スコティッシュフォールドといえば、何と言ってもあの垂れ下がった耳や丸々とした顔のフォルムがキュートすぎる猫ですよね。ペットとしてもとても人気が高く、常にナンバーワンというイメージが強いのではないでしょうか。いつもペットショップで見かけているスコティッシュフォールドが気になっていて、これからお迎えしようかと迷っているという人もおられるかもしれません。愛するスコティッシュフォールドと少しでも長く一緒に毎日を過ごしたいと思われることでしょう。それをお迎えする上で気を付けておくべきこと、さらに毎日の生活の中で飼い主さんが気を付けておくべきこともあります。日頃からスコティッシュフォールドを気にかけておく上で、どんなことに気を配ってあげる必要があるでしょうか。長生きの秘訣を知っておくことで、スコティッシュフォールドを愛でる時間がさらに増えますね。
そもそもスコティッシュフォールドの寿命は何年?
スコティッシュフォールド(英語ではScottish Fold)の平均寿命は、10年~13年とされています。全体的な猫の寿命は14年になっているので、そちらと比べてみると少しだけ短くなっていますね。もちろん猫の寿命には個体差がありますから、平均寿命よりも長生きするスコティッシュフォールドもいることでしょう。実際にスコティッシュフォールドで長生きした、21歳の素敵な猫ちゃんをネット上で見かけましたよ。飼い主さんが日頃からきめ細かなお世話をしてあげることで、長生きできる可能性があるということですね。長生きの性別の傾向としては、どちらかと言うとオスよりもメスの方があると言えるようです。スコティッシュフォールドは、生後1年半くらいで成猫した状態まで成長します。そこから3歳を過ぎると、1年で4歳ずつ歳を取っていくことになります。猫は人間と比べて月日の流れがとても早いですから、やはり年に1度の健康診断は欠かさないようにしたいですね。
必見!長生きさせるためには?
スコティッシュフォールドにできるだけ長生きしてほしいと考えているなら、その見た目のかわいさだけではなく性格や特徴についても把握した上で、ペットにする必要があるでしょう。それでは、実際にスコティッシュフォールドをお迎えして、長生きしてもらうために、家庭で飼う上で気を付けておくべきこともあります。日頃から飼い主さんができることをご紹介していきますよ。
性格や特徴を把握する。
スコティッシュフォールドはモフモフした見た目で飼い主さんを魅了しますが、その外見を裏切ることなく性格もとてもゆったりしています。とても穏やかで甘えん坊タイプで、いつも飼い主さんの側を付いて回るような可愛らしい性格をしているのです。私のお友達にもスコティッシュフォールドを飼っている人がいるのですが、やっぱりいつ見ても穏やかなたたずまいで私を優しく出迎えてくれますね。いつもマイペースで、彼が走り回っている姿は見たことはないです。ゆったりしていて、それでいて甘えん坊さんの、キュートな雰囲気には毎度癒やされていますよ。そんなスコティッシュフォールドが穏やかにストレスなく過ごせる環境を整えることが、長生きにつながります。スコティッシュフォールドは13年連続で日本国内において人気ナンバーワンになっている猫種です。ここまで絶大な人気が続いている理由は、やはりその見た目のかわいさや人懐っこさによるものでしょう。折れた耳が特に人気が高く、立ち耳のスコティッシュフォールドに比べて値段も高くなっています。しかし、スコティッシュフォールドは折れ耳の場合には遺伝性の疾患を持っていることが危惧されており、現在では折れ耳と折れ耳同士の掛け合わせは禁止されています。ですから、スコティッシュフォールドをこれからお迎えする場合には「両親がどんな状態であったか。」をきちんと確認することが、もはや飼い主さんの責任とも言えるでしょう。
お迎えは信頼できるブリーダーからがおすすめ。
基本的にスコティッシュフォールドをお迎えする場合には、ペットショップかブリーダーからになるでしょう。折れ耳同士のスコティッシュフォールドの繁殖は現在禁止されていますが、万が一折れ耳同士で繁殖をしたなら折れ耳になる確率は75%以上とされています。折れ耳と立ち耳での繁殖だと50%以上の確率、さらに立ち耳同士での繁殖では折れ耳は生まれないとされているんです。ですから、より疾患になりにくいスコティッシュフォールドをお迎えするために、折れ耳でなおかつ親が立ち耳同士の個体を選ぶことができるでしょう。両親の耳の状態、健康状態などをお迎えする前にしっかりと確認するために、より確実だと言えるのはやはりブリーダーからになりますね。信頼できるブリーダーからお迎えをしたければ、下記のことに気を付けて選ぶようにしましょう。
- スコティッシュフォールドについての知識をしっかり持っている。
- 親猫の遺伝子検査をしているか。
- 母猫と子猫の管理はしっかりされているか。
- 猫舎が綺麗か、きちんとスペースがあるか。
- 猫がストレスなく過ごせて、感染症に対する予防はできているか。
やはりスコティッシュフォールドに関する知識を所有していることは大前提になります。そのうえで親猫の遺伝子検査をしているでしょうか。加えて多発性膿胞腎、フォールド因子検査(折れ耳の因子があるかどうかの検査)などスコティッシュフォールドに多いとされる要因の検査もしているとさらに安心ですね。さらに、母猫に負担となる形での出産をしていないことは勿論のこと、子猫も3ヶ月くらいまではブリーダーの手元においてしっかり母猫や他の猫達と触れ合わせて、子猫の社会性も身に着けさせているかも大事なポイントです。猫が過ごしている空間がきちんと清潔にされていてストレスが溜まらないようにスペースが確保されているか、猫の感染症対策も万全であるかもチェックしておきましょう。
スコティッシュフォールドの骨軟骨異形成に常に気を付ける。
スコティッシュフォールドは遺伝的に骨軟骨異形成にかかりやすいと言われているのは、現代では多くの人が認識していることでしょう。 骨軟骨異形成は、骨が正常の状態で生成されない病気です。スコティッシュフォールドをお迎えした時には足を痛がるなどの症状が無いとしても、生後すぐではなくしばらく経過してから異常に気付くこともあります。その場合、関節などが成長する「成長期」にその症状が出る場合があります。スコティッシュフォールドが足を引きずっていたり、異常な鳴き方をしている場合にはこの病気を疑った方が良いでしょう。鎮痛剤の処方や、放射線治療、外科手術などの治療方法があります。
スコティッシュフォールドがかかりやすい病気にも気を付けておこう。
スコティッシュフォールドという猫種がかかりやすい病気があるので、あらかじめ把握しておきましょう。
- 骨軟骨異形成
- 肥大型心筋症
- 眼瞼内反症
- 外耳炎
上の項目でも触れましたが、骨軟骨異形成には常に気を付けておきましょう。毎日の生活の中で、「何だかいつもと猫の様子が違う」と感じたらすぐ診察してもらってください。肥大型心筋症は、心臓の壁が分厚くなってしまうことで機能が低くなってしまう病気です。その原因はまだ解明されていませんが、健康診断で偶然発見されるケースもあります。猫の場合後ろ足の血管が詰まることが多く、足を引きずったり、突然動かなくなったり症状が見られる場合もあります。やはりこの場合もすぐ診察してもらいましょう。スコティッシュフォールドは目がクリッとしていて、とても愛らしいですよね。しかしそれ故に、マツゲが目に当たりやすくなっています。そのため、眼瞼内反症といって目の病気にもかかりやすい傾向があるのです。目の中にマツゲが当たるとしきりに目を掻いてしまい、それが炎症へとつながりますから、動物病院でチェックしてもらうようにしましょう。先生から目薬を処方される場合もありますよ。また、スコティッシュフォールドは立ち耳、折れ耳どちらも耳が蒸れやすい傾向にあります。日頃から耳掃除をこまめにしてあげましょう。ただ、掃除しすぎると耳を傷つけてしまう場合もあるので、やりすぎには注意してくださいね。
肥満にならないように食事管理はしっかりと行う。
スコティッシュフォールドは元々大人しい猫で、あまり激しい運動などはしない傾向があります。だからこそ太りやすいとも言えるんですね。スコティッシュフォールドは体重が増えてしまうと、それによる負荷が関節にかかりやすくなってしまいます。関節があまり強くないスコティッシュフォールドだからこそ、太らないように日頃から気を付けてください。生後1年くらいまでは成長段階なので、成猫になるまではどんどん大きくなっていきますよね。重要なのはこの生後1年を過ぎたあたりからです。その時の体重を覚えておき、そこから大きな変化がないかを常に飼い主さんがチェックしてあげてください。体重の15%ほど増えていた場合には何かの病気のサインである可能性もありますから、動物病院で診察してもらいましょう。もし病気などではなかったとしても、体重が増えるということは関節や内蔵などに大きな負担をかけることになるということを覚えておいてください。スコティッシュフォールドは関節や骨に疾患が出やすい傾向があるので、グルコサミンやコンドロイチンが配合されているフードを選びましょう。さらに炭水化物を取りすぎることで下痢や嘔吐、消化器官の機能低下などを引き起こしやすくなるので、低炭水化物であることも意識したいですね。スコティッシュフォールドにおすすめのフードは、モグニャンや、カナガンキャットフードサーモン、アカナなどです。
スコティッシュフォールドの寿命を延ばすための飼い方〜まとめ
いかがだったでしょうか。スコティッシュフォールドの寿命を延ばすためにできることをまとめてみましょう。
- スコティッシュフォールドの寿命は10〜13年。
- お迎えする時のおすすめは信頼できるブリーダーからがよい。
- 立ち耳のスコティッシュフォールドを選び、両親の状態もしっかり把握する(チェック項目もしっかりチェック)。
- 骨軟骨異形成には日頃からしっかりと気を付けて観察する。
- 太りやすい猫種なので、太らないよう体重管理をする。
- スコティッシュフォールドがかかりやすい病気に常に気を付けておくべき
スコティッシュフォールドをお迎えする場合にはブリーダーから立ち耳の個体を選び、なるべく細かく飼育されてきた状態について調べましょう。もちろん両親猫の個体の状態も必ずチェックしてくださいね。さらに骨軟骨異形成には日頃から気を付けておくべき必要があります。スコティッシュフォールドには太りやすい性質もあるため、フードの管理も徹底してください。そして1年に1度の健康診断を受けて、体に異常がないことをしっかりと検査してもらってくださいね。とってもかわいらしくて大人しく、飼い主さんが大好きなスコティッシュフォールド。できるだけ長生きすることができるよう、毎日きめ細やかなお世話をしてあげてくださいね。