世界最大の動物として名高い「シロナガスクジラ!」。デカイのは知ってるけど、「どのくらいデカくて凄いの?」「デカすぎて天敵とかいるの?デカイから寿命も長いの?」などなど、子供の頃のぼくは世界一の大きさの動物にロマンを見ていました。そんなロマン溢れる「シロナガスクジラ」の全てを検証すべく、この記事で迫ります!シロナガスクジラ(英語ではBlue whale、漢字では白長鬚鯨)の予備知識から!まずは、やっぱりシロナガスクジラ自体を知らなくては!ということで、見ていきましょう!
大きさ & 重さ 最大はどのくらい?

- 体長・・・20m〜34m
- 体重・・・80t〜190t
「まぁ、シロナガスクジラは世界一と言われるくらいだからこのくらいわね・・・」って言っても、やっぱデカ過ぎてよく分からないデカさだ。ちなみに、体長が30mを超えるのは、シロナガスクジラの中でも特別デカイ奴で、記録だと34mが最大記録なんだとか。オスとメスがどちらかが大きいかというと、これに関しては人間と違っていてメスの方が大きくなるそうです。オーストラリアのメルボルンの博物館にある骨格標本です。

亜種であるピグミーシロナガスクジラはシロナガスクジラより4mほど小さいですが、それでも博物館に入りきれないほど大きいです。こんなにデカくなっちゃった理由は下の方で、書いています!
他の動物との比較。
こんなデカイ「シロナガスクジラ」ですが、他のサイトにこんな比較画像が!

普通のサメの約5倍の長さ!新幹線の車両一台!さらにゾウがすっぽり入る感じ。動物園で見たことがある人ならゾウって相当デカイの知ってるはず(だゾウ)!

さらに、このシロナガスクジラは恐竜などの、過去に存在した生物(植物以外の)のどんなデカイやつよりも、デカイと考えられており、それ以上デカイ生物は存在していないのです。ですから、史上最大の生物は「シロナガスクジラ」なわけです!クジラとイルカの違いは、大きさの違いだけです。
スケールが世界一デカイ子育て!

普段、子育てをしていないときは、単独で行動しているシロナガスクジラですが、子育ての時はもちろん子供と一緒に過ごします。そして、その子育てがとんでもないスケールなんです。。。なんとこの「シロナガスクジラ」、生まれた時から既に、
身長7m、体重2.5t
もあるのです。そして、赤ちゃんは毎日、
約400〜650L
ものお乳を飲むんだとか。。。そりゃ、デカくなるわ。(あと個人的にはそれに加えて、海の中にいるからあまりイメージしにくいんですけど、お乳を飲んで育つあたりやっぱり哺乳類だって改めて実感しますよね。)
それで「こんなに食べたらどのくらいデカくなるんだ!?」、と思って、赤ちゃんシロナガス君が1日でどのくらい大きくなるのか調べてみると、
- 体重・・・毎時間3.6kg増加。
- 体長・・・毎日3.8cm伸び!
だとか。。。1日何キロ増えてるか、計算してみてください!こうして、6ヶ月〜9ヶ月の間、たっぷりとお母さんのお乳を飲んで育ったシロナガスクジラの赤ちゃんは、乳離れをして親と同じようにガッポリとオキアミなどのプランクトンを食べるようになるわけです。
食事のスケールも世界一!

シロナガスクジラはヒゲクジラ系統なので、赤ちゃん期が終わると、オキアミ系の餌を食べ始めるわけなのですが、これもやっぱりスケールが違いました。まずは、この映像をご覧ください!
海中に漂う、超大量のプランクトン!その大群をパクリ・・・と。映像で見ると、「プランクトンって一匹一匹は軽いし、そんな大したことないんじゃない?」と思ってしまいそうですが、なんとこの一口で飲み込むことができるプランクトンの重さは、
最大500kg!

人間10人食べれるくらいの量を1口で食べれるわけです。構造的にどうやって食べているのか?っていうのも気になるポイントですが、
- ガッポリと口を開けて海水ごとオキアミなどを飲み込みます。
- 飲み込んだら、舌で海水を押し出します。
- その時に鯨ひげ(別名:ヒゲ板)を使って、餌を濾し取る。
というステップで、捕食しています。こうして、大人のシロナガスクジラは、なんと1日に4トンもの食事をします。
こんなに大きくなった理由はこれだった!

「こんなに食べるもんだから、大きくなるのは当然かな?」なんて、思いますが、シカゴ大学のグラハム博士によるとここまで大きくなった理由には次のような原因があるそうです。
- 約450万年前にプランクトンが大増殖し、食べ放題状態になる。
- プランクトンは季節ごとに大量発生する場所が違うため、移動する必要がある。
- 移動するためのエネルギーをたくさんためるには、体が大きい方が有利。
他にも海に生息していたからなど、様々な理由がありますが、これらの理由が大きく作用して、こんなにも巨大化したんだそうです。
︎生態

そんな、デカくて長生きなシロナガスクジラですが、まだまだ驚くのは早いです。ここからは、驚きの生態を検証!
生息地!日本にいるの?

そう。シロナガスクジラは世界中の海に生息しています。もちろん日本にも出没するということですね!実は、シロナガスクジラは海を回遊していて、夏は冷たくてもokなので、南極か北極方面に回遊。冬は暖かめな熱帯、亜熱帯近くの海に泳いできます。でも、「シロナガスクジラ」を見れるかっていうと、数が少ないのもあって日本よりは海外の方が見れる確率は高いみたいですね。
寿命

そして、びっくりするのはシロナガスクジラのデカさだけではありません。寿命も相当のものです。それは、寿命の最長200年!平均では、80〜120年だそうですが、長生きするものでは完全に人間以上ですね。もしかしたら、シロナガスクジラも延命治療したら、簡単に200歳超えちゃったりしそうかも!?
天敵はシャチと人間!?
こんなにもデカイのだから、天敵はいないだろう?なんて、思うかもしれませんが、天敵として奴と奴らがいました。順番に見ていきましょう。
1、シャチ

まず天敵としてあげられるのが海のギャング「シャチ」。海における生態系(食物連鎖)の頂上に立つことで、有名なシャチですが、やっぱり小型のシロナガスクジラを襲うことがあるそうです。この時のシャチは、群れで行動します。しかしながら、成長したシロナガスクジラVSシャチとなるとまた別で、ノロマに見えるシロナガスクジラですが、意外にもとても泳ぐスピードが早いし、何と言ってもデカイので、シャチは大人のシロナガスクジラを襲うことはないそうです。まぁ、シャチは頭がいいので、「大人のクジラを狙うくらいなら、他の餌を探した方がいいや」と考えて、大人のクジラを狙うのは効率が悪いと判断している可能性もあるとは思います。
2、人間
「え?人間!?」はい。実は、シロナガスクジラは人間に捕獲されすぎて、現在では絶滅危惧種に指定されているんです。特に日本近海では・・・。
ちょっと心配なシロナガスクジラ〜絶滅危惧種〜
日本では、産業革命で大型船が海に出るようになってから、クジラがいなくなり捕鯨を規制され始める1965年まで、商業目的のためにクジラを乱獲していました。その中でも、シロナガスクジラの減少率は激しく、日本人としては悲しい事実ですが、かつて日本&アジア近海を回遊していた「シロナガスクジラ」はほぼ絶滅してしまったのです。他の国ももちろん捕鯨しており、なんと最大で 3万頭/年間 のシロナガスクジラが捕獲されていたのだとかそうして、南極周辺海域に元々は30万頭いたシロナガスクジラは、700頭にまで減少してしまったのです。また、日本は国際捕鯨委員会(IWC)を脱退してしましました。もちろんIWCには新規入会したり、再加盟したりする国もあるので、日本も再入会するなど今後に期待しています。昔はそんなにたくさんクジラがいたんだ!と、現代人のぼくには考えられないくらいの数のクジラが捕獲されていたということには、やっぱり驚きがあります。
水族館にいる?
当然、シロナガスクジラは大きくて、水族館では飼育できません。だけど、上野動物園の近くにある、国立科学博物館の前で、実物大のシロナガスクジラが目撃されました。海じゃないのに!といっても銅像です。大きさなど迫力を実感でき、細部まで作りこんであります。近くにいったら確認してみましょう。

また、スリランカなどに海外旅行をして、ホエールウオッチッグツアーに参加したら、シロナガスクジラに出会えることもあります。シロナガスクジラは地球最大の生物です。ある意味、最強です。
ペットにできる?

水族館でも巨大なシロナガスクジラを飼えるほどの水槽を用意できません。ましてや、個人でそんな巨大な水槽を用意するのは不可能です。そのため、ペットにすることは不可能です。もし、自宅のアクアリウムで飼育したとしても、毎日4トンものオキアミを餌として用意することも不可能です。
まとめ。回復の兆し

このようにして数を減らした「シロナガスクジラ」ですが、捕鯨の規制が徐々に効果をあげ、少しづつ回復してきています。現在では、南極周辺の個体は2300頭くらいまで増えてきているんだとか。こうしてみると、回復してよかったと思いますが、今後もとても貴重な世界一大きい動物である「シロナガスクジラ」を絶滅させないためにも、同じようなことを繰り返さないことが大切ですね。とはいえ、まだ絶滅危惧種には変わりありません。これから、元いたくらいの数に増えていって欲しいです。