みなさんはフクロウの色と聞いてどんな色を思い浮かべますか?どれも茶色っぽい色をしていますよね。今回ご紹介するのもそんな茶色っぽくて、名前をヨーロッパコノハズク(英語ではEuropean scops owl)といいます。これは、とっても小さいその体を活かした特技があるんですよ。可愛さのなかのしたたかさ。一緒に見ていきましょう。
生態は?

その特徴は、なんといってもそのヨーロッパコノハズクの羽の色です。ふわふわとしてなめらかなのに、表面はまるでざらざらした木の肌のような模様をしているんです。色は茶色に少し灰色が混ざっています。瞳の色は金色で、くちばしは黒色をしています。目の上に生えている耳のような羽を羽角というのですが、ヨーロッパコノハズクには比較的しっかりとした羽角があります。その羽角の色も体の色とほとんど同じです。小型種に分類されていて、体はふっくらと丸く、鏡餅のようです。ちっちゃくて愛らしいながらにしっかりとした爪が生えた脚をもっているのは、さすがはフクロウといったところでしょうか。
大きさはどのくらい?

ヨーロッパコノハズクの大きさはだいたい15~20cmくらいです。手を広げて、小指の先から親指の先を直線でつなげたくらいの大きさです。重さは60~120gくらいです。だいたい生卵一個から二個くらいの重さなんですね。とっても軽い!
餌
ヨーロッパコノハズクは、主に昆虫を餌として食べて暮らしていますが、とてもたくさんの昆虫が必要になってきますので、飼育するときは昆虫だけでは栄養不足になってしまうおそれがあります。飼う場合は、ヒヨコやマウスなども一緒に与えて、栄養管理をきちんとしていきましょう。コオロギなどは入手しやすい昆虫ですので、おやつとしてそえてあげると喜ぶでしょう。
寿命はどのくらい?

ヨーロッパコノハズクの寿命は飼育下でだいたい10~15年と言われています。小さいので、体調管理には十二分に気をつけなければいけません。
生息地は?
ヨーロッパコノハズクは名前のとおり、ヨーロッパの地中海近辺に生息しています。ほかには東南アジアにも生息しているんですよ。その体の色や小ささを活かして、木のまばらに生えた土地で暮らしています。木に擬態するのがとっても得意で、野生下では見つけるのがとっても困難なんですよ。もしもヨーロッパに行くことになって、偶然にもヨーロッパコノハズクを見つけられたら……。それだけで、「とってもラッキー!」なんですね。
鳴き声は?

とっても小さいけれど、どんな鳴き声をしているのでしょうか?
こちらは個人で飼育されているヨーロッパコノハズクです。「ぴっ、ぴっ、ぴっ」と規則的に鳴いているのがわかります。カメラを気にしているのでしょうか、見つめてくる姿にもきゅんときてしまいますね。
こちらはフクロウカフェにいるヨーロッパコノハズク。やはり「ぴっ、ぴっ、ぴっ」と規則的に鳴いています。時折「きゅいっ」という鳴き声も混ざったり。うーん、こんな風に鳴かれたら何もかも放り出してずーっと耳を傾けてしまいそう!世界中で人気となっています。
性格は?なつく?

性格は温厚で、人にも馴れやすいといわれています。懐いたヨーロッパコノハズクが指を甘噛みするしぐさなんて、もう悩殺ものなんですよ!腕や肩、手の上にちょこんととまった姿もたまらないので、ぜひかわいがってあげてくださいね。手の上にちょこんとのって、首をかしげている姿が可愛いですね。じっとしていると、確かに木の葉のように見えます。
ペットとしての飼育方法や注意点

基本的な育て方はほかのフクロウと同じなのですが、それに加えて注意しなければいけないことがあります。まず、ヨーロッパコノハズクはとても小さいです。「このくらいなら大丈夫だろう。」という隙間にも入ってしまう可能性が大きいです。それがもし窓だったら……?と思うとぞっとしませんね。飼育するときはできるだけ隙間を作らず、窓を開ける際にも逃げないように細心の注意を払いましょう。小型のフクロウにとって、外の世界は危険がいっぱい;;カラスなどに襲われてしまう可能性もあるんです;;。また、ペットショップなどでは「小型なので飼いやすい」とあるのですが、小型のフクロウは中型や大型に比べて体調を崩しやすいです。エサの量や気温などに左右されやすいので、その日その日の様子をじっくりと見てあげましょう。飼育するさいは他にも、冬場には部屋を暖かくしてあげてくださいね。
値段はどのくらい?
ペットショップによっても異なりますが、10~20万円ほどです。人気が高く、比較的リーズナブルな種類といえるでしょう。どこで販売しているの?猛禽類を取り扱っているペットショップや、生体販売を行っているフクロウカフェ、専門店などで販売しています。取り扱っているお店が多いので、それぞれの個体差を自分の性格や環境と比べながら、慎重に決めていくと、フクロウにとっても飼い主さんにとっても良い生活が送れるでしょう。
出会える動物園や場所は?
ここまでヨーロッパコノハズクについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?実際に会ってみたい、触れてみたい‼という方のために、会える場所をご紹介します。
ふくろうの城(http://fukurounoshiro.info/)
東京近郊に店舗が複数あるフクロウカフェ。生体販売もしています。木更津店、市原店、千葉店、原宿店、三越前店、横浜店と、いろいろな場所に店舗があるのが魅力的。ご自身の行きやすい場所を選んで、フクロウを眺めながらゆったりと楽しめますね。
ふくろうの里(http://owlvillage.jp/index.html)
こちらは東京の吉祥寺と原宿にお店のある、フクロウカフェ&バー。ほかと違い、より落ち着いた雰囲気を楽しめる夜のバーがあるのが特徴的。予約から入店、楽しみ方の流れがホームページで詳しく説明されていて、初めての方でも安心。吉祥寺のお店にヨーロッパコノハズクがいるようですよ。実際に見てみて、その愛らしさを堪能してくださいね。
まとめ

ヨーロッパコノハズクの大きさや寿命、もともとの生息地などの生態について説明してきました。小さくて、鳴き声も可愛かったですね。また、小型だからと言って飼いやすいわけではありませんでした。なついて、手の上にちょこんととまっている姿も可愛かったです。