亀が登場する童話は「浦島太郎」などたくさんあります。それはニホンイシガメのことでしょう。また、その生態や生息域、ゼニガメの見分け方、飼育方などに加えて、生息数が減少している現状なども調べていきます。まずは、生態から調べていきましょう。
生態
イシガメ科です。
英語ではJapanese-pond-turtleで、漢字では日本石亀と書きます。一番わかりやすいのは、手にオレンジ色のラインがあることです。また、瞳や腹甲が黒いです。野生では、冬になると、岩の下や、枯葉の下などで冬眠します。
生息地。
主に、本州や四国、九州の河川や池、沼地などに生息しています。もちろん、ニホンイシガメは日本の固有種です。固有の亀を総称して和亀ともいいます。河川の工事や周辺の土地の開発などにより、年々、生息地は狭まっています。
大きさ
ニホンイシガメはメスのほうが大きく育ち、22cmほどの体長にまでなります。成長したメスは1.5kgほどの重さになります。オスは育っても、15cmほどです。メスは腹甲が大きい割に尻尾が細くて短いです。オスは腹甲が小さい割に尻尾が太く長めです。
「ニホンイシガメ」と「クサガメ」の子亀である、ゼニガメの見分け方。
幼体のときは銭に似ていることから「ゼニガメ」と呼ばれます。クサガメの幼体もゼニガメと呼ばれます。それでは、どうちがうのでしょうか?同じゼニガメでも、ニホンイシガメの幼亀とクサガメの幼亀では違いがあります。尾が長くみえるのは、どちらも共通しています。ニホンイシガメの子亀のゼニガメには、しっかりと黄色の腕のラインがあります。
クサガメの子亀は、やはり、それらしい顔をしています。
寿命は?
野生下では、ニホンイシガメの寿命は20年ほどです。飼育下では30年ほどとなります。もしペットとして飼うと決めたら、一生付き合うつもりでいましょう。
生息数が減少する原因は?
河川周辺の開発や護岸工事などにより、ニホンイシガメの生息域が減少したことや、水質の汚染などのため、生息数が減少しています。また、外来種であるミドリガメ( ミシシッピアカミミガメ )が増えていることなども、ニホンイシガメの生息数が減少する原因です。なので、ニホンイシガメは準絶滅危惧種となっています。こう考えると、人為的な要素が大きいと思えてきます。ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)についても、ぜひ知っておきましょう。
大学での研究は?
岐阜大学応用生物科学部の亀に関する研究があります。
2010年8月、学生と、構内と周辺の河川の実態調査を始め、翌年11月までに4種のカメ、453匹を捕獲した。その結果わかったのは、ミシシッピアカミミガメが64%、クサガメが31%、ニホンイシガメは、わずか3%、残り2%がスッポンという、思った以上に深刻な実態だった。
出典:大学をニホンイシガメの繁殖地に
外来種のために、ニホンイシガメの生息数はかなり減少していますね。岐阜大学は、淡水生物の水族館である「アクア・トトぎふ」などと協力し、大学構内に「淡水生物園」を開設しました。そこで、ニホンイシガメやサンショウウオなどを飼育しています。
アクアリウム(アクアテラリウム)やペット用品
ペットとして水槽で育てることは可能です。 アクアテラリウムとしては、水場にブロックや岩を置いて、陸場を作ります。陸場に人工芝を使用することもあります。人工芝だと餌が入って、掃除が大変になることもあります。なので、木の板や石板などを使用することが多いです。飼育するさいは、頻繁に水の交換をします。できないときは、ろ過装置が必要になります。
ペット用品の亀用のフィルター。
・水作 タートルフィルタープラス S サイズ
また日光浴も頻繁にさせてあげましょう。どうしてもできない場合は、紫外線ランプが必要になってきます。
爬虫類用の紫外線ランプ。
・ジェックス エキゾテラ レプタイルUVB100 26W 熱帯・亜熱帯 爬虫類用 紫外線ライト
冬は冬眠をします。大事に育てていきたいところですね。飼育する際はヒーターを用いて、冬眠しないようにすることが多いです。
爬虫類用のヒーター。
・テトラ (Tetra) 26℃ミニヒーター 50W 安全カバー付
餌は?野生では何を食べる?
飼育下では餌としては、水ガメ用配合飼料に加えて、乾燥エビやアカムシ、水草類を与えます。
亀用の配合飼料。
・ヒカリ (Hikari) カメプロス カメ用 550g
野性では、ニホンイシガメは雑食で小魚や昆虫、エビ、貝類、ミミズなどに加えて、水生植物の藻や陸上の野菜なども食べます。結局、雑食です。
値段は?
ペットショップなどで、値段は6千円~8千円ていどです。ぜひアクアリウム(アクアテラリウム)でニホンイシガメを飼育してみてください。
なつく?
イシガメが与えられた餌をちょこちょこ食べている姿をみると癒されます。可愛いニホンイシガメの動画です。自宅の床の上を、急いで駆け寄ってきます。
そして、黒い瞳でじっと見つめて、飼い主の足から体をよじ登っていきます。かなり、人懐っこいですね。二匹が岩の上に登っています。仲良く甲羅干しをしていますね。
まとめ
ここまで、ニホンイシガメの生態や飼育方法、生息数が減少していることなどについて書いてきました。ゼニガメの見分け方は意外と簡単でしたね。護岸工事や開発、水質の低下などによって、生息数が減少しているのは悲しいことです。ぜひ、アクアテラリウムなどを作って、ニホンイシガメを飼育してみてください。亀はペットとして一生付き合うつもりで飼いましょう。