王寺動物園(http://www.jazga.or.jp/tennoji/index.html)大阪にある動物園です。カラフトフクロウを見られるほか、子ども向けのイベントなども定期的に行っているので、ぜひご家族で行ってみてくださいね。
掛川花鳥園(http://k-hana-tori.com/)ここをおススメするのが通例になってきた感じがありますが、何度だっておすすめします!世界のフクロウコーナーにて、複数羽を堪能できますよ。運がよければ、仲睦まじく毛づくろいしているのが見られるかも……!
大型のフクロウでバウムクーヘンみたいな顔をしているカラフトフクロウでした。寒冷な地域に生息していますが、穏やかな性格でなつきやすくペットとして飼いやすいフクロウでした。