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キアゲハの生息地など生態について。幼虫の餌はパセリなどセリ科の植物

私が初めてキアゲハの幼虫を見つけたのは、おばあちゃんの家庭菜園に植えられているニンジン畑の中でした。初めて見たこの幼虫の色が鮮やかすぎることにびっくりしてしまいました。そこでおばあちゃんが、「これはキアゲハの幼虫だよ」と教えてくれて、少々落ち着きを取り戻しました。そして子供たちに蝶になる瞬間を見せてあげたいと思い、自宅でペットとして育てることにしました。幸い、幼虫はすぐに蛹になりました。子供たちは、鮮やかな色の幼虫が茶色がかった蛹になっただけでも大喜びでした!その後、無事に蝶へと成長を遂げました。実は、蛹になる様子や羽化する様子を間近で見ることによって、生命の神秘に心うたれていることに気づきました。とても良い経験ができたという感覚と、今でも蝶を見かけると、また幼虫を育ててみたいという気持ちになりました。こんなキアゲハの生態や幼虫の餌などについて調べていきます。

生態

Papilio machaon (the Old World swallowtail) on the ground at the brook, Kamchatka Peninsula, Far East Russia. An swallowtail butterfly puddling on the muddy bank of the stream. 出典:123rf

キアゲハはアゲハチョウ科の昆虫で、英語ではOld world swallowtailと言います。卵から孵化して幼虫となり、その後、蛹となり、それから孵化して成虫となります。

生息地

Old World Swallowtail or common yellow swallowtail (Papilio machaon) sitting in lavender in Zurich, Switzerland. 出典:123rf

キアゲハはアジアから北アメリカ、ヨーロッパにかけて生息してい蝶です。森の中というよりも、少し開けた草原のようなところをよく飛んでいるのを目にします。野生のキアゲハは主に野山や農村の畑に生えているセリ科の植物をエサにしています。住宅街がある地域では、お庭の畑に植えられているセリ科の野菜のもとへやって来ます。

大きさ

Old World swallowtail butterfly on a dandelion flower. Yellow big butterfly with black vein markings, on a yellow wildflower. Natural green background, in the wild. 出典:123rf

キアゲハの卵の長さは1mm~2mmです。幼虫は35mm~50mmの長さです。蛹は35mm前後です。キアゲハの成虫となって、翅を広げたときの前翅長は36mm~70mmです。前翅長とは前の翅の付け根から前翅の先端の翅頂までの長さのことで、蝶が翅を広げた時の対角線の長さの半分くらいです。

寿命

Butterfly Papilio machaon on thistle flower. 出典:123rf

キアゲハが卵から孵化するまでは5日です。幼虫の期間は4週間~6週間です。蛹の期間は10日~14日です。成虫になってからは2週間~3週間です。そのため、卵から蝶までの全体の寿命は50日~70日程度です。蛹は越冬することもあるので、越冬するとその分、寿命が長くなります。

幼虫の餌はパセリなどセリ科の植物

Caterpillar of an old world swallowtail, Papilio machaon on a fennel stem. 出典:123rf

キアゲハの幼虫はセリ科の野菜の葉なら割となんでも食べます。パセリだけではなくセロリやニンジンの葉だって良いのです。生まれた時にパセリを食べていたからずっとパセリしか食べないという事はありませんので融通が利くところが良いですね。ただ若い幼虫はあまり固い葉を食べることができないので、柔らかいものを選ぶことに注意した方が良いです。アシタバは夏の暑さにも強いのでお勧めで、茎やつぼみも幼虫は食べることができます。キアゲハの幼虫はカラフルで可愛いです。以前、家のニンジン畑でもりもりとその葉っぱを食べているその幼虫を見つけたので育ててみると、とても美しい蝶へと羽化しました。その姿は生命の神秘という言葉がぴったりでとても感動する経験でした。その幼虫が自然界で無事に蛹から蝶になることは、とても過酷な試練を乗り越えたということです。そんなキアゲハの幼虫を育てたいなら、たくさんのパセリなどのセリ科の餌を確保しておかなければいけません。

パセリとは?

パセリは地中海沿岸が原産地で、とても古くからある野菜です。生のままをお皿に添えたり、お弁当に入れたりしますが、乾燥したものも多くの料理に入れて使われています。生のままだと苦みを感じますが、好きな人はサラダなどに加えて好んで食べる人も多いです。パセリは古代ギリシャでは家畜のエサとしても使われていました。また独特な芳香な香りを好んで、儀式などの神聖な場ではパセリの花輪を作り首にかけていたとも言われています。日本に伝わったのは18世紀ころで、オランダの船から長崎に持ち込まれたことが始まりであると伝えられています。

育て方

beautiful green spotted Papilio machaon or Old World swallowtail caterpillar on plant. 出典:123rf

キアゲハの幼虫を見つけたら、羽化するまで育ててみると良いですよ。無事に蛹になり羽化して成虫となったキアゲハは美しく羽の模様も見事です。普段飛んでいるキアゲハをじっくり見ることはできませんが、飼育していれば、飼育ケースで大人しくしている様子をじっくり見る事もできます。小さいお子さんがいる家庭なら、ぜひ幼虫から蛹となり、蝶になるその様子を見させてあげて欲しいです。一番大切なのは餌の確保です。もし畑で育てている野菜に幼虫がついているならそのまま様子を見るのも良いです。しかし、餌を別に調達しなければいけない場合、市販で売られているパセリなどには農薬がついているかもしれませんので、無農薬のものを調達するほかありません。キアゲハは幼虫の頃、たくさんのエサを食べます。我が家の場合は、キアゲハを呼びたいために庭にパセリとニンジンを植えました。狙いどおり、どこからともなくやってきたキアゲハは我が家の畑に卵を産み付けてくれました。蛹になる前までに、幼虫は本当によく、その葉を食べるため、しばらく畑にいる様子を見ていました。そしてまるまると太った頃、プラスチックの飼育ケースに入れ、家の中へ連れ帰りました。ここまでくればもう餌も必要ないです。幼虫たちは、順次プラスチックケースの中で蛹になり、羽化しました。今では毎年このキアゲハを羽化させることが夏の楽しみになっています。

まとめ

キアゲハは黄色をベースに黒い線が入っていて、鮮やかな青や赤の斑点があり、とても美しいです。卵から成虫になってからの寿命や大きさを説明してきました。幼虫はセリ科の植物を食べます、ペットとして育てる時はパセリを与えることが多いです。

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