コザクラインコは、比較的人間に懐きやすく、パートナーへの愛情が深いことで知られています。セキセイインコやオカメインコに並んで、幅広い世代に人気があります。また、初めて飼育する初心者の方でも飼いやすいと言われています。この記事では、
- 生態
- 種類や色
- 飼育方法
についてご紹介します。
生態
日本では、昭和30年代後半に手乗りインコとして売られ始め、多くの色のバリエーションが輸入されて、人気を博したのは平成に入ってからです。最近では小鳥の飼育ブームは下火ではありますが、その中でも人気なインコの1種です。緑色と赤色の羽色が特徴的なコザクラインコです。野生では集団で生活しており、特にパートナーに対しての愛情がとても強いことで有名です。また、コザクラインコがパートナーと認める相手であれば、人間でもその限りではありません。もちろん、ヒナの時期から一緒に過ごした動物などをパートナーとして認める場合もあります。その愛情の深さから、英語では「ラブバード(Peach-faced Lovebird)」とも呼ばれています。漢字では小桜鸚哥と書きます。大好きなパートナーに対してはベタベタと甘えるタイプですが、嫌いなものや人に対しては噛みついたりと攻撃的な行動をとります。コザクラインコは噛む力がとても強いため、噛まれると流血する怪我をしたりと大変なことに…。しっかりとヒナ時代に躾けることが大事と言われています。
生息地。
元々、アフリカ南西部ナミビア共和国に分布しているインコです。乾燥地帯の標高1500m以上の高地に生息しています。水場が近くにあることは必要です。
大きさ
体長は10~15㎝で、体重は40g~60gほどで小型なため、コザクラインコはとても飼いやすい種類と言われています。野菜に例えると、小葱一束が55g程度なので、それと同じくらいの軽さです。メスのほうがオスより、やや大きいです。
餌。
種子食です。野生では植物の種を食べています。飼育下では、市販の穀物であるシードや乾燥栄養食のペレットを餌として食べます。
寿命は?
コザクラインコは小型の鳥類の中では長い寿命と言われており、平均して10~15年生きます。個体によって差がありますが、適切な環境で飼育すれば20年生存する場合もあります。長生きしてもらうには、食事や運動の管理が大切になります。セキセイインコよりもやや長いです。
どんな鳴き声?喋る?
コザクラインコは声量が大きく甲高い鳴き声です。
「いないいないばあっ!」と、声まねして、喋るように鳴いています。オウムのように、人の言葉を真似ることは苦手ですが、個体によっては真似をするコザクラインコも確認されています。他の種類の鳥類と飼育した場合、その鳥の鳴き声を真似し、鳴き声が変化することも確認されています。環境によって、鳴き声が違うのも面白い特徴かもしれませんね。
種類
コザクラインコは色によって、種類が分けられており、品種改良によりさまざまな羽色があります。
- ノーマル
- オリーブ
- バイオレット
- クリーム
- ルチノー
- ホワイトフェイス
- オレンジフェイス
- パイド
- アルビノ
アルビノやバイオレットは希少性が高く、お値段もノーマルの数倍や数十倍以上の値段になります。色の違いは概ね、背中・顔周り・お腹の3色で分かれています。
オス、メスの見分け方。性別で性格は違う?
一般的には、コザクラインコのオスとメスの性別を見分けるのは難しいです。メスのほうが、好奇心旺盛で活発な性格をしています。オスのほうが、おとなしい性格です。成長すると、メスのほうがオスより若干、体が大きいです。
頭頂部の骨格が扁平なのがメスで、丸みを帯びていていて半円形に見えるのがオスです。これが一番わかりやすい見分け方かもしれません。また、メスのほうが、下のクチバシが若干広いです。
なつく?
ピーチフェースドラブバードと呼ばれているコザクラインコは、愛情に生きている動物です。そのため、愛情をもってスキンシップを適度にとっていれば、人懐っこく甘えてきます。先ほども述べた通り、雛のころから飼育すると、パートナーへの愛情が深く、手乗りインコとなります。飼い主の手の上から降りようとせず、甘噛みもして人懐っこいです。手のひらの上や服のポケットの中でなでてあげると寝てしまったりして可愛いですね。
嬉しそうに飼い主の肩に留まって、餌を食べています。適度にスキンシップをとってあげないと、ストレスで毛引きを行ってしまったり、行動が乱暴になる場合があります。また性格としては、活発で、いたずら好きな面も持ち合わせているので、くちばしで掴めそうなものは掴んでどこかへ持って行ってしまうこともあります。元々巣をつくる鳥ですので、紙類も破ります。ケージから出してスキンシップをとる際は、必ず窓を閉めるように注意しましょう!コザクラインコは家から飛び出してしまうと二度と自力で家に帰ってくることはありません。
ペットとしては?
コザクラインコを飼育する場合は、
- ケージ
- エサ入れ
- 水入れ
- エサ
- 巣穴
- おもちゃ
を用意します。また、もともと温かい地域に住んでいる鳥ですので、冬場はヒーターが必須です。コザクラインコとの暮らしでは、
- しっかりとスキンシップをとること
- いたずらされそうなものは置かないこと
- 外に飛び出ないように対策すること
が大切です。
雛。
野生では木の皮を巣材としています。そのため、上の画像のように、飼育する際は、雛の巣の敷材に木くずを使います。雛のころから飼育すると手乗りインコとなり、なつきます。可愛いですね。また、先ほどの動画のように、声まねをして、おしゃべりもしてくれるようになります。
値段は?
コザクラインコの雛はノーマルだと10000円前後です。他のオリーブやクリームなどの珍しいカラーだと値段が高くなり、16000円前後はします。
動物園で見れる?
掛川花鳥園で見ることができます。神戸どうぶつ王国の「コンタクトパロッツ」というコーナーでは、コザクラインコとふれあうこともできます。
まとめ。愛情深い鳥
もし、飼育しようと考えた場合は、しっかりとスキンシップをとれる環境であるかを今一度確認してみましょう!自分だけではスキンシップに欠けるかも…と感じる場合は、つがいで購入することをおすすめします。コザクラインコの愛情深さは、日頃の疲れを癒してくれること間違いなしです。