白蛇って、神秘的な生き物ですよね。もし見かけたりしたら「なにかいいことがあるかも!」と私なら思います。でも、この「いいことがあるかも」っていう気持ち、どうして湧いてくるのでしょう?昔から縁起が良いと言われています。干支にも巳年(へび年)があります。昔から古典文学が好きだった私は、古事記や源氏物語などの文学をたくさん読みました。そこで、古い文献好きの私が、それがどうして大切にされてきたのかお伝えします!
そもそも白蛇はどんなヘビ?

白蛇は種類でいうと実はアオダイショウのことなのです。その中でも、アルビノという色素が減ったもののことをを白蛇と呼んでいます。アルビノとは、突然変異によりメラニン色素が減って、白またはうっすら黄色い体と、目もルビーのように赤くなります。この赤は、血管が透けて見えるせいです。山口県岩国市には江戸時代から野生で白蛇が繁殖した記録があります。当時の藩主が、白蛇が生きていくのに必要な水田や石垣、水路をたくさんつくりました。地元の人々も白蛇を神様の御使いとして大切にしたことで増え、1924年(大正13年)国の天然記念物に指定されました。しかし、昭和になって都市開発が進み、石垣や田んぼが減り、生息数を減らしていきました。そこで、岩国市は白蛇を存続させるため、飼育がされることになりました。現在では1000頭前後が施設内の敷地で暮らしているそうで、会いにいくこともできるみたいですよ。ちょっと気になったのは、普通のアオダイショウが胴5cmに対し、岩国の白蛇は胴15cmで、倍以上太いこと。。飼育下だからなのでしょうか?でも、もったりとした姿を想像するとかわいいですね。私は田舎暮らしのため、普通のアオダイショウをよく目にします。そのたびにみていたのですが、大人しく、人間を見かけるとすぐに逃げてしまうのです。アルビノのアオダイショウは、さらに輪をかけておとなしいです。なんだかもっと神秘的に感じてしまいますね。ではこれは、いったいいつ頃から縁起物として親しまれるようになったのでしょうか?
伝説

日本には縄文時代にはすでに蛇信仰がありました。現代でもヘビを信仰の対象とする神社もあるんですよ。蛇は脱皮をすることから、そこから転じて脱皮した皮を財布に入れると金運の象徴となったり、独特の形から水と繋がりのある神と考えられたり。では、どんな言い伝えがあるのでしょうか?有名なのは、七福神の一人で芸能と川の女神、弁財天の遣いが白蛇であることです。他にも、栃木の久下田には弁財天を祀る神社があるのですが、そこには2匹の白蛇が住んでいて、なにかあると知らせるために姿を現したという話。兵庫県西宮市にある夫婦岩には、ある人が夫婦岩の真ん中に生えている木を切ろうとすると、巨大な白蛇が現れるという言い伝え。岡山県笠岡市の真鍋島の真鍋藤兵衛の妻は、美人で気位が高く、真鍋家の土蔵に住んでいる白蛇にエサをやるという家訓が気に入らず、藤兵衛に追い出すよういった。藤兵衛がその通りにすると、その後藤兵衛は殿様ではいられなくなった話。など、他にもアイヌに伝わる白蛇姫や、長野に伝わる黒姫伝説など、日本各地に数えきれないほどあるようです。白という色は、世界共通で神様の色とされてきました。もともとある蛇信仰と、神様の色としての白が交わり、白蛇を神聖な生き物として考えたのでしょうね。
巳年(へび年)がある。

干支にも巳年(へび年)があります。基本的に蛇は縁起が良いです。
神社があった!

これだけ信仰があるのなら、もちろん白蛇の神社だってありますよね!さきほどもお話ししましたが、弁財天の御使い、または弁財天の化身とされていることが多いようです。弁財天はもともとインドの神様でしたが、それが日本に伝わり、金運の神様としてあがめられました。そして日本の神様で、顔が人、体が蛇の宇賀神と結びついて宇賀弁財天となりました。伝説のところででてきた栃木県久下田の弁財天と白蛇をまつる、白蛇弁財天では、狛犬ならぬ狛蛇のように2頭が鳥居の近くに建てられています。石川県金沢市の金澤神社には、白蛇龍神がまつられ、金運にご利益があります。こちらの白蛇は雌雄一対となっており、月に一回ご神体を開帳しています!ぜひご利益にあやかりたいところですね。ご神体が開帳された写真も公開されていたのですが、その天井に描かれている白蛇が・・・ものすごくかっこよくなっています(笑)。もし訪れることがありましたら、開帳のタイミングで行ってぜひご覧になってくださいね。あとはやっぱり、生きた白蛇の地である、山口県岩国市の岩国白蛇神社でしょうか。有名なパワースポットです。建設は意外と新しく、平成24年です。こちらは隣に白蛇資料館と野外飼育施設がありますので、神社でのお参りと、本物の白蛇を目にすることができます。白蛇のご利益をたっぷりとあびることができそうです。もう一つ、岡山県に道通神社があります。ここは蛇信仰の総本山みたいなところです。主祭神は猿田彦です。猿田彦は古事記では有名な神でホオズキのような目をしています。なんだか白蛇と共通しますね。伊勢にある猿田彦神社にも「たから石」という白蛇がのったかたちをした石があり、金運にいいです。亀も縁起が良く、関係する神社がたくさんあります。やはり、白蛇と言えば金運や商売繁盛などです。できればあやかりたいところです。。
夢には意味がある

まず、蛇を夢でみるということは様々な意味があるようです。蛇の色や大きさ、何をされたかで大きく変わってきます。さて、では白蛇はどうかというと・・・・・・、やっぱりかなり強運の吉夢なんです。まあ、ここまでの話しで想像できますよね。神社でのご利益の通り、金運や仕事運が上昇するようです。もしかしたら宝くじがあたるかも?ぜひ私の夢にもお越しいただきたい。
見ることのできる場所は?動物園は?
岩国シロヘビの館で見ることができます。

動物園では、アルビノのニシキヘビを飼育しているところもあります。調べて見に行きましょう。
ペットにできる?
爬虫類専門店で稀に、アルビノのアオダイショウやコーンスネークが販売されています。ただアルビノは値段が高く、一匹50000円以上します。飼育法は普通のヘビと同様です。
まとめ
- 白蛇はアオダイショウのアルビノ。
- 神様の遣いと考えられ、日本各地に伝説がある。
- まつる神社は、金運や商売繁盛のご利益がある。
- 夢は、金運があがったり仕事成功などの吉夢がある。
とても神聖な生き物と考えられてきたことがわかりました。昔から大切にされてきた思いが、今でも私たちに自然と伝わってきているんですね。もし現実か夢で出会えたら、何かいいことがあるかもしれませんよ!