オカピ

オカピ(英語ではOkapi)という動物を知っているだろうか。

オカピはジャイアントパンダ、コビトカバと共に、世界三大珍獣のひとつといわれている。

動物園で見たことのある人も多いだろう。

オカピは、実は結構歴史の深い哺乳類の大先輩だった。オカピの生態や生息地、絶滅危惧種であることなどを調べていきます。

オカピとはどんな動物?

コンゴに生息している野生のオカピ

まずは、オカピがどんな動物なのか?紹介しよう!

オカピは世界三大珍獣のひとつ

どの辺が珍獣なのかというと、やっぱり、一見地味目な色合いと思わせておきながら、お尻と手足がゼブラ柄、というファッションからだろう

「森の貴婦人」という異名も持つらしい。

シマウマの仲間かと思ったら違った

オカピが発見されたのは、1901年のことで、イギリスの探検家ハリー・ジョンストンがコンゴ共和国(当時のベルギー領)で先住民族のピグミー族より彼らが「オカピ」と呼ぶその存在を聞いた。

オカピとは彼らの言葉で「森の馬」を意味する。

実物にはなかなかお目にかかれないので、ピグミー族の説明するその外見の一部から、最初は新種のシマウマと考えられた。

ところがその後、足跡から蹄が二つに分かれているのが分かり、馬の蹄の特徴と違うので、シマウマじゃないらしい、ということになり、その後頭蓋骨なども研究した結果、キリンの仲間であることが判明した。このあたりが、オカピが世界三大珍獣のひとつとなる理由である。

偶蹄目キリン科オカピ属に分類されている。

…と、分かってもやっぱりシマウマがレオタード着ているようにしか見えない。

尚、現在のキリン科はキリンとオカピだけである

オカピのキリンっぽいところ

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オカピ
  • 蹄が二つに分かれている。(シマウマは蹄が分かれていない)
  • オスの頭には、キリンより小さいが、軟骨が皮膚で覆われたツノが二つある。
  • キリンと同じような長くて青黒い舌を持つ。その長さ40cmほどでちょい怖。
  • 歩くときに胴体の同じ側面にある脚を同時に出すというややこしい歩き方をするところもキリンと同じ。行進の時に右手と右足一緒に出す、みたいなやり方。
  • 頭骨の形も似ている。
  • 遺伝子も似ている。

あと色が独特、というところも似ている。

多摩動物公園で飼育しているキリン

オカピは生きた化石

オカピは、結構昔からオカピをやっていて、人が全然猿だった1000万年くらい前からその姿はほとんど変わっておらず、「生きた化石」といわれている。

その頃からずっと変わらず密林で暮らしていたオカピの一部が草原の生活に適応するように進化したのがキリンだと言われている。

オカピとキリンは、11~12万年前に共通祖先から分化したと考えられている。つまり、オカピはキリンの仲間どころか、キリンの祖先といった方が近いのだ。

オカピ

オカピが絶滅危惧種となる原因は?

もともと生息地も限られ、環境破壊の影響を受けやすいとしてIUCNのレッドリストで準絶滅危惧に指定されていたが、2013年には絶滅危惧IB類(EN)になってしまった。

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出典:Wikipedia

ウガンダではすでに絶滅した。レアメタルなどの鉱山開発のため、森林が減少し、また、道路建設のため生息域が分断されたことが原因です。アフリカ大陸でも環境問題が進行しています。

そんなオカピであるが、どんな生態をしているのだろう?絶滅を防ぐためにも是非とも知っておきたい。

オカピの生態

警戒心が強く、野生での生態については詳しく分かっていないが、飼育下で繁殖もあり、そこそこ解明されている。

オカピの大きさ

体長は1.9~2.5mで大きめな馬くらい。雄より雌のほうが大きく、体重は雄で平均250kg、雌は320kgほどある。

なぜ雌の方が大きいかはわかっていない。

オカピの寿命

20〜30年くらいです。

オカピの生息地は少ない

中央アフリカのコンゴ民主共和国東部の多雨林地帯が生息域で、オカピは主に単独で生活する。キリンの様に集団で群れを成すことはないが、オスメスのペアや親子で過ごす期間もある。

暗い森よりも若い低木の茂る明るい地域を好む。オカピの特徴のシマウマ柄は、生息する密林の下生えのなかで保護色になっている。

オカピは葉っぱから泥まで食べる

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オカピが牧草を食べている

食性は草食。その長い舌を器用に使い、低木の芽や葉、小枝、実や草をちぎって食べる。一日1kmほどのんびりペースで食べ物を探し歩く。

割となんでも食べる方で、キノコなんかもいけるらしく、100種類ほどの植物を食べる。

更に、塩分、ミネラル補給の為、生息地にある川付近の泥も食べるそうだ。

では、オカピはどんな性格をしているのだろう?今話題の、よこはま動物園ズートピアの情報をもとに、オカピを検証していこう!

よこはま動物園ズーラシアのオカピが木の葉を食べている

オカピの性格は割と神経質な方

オカピは、その40〜50cmの長い舌で、耳の中からお尻まで毛繕いを行うキレイ好き。

耳の奥まではさすがに届かないらしく、動物園の飼育員が耳かきしてあげると、オカピはとても喜ぶ。

また、体が大きく、臆病な性格で警戒心が強い為、他の動物に襲われることはあまり無い。

メスは巣を作るが、オスは作らないです。

産むまでは大変、産んじゃったら楽

妊娠期間は14~15ヶ月と長い。一度に産むのは一頭で、体重は14〜30kgくらいです。

そして生まれて30分ほどで自分で立ち上がってくれて、半年後くらいに離乳を始める。

ちょっと驚きなのが、オカピは1日1回程度しか授乳しない。

「お母さん楽ちん!」

オカピの母乳は栄養価が高く、授乳回数が少なくても十分なんだそうだ。そんな素敵なシステムを何故他の哺乳類は導入しないのだろうか。

また、子どもはそのミルクの殆どを吸収する為、排便回数がとても少なく、生後1ヶ月くらいは排便がない。これは、天敵のヒョウに匂いを嗅ぎ付かれる危険を減らしている。

オカピを日本で観られる動物園は?

よこはま動物園ズーラシアで飼育しているオカピ

現在日本では、関東にある3つの動物園でオカピが飼育されている

  • よこはま動物園ズーラシア(神奈川県横浜市)
  • 上野動物園(東京都台東区)
  • 横浜市立金沢動物園(神奈川県横浜市)

よこはま動物園ズーラシアには、おかぴ弁当もあります。

おかぴ弁当

日本で初めてオカピの繁殖に成功した、よこはま動物園ズーラシア

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オカピの親子

よこはま動物園ズーラシアは日本で初めてオカピを飼育した動物園であり、今でもオカピは主要メンバー的な立ち位置である。

1997年に、オープンに先駆けて雌雄各一頭がアメリカから連れてこられ、その後1年半かけて環境に慣らし、1999年から一般に公開された。

臆病なだけに、来た当初のビクビク具合は半端なかったようで、上空を飛ぶヘリコプターに驚いて飛び上がったこともあるそうだ。

しかし、飼育員によると、人に対してフレンドリーな一面もあるという。

メスは「レイラ」オスは「キィァンガ」といい、メスのレイラは出産経験を経て2014年に17歳で死亡したが、オスのキィァンガは横浜市金沢動物園に移動した。

レイラは、2000年に娘の「ピッピ」を出産し、それが国内で初めての繁殖例となった。その後もズーラシアではレイラが二度、ピッピが二度出産をしている。

おわりに

オカピは、1000万年もの間、アフリカの森の奥でひっそりと、キリン科として頑張って暮らしていた。これが世界三大珍獣と呼ばれる理由だった。

生息域が狭く、開発などの環境問題のため、オカピは絶滅危惧種となっていました。

生きた化石の中では新しい方だが、人間がネアンデール人になるより遥か昔からその姿をキープしているのだから、哺乳類としては相当長い歴史を持つ生き物なのだ。