いっときは当たり前のようにシマヘビの姿をみかけましたが、今はアオダイショウほど頻繁には姿をみません。
アオダイショウと並んで日本ではメジャーですよね。
田舎暮らしの私でも、最近はほぼ見つけられません。
小学生のころは「なんだシマヘビか」というほどしょっちゅう見かけていたのですが。。
せっかくだから野生にいるものをみつけて、飼育をしてみたいという爬虫類好きな方もいらっしゃるのではないでしょうか?
いったいどうして現在は、みつけられないのでしょう?もしかして数を減らしているの?現状が気になりますね。
そこで生態を調べてみました!飼育している動物園についても!
生態について

いったいどんなヘビでしょう?まずは基本的な特徴を見てみましょう。
英語ではJapanese-striped-snakeです。
砂地色の体に縦縞が4本、黒色、縞なしです。
シマヘビと言えばなんといってもあの縞模様が特徴ですよね。
個人的にはちょっと地味なイメージです。
目は瞳孔がやや楕円形で、瞳孔のまわりが赤いです。
縞模様はアオダイショウにも存在し、シマヘビと見分けがつきにくいのですが、この赤目がポイントとなります。

上の画像のように全身が黒の場合は模様がはっきりしません。
全身が黒の場合はカラスヘビと呼ばれます。
大きさ

体長は80~160cmです。成長したシマヘビになると人間の身長ほどの長さがありますね。
体長は地域差がかなりあるようで、200cmにもなる個体もあれば、80cmほどの個体もいます。
餌
カエル、トカゲなど爬虫類、ネズミ、小鳥などを餌として食べます。
エサはカエルが好きで、田んぼによく姿をあらわします。
私も昔、田んぼからよくにょろにょろ出てくるのを目撃したことがあります。
繁殖
卵生で4個~15個生む(約2か月で孵化)。
生息地
ほぼ日本全域に分布しています(日本固有種)。
水辺のある田んぼや小川、山などに生息しています。
アオダイショウが樹上性で木や壁も登れるのに対し、シマヘビは陸上性で木登りが上手ではありません。
そのため、移動のときに壁があったり溝があったりすると越えられなくなってしまいます。
なかなか見かけなくなったのは、水田が減少しているからです。
また、人が快適に生活をするためコンクリートで下水や側溝を固めているので、シマヘビは一度そこへ落ちてしまうともう登ってくることができないからです。
ですが、個体数が減っているというわけではなく、人の手が加わっていない里山の水田などではかなり多いです。
毒はあるの?

この画像はマムシです。
シマヘビは毒をもっていません。
ただ、歯が鋭いです。また、どんな生き物にも口のなかは雑菌がいます。
いろいろなものを食べていますからね。
生き物を触ったりしたら、手洗いを欠かさないようにしましょう。
幼蛇は縞模様じゃない!
シマヘビの幼蛇なら、やっぱり模様は同じだろうと考えますよね?それがまったく違うんです!
下の動画を見てみてください!
縞が横縞になってる?しかもちょっと赤っぽいです。
成体と比べると、とても同じヘビとは思えないですね。
枯れ葉に隠れるためでしょうか?
ちょっと毒蛇のような雰囲気を醸し出しているように見えます。
ですが、しっぽのほうはきちんと縞が見えますね。
これからだんだんと縞模様になっていきます。
さらに小さいときは、もっと赤みが強く、模様も複雑で神秘的な感じです。
よかったら動画でチェックしてみてください。
幼蛇はなぜか、成体と模様がまったく違います。
アオダイショウの幼蛇がマムシによく似ていると言われていますが、シマヘビの幼蛇も微妙に似ています。
また、成体は瞳孔が楕円形なのに対し、幼蛇は瞳孔がもっと縦長です。
縦長は暗さに強いです。
大学での研究は?
伊豆諸島の中に祗苗島という島があります。
そこで、東邦大学と京都大学の研究チームがシマヘビの大きさや寿命について研究しています。
そこのシマヘビの寿命は30年ほどと、かなり長生きです。
そのため全長が2mほどとなり、体重も1kgほどまで大きく育ちます。
ペット用品をご紹介

飼育、と言えばどうやら外国のヘビが一般的に人気なようで、少しペットショップをのぞいてみると、派手で大柄な外国産が並んでいます。
大型店舗だと国産もよく売っています。
シマヘビは個体により模様の変異が大きいのが人気なようで、たいていは縦縞なのですが、縞がなかったり、先ほどのカラスヘビという真っ黒な個体も。。
こちらは見た目がかなりかっこいいです。
育てる時は、ちょっとした注意点があります。臭いがする臭腺物質を出します。
慣れるまではなかなか手に持てないかも?
特に野生で成体となってからだと、慣れるのに時間がかかるようです。
では、次に飼育に必要なものをみていきましょう!
値段は?

野生で捕まえられることから、お金を掛けずに手に入れられるヘビではあります。
ペットショップでも、シマヘビを3000円~5000円程度で購入することが可能です。
アクアテラリウム(アクアリウム)の作り方
飼育環境を整えましょう。大きめの水槽で飼育して、陸地を広くするのがいいです。
シマヘビは泳ぎますが、アクアテラリウムとする場合は水入れは小さめがよいです。
木の枝もいれてあげましょう。
すきまのない網目状のカバーも必要です。
ケージ だいたい90cmくらいの飼育ケースを用意。地上性なので横長の水槽やプラスチックケースで。
床材 いろんな材質があるんですねぇ。排泄が多いようなので、取り換えが容易な新聞紙やキッチンペーパーでいいです。
水入れ ヘビ飼育には必ず必要だそう。脱皮不全を防ぐため、全身が入る大きめのものが必要です。
シェルター 全身がすっぽり隠れられるもの。暗いところに隠れるのが好きなんです。
温度 夏は扇風機で涼しく。秋~春まではヒーターで温度をあげます。冬眠は難しいようなので、暖かくして冬眠を避けましょう。
バスキングライト シマヘビは昼行性なのでバスキングライトもあるといいです。
これらのペット用品を用意するのには、あまり手間もお金もかからないです。
ただ、ヘビの飼育の最難関は、エサやりにあります。。。
給餌
シマヘビが野生で食べているものといえば、カエル、ネズミ、爬虫類などなどいろいろなものを食べます。
特にカエルが好きな個体が多いです。
ただ、飼育でエサをやるとなると難しい問題が出てきます。
ケージにおさまってから、落ち着くのに2~3日はそっとしておいてあげましょう。
さあ、エサをあげよう!と思っても、なかなか食いつかないのがヘビです。
エサといえばピンクマウスですが、やはり動いているものでないとエサと認識しないのです。
かといって飼育でのエサを外からとり続けるのは難しいです。
まず、冬がくるとカエルは爬虫類は冬眠に入ります。
そうすると、冬はマウスでとなるのですが、生餌に慣れるとマウスへ移行が難しいです。
なので、慣れるためにもマウスを与えることがおすすめです。
もし食べなければ、無理に飲み込ませることもしないといけません。
シマヘビはあまり骨が弱いようなので、力を入れ過ぎないこと。また、無理に捕まえておびえさせないことも大切です。
もともと、あまりエサを食べなくても生きていけます。。
気長に根気よく餌付きをさせていきましょう。
なつく?

カラフルなシマヘビたちです。
どれも飼い主の手の上で穏やかにじっとしています。
表情もうっとりしているように見えて、懐いています。
性格
基本的には神経質で気性が荒い。
まとめ

1.シマヘビは陸上移動をする。
2.幼蛇は横縞や赤みがかかった模様など、縦縞がない。
3.飼育環境は手軽に整えられる。
4.神経質なのですぐにエサやりをしない。購入できるマウスに慣れさせる必要がある。
なかなか個性的なヘビであることがわかりましたね!
もし野生でみつけて飼育する場合は、デリケートなので慎重にしてあげましょう。