オスの雉 出典:PIXTA

日本の国鳥はキジ(英語ではJapanese pheasant)です。一番有名なのは、伝説の桃太郎のお供をした雉です。

お供の雉は、真っ先に飛んで鬼に向かっていましたが、はたして本当の雉はどうなのでしょうか? また、以前は一万円札の絵のデザインにも使用されていました。

キジの生態や、空を飛ぶのが上手なのか苦手なのか、鳴き声などを調べていきます。まずは生態から。

キジの生態と生息域

オスの雉は、目の周りが赤く、全体は緑色、頭部は鮮やかな青緑色です。羽は褐色でまだら模様です。かなりきれいでカラフルな鳥ですね。メスは茶褐色でオスほどカラフルではありません。

種類としては、キジ目キジ科キジ属のキジで、どこをどうとってもキジですね。

北海道を除く日本全土に生息しています。渡り鳥ではないため、あまり移動はしません。このように季節ごとにあまり移動せず、年間を通して同じ場所に生息している鳥を留鳥といいます。雉は留鳥です。

北海道や対馬にはコウライキジが放鳥されています。

雉は雑食で昆虫や植物の実などを餌としています。

桃太郎のイメージでは、雉は鳩くらいの大きさの鳥だと思われていることが多いです。しかし、オスの雉は体長80cm前後あります。 かなり意外で、大きな鳥なんですね! もっと小さいかと思っていました。

下の写真はメスの雉です。

メスの雉 出典:PIXTA

全体的に茶褐色で、オスのようなカラフルさはありません。

ちなみに、猫のキジトラはこの雉の模様や色合いと似ていることが由来です。

メスの体長は60cm弱です。

巣や卵、雛は?

雉はあまり飛ばない鳥なので、地面に巣を作ります。春から初夏にかけて、卵を10個前後産みます。

雉は春に繁殖期に入り、求愛行動をします。

最近はコウライキジとの交雑も進んでいます。

下の写真は雉の雛です。まだらの茶色が雉らしさを感じて、かわいいです。どんな鳥の雛でもかわいいですね。

雉の親子  出典:PIXTA

飛ぶのは下手!

桃太郎では勇敢に飛んでいるイメージがあります。しかし、実際の雉はあまり飛びません。かなり意外ですね。飛んでも、低空飛行です。そのかわり、走る速さはかなり早いです。時速30km前後で走ります。

ウサイン・ボルト選手の平均時速が37km程度ですので、それほどではありませんが、雉もなかなかです。

結局、桃太郎では雉は走っていたのでしょう。さすがの鬼もひとたまりもありません。

次は鳴き声についてです。

キジの鳴き声

鳴き声

上の動画からわかるように、雉のオスは「ケーン、ケーン」と聞こえます。

メスは「チョッチョッ」と鳴きます。このあたりも、桃太郎の話からは想像がつかないですね。

キジと同じ、キジ目キジ科のライチョウについてはこちらも。

キジは日本の国鳥

畑を歩くキジ  出典:PIXTA

雉は日本の国鳥です。1947年に日本鳥学会が国鳥にキジを選定しました。

アメリカでいうところのワシ、ニュージーランドでいうところのキーウィにあたります。世界中で鳥類は大事にされていますね。一万円札の絵のデザインに使用されていたこともありました。

また、日本の最初の元号である大化の次の元号は白雉です。古事記や日本書紀によると、孝徳天皇の時代に長門国(現在の山口県あたり)から白い雉が献上されたそうです。昔から白い雉は縁起がいいです。白い動物はだいたい縁起がいいですね。

木陰から見た雉

求愛行動のときに、羽をばたつかせることを雉の「母衣(ほろ)打ち」といいます。騎乗した大名を守るために、布でできた大きな傘のような物をもって、周りを囲んでいた武将たちのことを「母衣衆」といいます。母衣打ちが語源という説もあります。

雉にちなんで、その布の色も赤や黒など派手でした。なので、赤母衣衆とか黒母衣衆などといいます。

文学としては、春に求愛行動をして目立つことから、和歌や俳句では雉は春を表す季語となっています。昔から雉の語句が入っている和歌や俳句は多いです。

最後に

雉について調べてきました。桃太郎の伝説でのイメージとは違いましたが、カラフルさはイメージどうりです。

あまり飛ばないけど、走る速さや鳴き声は意外でした。

また、昔から日本の歴史や文化、文学と深い関わりがあり、そのため国鳥としてふさわしいと思いました。

ぜひ、山林などにハイキングに行く際は、雉を見つけてみましょう。