猫は犬に比べて『きまぐれ』と思われる方が多いですよね。「甘えてきたと思ったら、呼んでも来てくれない」「餌をあげる時だけしか近づいてくれない」こんな悩みを抱える飼い主さんも少なくないはず。なついてもらう為には習性を知ることです。この記事では、
- 嫌われるNG行動
- 好かれる人の特徴・猫に嫌われる人の特徴
- なつくまでの期間
についてご紹介していきます。「知らない間に嫌われることしてた!!」ということにならないためにも、是非参考にしてくださいね。後半では、家の中での猫との快適な暮らし方を紹介していきます。
なつくためのOK行動・NG行動
なついてもらうにはまず、「嫌われること」をしないことです。「嫌いだな」「イヤだな」と思うことをする人に、なつかないのは当然ですよね。でも、猫が好きな行動や嫌いな行動がどんなものかご存知でしょうか?ここでは、猫が好きな人と嫌いな人の特徴から、OK行動とNG行動をご紹介します。
好かれる人の特徴とOK行動。
猫が好きなのは、
- 話し方がおっとりしている。
- 声のボリュームが小さいて高音。
- 動作がゆっくりしている。
- 自分のことを気にかけてくれる。
- ご飯やトイレの世話をしてくれる。
といった行動をとる人です。猫は聴覚が鋭いため、とにかく大きな音が苦手です。すごく静かに歩きますよね。近づく時は、猫のような足音でそ~っと近づくようにしましょう。また、猫は威嚇している時などすごく低音の鳴き声を出します。低い声を唸り声と感じることがあるため、高い声を好む傾向にあります。
嫌われる人の特徴とNG行動。
猫が嫌いなのは、
- 大きな音を出す。
- 目を合わせてくる。
- ペースを乱してくる。
といった行動をする人です。猫は子どもが苦手な印象がありますよね。子どもは「大きな音をだす」ことが多いからです。目を合わせられるのを嫌がるのは、狩猟動物の本能です。相手をじっと見ることは「獲物に狙いを定める」ことと同じだからです。顔を合わせる時は、そっと視線をそらし、長く目を合わせないようにしましょう。また、自分のペースを乱されるのがとても嫌いです。餌を食べている時や、日向ぼっこをしている時、眠っている時などはそっと見守りましょう。
なつくには期間はどれくらいかかる?
猫はそもそも、縄張り意識の強い動物です。一緒に暮らす家族を「縄張りの中で共に生きる存在」として認識しています。暮らす家を「自分の縄張り」であることを認識し、共存する存在だと思われてから初めて、なつきます。なつくまでの期間は、成長の具合にもよります。仔猫であれば、母のようにそっと寄り添う時間が多ければ1~2日で慣れてくれます。成猫の場合は、警戒心が強いため、嫌いな行動を避けながら接することで1週間前後で近づいてくれるようになります。
特定の人に、なつくのはなぜ?
家族で暮らしている場合、猫は特定の人に懐く傾向がありますよね。共に暮らす存在をよく観察しています。
- ご飯をくれる人。
- トイレ掃除をしてくれる人。
- 遊んでくれる人。
自分のことを気にかけてくれる人は誰なのかをよく理解しています。猫を「気まぐれだから」と気まぐれにしか構ってくれない人よりも、快適に暮らせるように身の回りのお世話をしてくれる人になつきます。
なついている人にする行動は?
猫が心をゆるし、なついていることを確認するには、なついているしぐさを知っておくことです。なつくと、
- 頭や体をすりすりとしてくる。
- 足を上下にふみふみもみもみ。
- 喉をゴロゴロと鳴らす。
- 尻尾を垂直に立てて近づいてくる。
- お腹を見せてくれる。
- 舐めてくれる。
- 本や雑誌の上に乗ってくる。
といった行動をします。かわいいですね。体にすりすりとしてきたり、喉をゴロゴロと鳴らしたりするのは有名ですよね。尻尾が垂直にピンっと立っている時は、警戒している場合もありますが…。気分が良かったり、嬉しかったりするときもピンっと立てます。逆に、尻尾をブンブンと振っている時は「イライラ」「嫌だな~」と感じている時です。また、飼い主さんが本や雑誌を読んでいる時に邪魔してくる行動は「かまってほしい」サインです。餌が入っているか?トイレは汚れていないか?を確認し、気にかけてあげましょう。
好かれるためには理解してあげること。そうすれば、なつく。
「気まぐれ」と思われている方は少なくありません。犬のように、家族を順位づけしたりはしませんが、猫もちゃんとかまってくれる人を見極めています。好かれ、なつかれるためにはまず、嫌われないことが先決です。また、猫のお世話をしっかりしてあげること!綺麗好きな動物なので、環境を清潔に整えてあげることも大事ですよ。 慣れてきたら、ブラッシングをしてあげたり、おもちゃで遊んであげたり、少しずつ距離を縮めていきましょう。
室内飼いするときに準備するもの
最近は、犬より猫をペットとして育てたいと考える人が増えてきています。自由奔放だけど、甘えん坊でなつく、とても癒される存在ですよね。しかし、「可愛い」という衝動だけで猫との暮らしをはじめると「もっと計画的に飼いはじめるべきだった」と後悔することもあるかもしれません。そこでこの記事では、
- 飼うときに準備するもの。
- 飼うときに注意すること。
ここからは、「家で猫と快適に暮らす」ために知っておくべきことをご紹介致します。飼育したい(室内飼い)と思われてる方は、最後まで読んで参考にしてくださいね。一昔前までは、「飼っている」といっても、外で飼育されている人が多かったですよね。しかし、今の主流は「イエネコ」です。外で飼育する際は、交通事故や感染症、思わぬ妊娠などのリスクも高まるため、できるだけ家の中で飼育(室内飼い)するように心がけてください。 では実際に、家で懐くように猫を飼うときに必要な猫用のペット用品をご紹介します。
必須アイテムやペット用品。
懐くように飼育する際に必要なことは、暮らしやすい環境を整えてあげることです。
- トイレ
- 猫砂
- 猫用食器
- キャットフード
- 寝床
などのペット用品は、暮らし始めたその日から必要になります。トイレは、一般的なボックスタイプとシステムトイレと言われる二層式の物があります。二層式のタイプだと、1段目が猫砂、二段目がシートになっており、猫砂が吸着する前にシートに流れ落ちる設計になっています。猫砂の汚れが猫に付着しにくいため、匂いなどが気になる方は、二層式がおすすめです。寝床は、年齢にもよりますが、子猫であればケージを用意してあげましょう。家の中には興味を惹く様々なものがあります。コードで感電したり、紐に巻き付いてしまうなども危険もあります。3ヶ月以上経っているのであれば、懐いて飼い主と一緒に寝たがる子も少なくないでしょう。
部屋を傷つけない対策も必要!
猫は爪とぎを習慣的に行う動物です。しかし、壁や家具が爪とぎをされてボロボロになるのは耐え難いですよね。室内飼いするときは、部屋の中を傷つけない対策も必要です!その理由や対策、爪とぎグッズなどを調べていきます。
なぜ、爪とぎをするの? その理由は?
猫はなわばり意識の強い動物です。自分のニオイや視覚的なマーキングの為に、爪とぎの行動をしています。また、本来狩りをする動物である猫にとって、爪は獲物を捕らえるためにも必要なアイテムでした。その爪を整える為でもあります。人間と生活している猫が爪とぎをする理由は大きくわけて2つあります。
- 絨毯やカーペットの上でも安全に動くため。
- リラックスや気分転換。
絨毯やカーペットは爪が伸びているとひっかかってしまい、安全に動くことができません。また、来客などでストレスの気持ちを感じたり、気分を変える為に爪とぎをすることもあります。完全室内飼育の猫であれば、飼い主への自己アピールの気持ちという場合もあるので、爪とぎをしながらこちらをチラチラ見てくるようであれば、おもちゃで遊んだり、名前を呼んであげたり、かまってあげるようにしましょう。
対策は?
爪とぎ対策として、
- 壁の保護シート
- 爪とぎ忌避スプレー
- ネイルキャップ
- 爪とぎ用グッズ
などのペット用品は、事前に準備しておきましょう。壁の保護シートとは別に、最近では柱に巻き付けるものや、家具の角を保護するものなど、さまざまな爪とぎ対策グッズが販売されています。猫が爪をとぐのは、
- 爪を整える
- マーキング
の意味があります。この行動をいくらやめさせようと思っても、習性なので、難しいです。なので、爪とぎをしてもいい場所を用意してあげることが大切で、これが最も良い対策です。しつけは重要です。
グッズなど。
爪とぎグッズのペット用品には、
- 段ボール素材
- 木材
- 布素材
- 麻素材
などがありますが、好みは分かれます。最近では、ペット用品の形や色も豊富ですよね。もし、ソファーや柱で爪とぎをした場合は、その場所に爪とぎ用のコーナーガイドを設置しましょう。キャットポールなど縦置き型のグッズもあります。家の中で室内飼いするためには、爪のとぎ場所をしつけることも重要です。そうすれば快適に暮らせます。
ダンボール素材
長所として、ダンボール素材の爪とぎグッズは、値段が安く、コストパフォーマンスの良い商品が多いです。捨てる時も簡単で、燃やせるゴミとして出すことができます。また、色々なデザインがあり、横置き型で部屋の床に置いても、安定性の高いグッズも多いです。ソファー型やベッド型など、デザインにこだわって、オシャレで機能性も良いグッズもあります。ダンボール素材は人気です。
木材
縦置き型になります。長所としては、耐久性が高く、長期使用ができます。また、部屋の中に、自然にインテリアとして置くこともでき、違和感がないです。短所として、天然木材を使用した商品は高価となります。
布素材
カーペット素材やデニム素材などがあります。長所とした、やはり、値段が安く、コストパフォーマンスの良い商品が多いです。マット型で床に敷くだけなので、設置もしやすいです。短所としては、カーペットの上に設置すると、愛猫が爪とぎグッズとして認識しづらいことがあります。
麻素材
キャットタワーに巻いたり、色々な形状のグッズがあります。長所として、耐久性も高いです。短所として、麻の匂いがあり、それを嫌う猫もいます。また、細かい糸くずも出やすいです。
キャットタワー
縦置き型の、猫用爪とぎポールやキャットタワーなどと呼ばれるグッズがあります。麻素材が巻かれていることが多いです。伸びをしながらだったり、おもちゃが付いていて、遊びながら爪とぎができるのが特徴です。
壁の保護シートとは別に、最近では柱に巻き付けるものや、家具の角を保護するものなど、さまざまな爪とぎ対策グッズが販売されています。爪とぎの場所を覚えることや、トイレを覚えることは重要です。
注意すること。
猫を飼うということは、「命」を扱うということを忘れないようにしてください。話ができないからこそ、普段からきちんと様子をみておくことが必要です。腎臓が弱い動物です。変化を見逃してしまうと重症化してしまうこともあります。どんな様子に注意すればいいのかを知っておくことが大切です。
様子が変!こんな時は病院を受診しよう!
猫が一番かかりやすい病気は「猫下部尿路疾患」です。下部尿路疾患には、尿路感染症や尿石症、特発性膀胱炎、尿道閉塞などの病気も含まれています。尿路疾患の主な症状は、
- 血尿
- 頻尿
- 失禁
- トイレ以外での排尿
などがあります。普段から気を付けてみておきたいポイントは「頻尿」です。少量を頻繁にする場合などは、毎日トイレを掃除していると気付くことができます。「最近トイレを失敗するな~」と感じる場合も要注意!オスの場合、尿道が詰まって尿毒症が進行すると死に至ります。普段から、こまめに尿の状態は確認するように心がけましょう。また、健康管理のためにも、年に一度は動物病院で健康診断を受けるようにしましょう。かかりつけの動物病院があれば、「病院に行くべきかなぁ?」と悩むような場合でも、電話で症状や様子を伝えることもできます。
家を数日空けてしまうときは…
旅行や出張などで、どうしても数日家を空けてしまう…という場面は必ずあります。そういった場合、犬であればペットホテルなどに預けますが、猫の場合はどうすればいいか気になりますよね。ちゃんとした準備ができていれば少し長めの留守番も難しくありません。少し長めといっても、猫だけでお留守番させるのはせいぜい2日程度と考えてください。基本、飼い主がいない場合は寝て過ごしています。3ヶ月以上の猫であれば、1日8時間程度のお留守番にはストレスを感じることもないでしょう。
猫をお留守番させる時は、
- 水と餌は充分な量を準備しましょう(1日以上のお留守番の場合は自動給餌器や自動給水器の導入をおすすめします)。
- トイレの増設を検討しましょう(猫は綺麗好きなため、汚れると他の場所に失敗する可能性が…)。
上記2つのことに注意してください!
2日以上のお留守番になる場合は、
- 知人に預ける。
- ペットシッターさんに依頼。
- ペットホテルを利用する。
ことを検討してください。ペットホテルに行くと、他のいろいろなネコと出会えるかも。
動物園でみれる?
那須どうぶつ王国のワンニャンリビングでは、いろいろな種類のイエネコたちとふれあうことができます。また、ザ・キャッツという猫のイベントも行っています。富士サファリパークのネコの館では世界中の珍しいイエネコたちとふれあうことができます。
まとめ。家で飼育して、快適に暮らすために
ここまで読んでみると「猫を飼育するって大変だな」と思われる方も少なくないかもしれません。しかし実際、飼って暮らしてみると、猫は犬ほどにも手もかかりませんし、とても懐いて癒しの存在になってくれます。飼育したいな…と検討中の方はぜひ、
- 飼育するために必要なもの。
- 飼育するために必要な対策。
- 飼育する上での注意点。
などは、しっかりと読んで、ご検討されてください。室内飼いでの快適な暮らしが整いますように。