水族館などで人気者のイソギンチャクです。私もスキューバダイビングの際、海で見かけるとテンション上がります。今日はその種類やアクアリウムでの飼育、クマノミとの混泳や共生などをご紹介していきましょう。
イソギンチャクとクマノミの共生

クマノミはイソギンチャク(英語ではSea Anemone)と共生しています。その触手には刺胞があり、クマノミ以外のお魚を近づけません。クマノミは、その刺胞に順応する能力を身に着けているので、その中にかくれることができます。では、なぜクマノミは刺されないのでしょうか?この二つの生物の不思議な関係の謎解きの一端を解き明かしたのが、日本の高校生だったのです。これには大変驚きですね。彼女たちはクマノミの出す粘液とイソギンチャクが刺胞を出す条件を見つけたのです。イソギンチャクが刺胞を出すタイミングは刺激(魚が触れる等)ではありません。マグネシウムの濃度が海水より低い場合のみ刺胞が出ることが判明したのです。そして、クマノミが出す体表の粘液に含まれるマグネシウム濃度を調べると、海水よりも濃く、近縁のスズメダイの10倍だったことが分かりました。さて、クマノミ側は身を守るということでイソギンチャクの力を借りていますが、イソギンチャクにとってはどうなのか、次に説明します。
イソギンチャクにとっての共生するメリットは?
イソギンチャクは「褐虫藻」という藻類も一緒に住まわせています。この藻類を住まわせる代わりに、藻類が光合成をして作った栄養を分けてもらっています。クマノミが排泄をするとそれが藻類の栄養となり、育ちます。藻類が育てばイソギンチャクにとっても嬉しいことですね。そして、クマノミがイソギンチャクの中を泳ぎまわると触手がゆらゆら動くことになります。そうやって触手が動くことで、海水が流れ込み、触手の間に溜まっていたゴミを洗い出してくれる役割となっているのです。

また褐虫藻が生み出した栄養が触手を動かすことで全体によく届くようになり、イソギンチャクの成長が早まる効果もあります。クマノミを取っ払ってしまうと、イソギンチャクは成長が滞ります。お互い素敵な関係で共生しているのですね。クマノミがイソギンチャクの中や上でゆらゆら泳いでいる姿はかわいいです。
イソギンチャクの種類
シライトイソギンチャク
白くて細長いです。

ライトで紫色に光っています。
センジュイソギンチャク

ちょっとだけ、センジュナマコに形が似ていますね。
ハタゴイソギンチャク

カクレクマノミがイソギンチャクの隙間に住み着いている様子がわかりますね。
イボハタゴイソギンチャク

こちらはかなり大きいです。
サンゴイソギンチャク

これにもクマノミが共生しています。
タマイタダキイソギンチャク

同じ刺胞動物で珊瑚の仲間にウミサボテンがいます。
発光する生物です。
まとめ

ここまで、いろいろな種類のイソギンチャクの画像を紹介してきました。まだまだ、ほかにもたくさんの種類がいます。アクアリウムでも、お魚さんたちといっしょに飼育してみたいですね。