リチャードソンジリス(英語ではRichardson’s ground squirrel)をお迎えするとき、ペットショップの店員の方に「くれぐれも・・・」と、注意されたことが3つあります。
- 冬はしっかり温めてあげること!毛布やフリースを入れても保温とはあまり関係ないので必ずヒーターを使うこと!
- リチャードソンジリスは太りやすいので「可愛い、可愛い」っておやつをあげすぎないこと!
- 「トイレの敷き素材(サンド)は固まらないものを!」でした。
リチャードソンジリスの家の作り方やケージの大きさ、牧草、トイレ、床材などペット用品について、また、自分なりのペットとしての飼育方法や経験を書いていきます。画像集も!
ケージやヒーター、回し車などのペット用品
リチャードソンジリスはアメリカ北部やカナダ南部の寒冷な平原に生息しています。地下に巣穴も掘ります。そのあたりを考えながら、ケージやヒーター、回し車などで、リチャードソンジリスのお家を作っていきます。また、餌やトイレなど飼育方法も説明していきます。
ケージの選び方
小動物用のケージもいろいろあります。樹上性のシマリスなどは高さが必要ですが、普段、地上で穴を掘って暮らすリチャードソンジリスはできるだけ底面積の広いサイズのケージが必要です。体の大きさが30cm前後で、直立したりするので、ケージの高さは45cmくらい、幅はできれば90cm、奥行き45cmの大きさは欲しいところです。我が家のケージは、ジェックス エキゾテラ グラステラリウム 9045です。以前、爬虫類を飼っていたので、ケージや暖房器具も揃っていて準備自体は万全ということで、ペットショップの店員の方も「リチャードソンジリスを飼育しても大丈夫そうですね。」と言ってくださいました。※金網ケージを使用の場合は、金網をかじってしまうので、対策が必要です。歯が折れてしまったり、不正咬合で病気になってしまう恐れがあるので、バーべーキュー用の網を重ねたりして網目を小さくします。ケージの床面も金網だと爪を引っかけてしまうので床材を敷くとよいです。 金網を噛んで歯が折れることもあるため、ケージ選びはガラス製かアクリル製がおすすめです。
ヒーターやエアコンでの温度管理
爬虫類用ガラスケージに、保温器具は、ジェックスレプタイルヒートLを床下に入れて使用。天井からは、みどり商会暖突 Mです。これでケージ内を温めます。リチャードソンジリスは昼行性なので日光浴もさせたいです。そのため、上部ヒーターも必要です。ガラスケージなので温度計でしっかり温度管理できます。冬は冬眠しないように、ヒーターを使用しましょう。夏は、室温を調整(5月下旬~10月くらいまでずっとエアコンつけっぱなし)。常に快適温度に設定することは、小動物を飼うための投資、飼い主の責任ですね。
敷き牧草や回し車などペット用品
リチャードソンジリスのために、ケージの床は牧草を敷いています。あとは、巣箱、回し車や餌入れ、給水ボトルなど設置します。敷き牧草は、SANKO 敷き牧草です。回し車は、SANKO サイレントホイール フラット30です。これでリチャードソンジリスのお家の完成です。ここからは、餌や牧草、トイレなどの飼育方法についてです。
餌や牧草
完全草食性のリチャードソンジリスの餌はチモシーなどイネ科の牧草です。食べるだけ与えます。常にケージ内には牧草を入れておきましょう。
歯を削るのにもチモシーは最適です。あとは、栄養バランスのための専用ペレットを与えます。我が家は、ジリスセレクションです。
副食(おやつ)としては、野菜や果物、野草なども与えることができます。たま~にこんなものも与えてみます。長時間お留守番させるときも便利!マルカン ごち草キューブです。
リチャードソンジリスはリスと名がつくので、樹上性のシマリスなどと同じものを与えたくなりますが、果物や種子類はたくさん与えすぎると肥満になってしまうので気をつけます。肥満は、免疫力が低くなってしまって病気へのリスクが高くなります。万が一病気のため手術が必要となった場合麻酔からさめにくいこともあるそうです。他にも毛繕いがしにくい、関節に負担がかかってしまうなどリスクは多いです。リチャードソンジリスの見た目は、ぽっちゃりも可愛いですが、「可愛い、可愛い」とおやつをあげ過ぎないように注意しましょう。ナイスボディを保つために食生活、運動を欠かさないのは、人間も同じですね。同じリス科でも、樹上性のシマリスと地上性のジリスの食生活は違いますので、飼育するさいはご注意ください。
トイレを覚える?しつけの方法
なんともおとぼけ顔が愛らしいリチャードソンジリスですが、意外とキレイ好き?個体にもよりますが、野生下では排泄場所を決めているので、飼育下では「ここがトイレです!」としつけるのではなく、排泄した場所にトイレを設置すれば覚えてくれる可能性が大です。お迎えしたら様子をよく観察して、最初に排泄した場所に設置するのがよいです。他の動物も同じだと思いますが、自分の排泄物のにおいのするところにする習性がありますから、設置したトイレに排泄物を入れておくと良いですね。さらにトイレの場所を覚える可能性が大きいです。では、トイレにはどんな素材のものがいいのでしょうか。市販のトイレにはいろいろなものがありますが、やはりウサギ用がベストですね。用足しをしている姿を見るとある程度の大きさが必要だと実感しております。素材は?とにかくかじるのが仕事のリチャードソンジリスなので陶器製がおすすめです。プラスチック製だとかじってしまうのと軽くて移動してしまいます。せっかくトイレで排泄しているのに、トイレがズレてしまっていて「排泄物が外に。」なんてことも経験上ありました。安定性とかじり防止には陶器製が一番!アドメイト ポタリー ラビット トワレ うさぎ用です。ウサギ用のトイレは大抵、金網やプラの「すのこ」がついていますが、リチャードソンジリスはウサギと違って鋭い爪がありますから、ひっかけて怪我をしないようにできれば取り外した方がいいです。我が家も最初は「すのこ」を付けていたのですが、本人(リチャードソンジリス)が嫌がったので外しました。トイレに飛び込み ずるっと後ずさりして用足し!おりこうで可愛いです。トイレの場所を覚えるための、しつけの飼育方法でした。
敷き素材(サンド)
トイレの中に敷く消臭サンドは固まらないものを!そして、食べてしまっても安心、原料はヒノキの、ラビレット消臭砂 6.5Lです。おしっこが固まってしまうと、もし体についてしまっていた場合、取れなくなってしまいます。乾燥地帯に住んでいる動物なので、水浴びの習性がありません。万が一汚れてしまったら固く絞ったタオルで拭くしかありませんが、体を冷やさないように配慮が必要。できるだけストレスをかけないように、汚れない工夫も必要ですね。
写真集。天使のようにかわいい!
ここからは、色々な表情のリチャードソンジリスの画像です。無防備に仰向けで寝転ぶおまぬけな姿。右上の牧草入れはアドメイトラパンポタリー チモシーキープ。部屋んぽ中の立ち姿はスラっと美人。
綿を口いっぱいに頬張って巣作りする働き者。巣作りには、ジェックス ごきげん快適マット、マルカン ふわふわふとん スノーホワイトなどを使用。
ふわふわベッドで眠る姿は、まさに天使!
ということで、飼育にはそれなりの手間や費用がかかりますが、「いるだけで癒し。」今までリチャードソンジリスが懐く飼育方法を説明してきました。
いろんな表情で楽しませてくれる愛すべきリチャードソンジリスは、ほっこり、ほんわかあたたかい気持ちにさせてくれる最愛の友、まさに天使と呼べる存在です。
まとめ
リチャードソンジリスのペットとしての飼育方法やケージのサイズ、ヒーター、エアコン、牧草、餌、おやつ、トイレ、床材、サンド、ペット用品などについて書いてきました。ケージの保温や、おやつをあげすぎないことや、トイレの敷き素材(サンド)は固まらないものを使用することが重要でした。トイレも覚えてくれました。天使のように可愛いリチャードソンジリスが穏やかに生活できる環境を整えたいですね。