かなりかわいい猫のツシマヤマネコ(英語ではTsusima leopard cat、漢字では対馬山猫)についてです。各地の動物園でも大人気です。これから、生態や生息地、生息数、絶滅危惧種の原因のことなどについて調べていきます。また、目撃情報も!
生態
丸い耳の後ろに白い模様があります。額のしましまもかわいいですね。ツシマヤマネコはベンガルヤマネコ属です。10万年ほど前、日本が大陸と陸続きだったときに、渡ってきました。
生息地。
その名前の通り、長崎県の対馬という島の森林に生息しています。昔は森林から、田畑や川に出てくることもありました。しかし、現在は野生の個体数は減少しています。そのため、自然の中で、野生のツシマヤマネコをめったに見かけなくなりました。
生息数が減少している。

ツシマヤマネコは絶滅危惧種です。現在は対馬での生息数が70~100頭まで減少しています。対馬の南島では、ほとんど見かけなくなりました。絶滅の危機の状況が進んでいます。同じベンガルヤマネコの仲間のイリオモテヤマネコは、西表島に生息している固有種です。こちらも同じように絶滅危惧種です。東南アジアの河川や湿地にも、同じベンガルヤマネコ属の仲間のスナドリネコが生息しています。また、同じベンガルヤマネコ属の仲間の猫のなかでも、中心的存在にベンガルヤマネコがいます。また、1971年には、ツシマヤマネコは国の天然記念物となっています。
絶滅危惧種となる原因は?
一番目の原因は、森林の開発によるツシマヤマネコの生息地の減少です。道路などの建設による森林の分断も原因となっています。二番目の原因は、面積が狭い島に生息している固有種であるからです。島なのでもともとの生息域が狭いです。西表島のイリオモテヤマネコや奄美大島のアマミノクロウサギも島に生息している固有種なので、同じ状況です。三番目の原因は、イノシシや鹿などの増加により、ツシマヤマネコの食べ物が減ったことです。イノシシなどがたくさん餌を食べてしまうんですね。四番目の原因は、ペットとして犬や猫などを対馬に持ち込み、それらが野生化したことです。やはり、人による森林の開発や森林環境の変化などの環境問題が原因です。さきほど説明したように、面積の小さい島に生息している固有種であることも、原因の一つです。
大きさ

ツシマヤマネコの体長は大きいものになると80cmほどです。体重も大きいものだと5kgほどになります。シッポは太めで長いほうです。上の寝ている猫の画像からも、尾の様子がわかります。かわいいツシマヤマネコの画像を探すと、太った猫をよくみかけます。胴が長く、手足が短めの猫ため、太っているのもかなりかわいいですね。下の画像も見てください。

餌は?
ツシマヤマネコはネズミや鳥、カエル、昆虫などを食べて大きくなります。そのため、餌を求めて水辺や水田にもやってきます。消化を助けるために草を食べることもあります。
寿命

ツシマヤマネコは、野生では8年~10年生きます。動物園などでの飼育下では15年~20年ほど長生きます。動物園では、よほど大事に飼育されています。
鳴き声

下の動画は、福岡市動物園で飼育しているツシマヤマネコです。ちょっと緊張したような様子ですね。
シャーっと威嚇している様子は他のネコと何ら変わりないです。後半、うぅ~っとさらに威嚇を強めた声で唸ります。可愛い顔には似つかない、低い声ですね!ちょっと警戒している気持ちですね。飼育されているネコと違い、ネコ科動物はなかなか鳴き声を聞かせてくれないので、動物園などで、それを聴けた場合は、結構貴重体験だと思います!動物園で見る際は「鳴き声」も意識すると面白い発見があるかもしれませんよ♪
なつく?
京都市動物園で飼育しているツシマヤマネコとその赤ちゃんのインターネット上の動画です。
親子ともに飼育員になついています。嬉しそうに餌を食べています。飼育員に寄ってきてピョンピョン跳ねて喜んだり、猫じゃらしで遊んだりもします。やはり赤ちゃんのころから飼育すると、よくなつきますね!丸っこい体型でモフモフな子猫も可愛いです。
ペットにできる?
こんなに可愛くて懐くツシマヤマネコですが、国の天然記念物のため、個人でペットとすることはできません。
見ることのできる動物園はどこ?

対馬野生生物保護センターで、一般公開されています。対馬と同じ長崎県にある、九十九島動植物園森きららでもみることができます。子猫も誕生しています。長崎県の隣の福岡県にある、福岡市動物園ではたくさんのツシマヤマネコたちを見ることができます。赤ちゃんたちもたくさん誕生しています。動画も公開されているので、ぜひみてください。かわいい子猫たちです。動物園の飼育員さんたちも、頑張っています。ほかにも、沖縄こどもの国や京都市動物園、東山動植物園、井の頭自然文化園、よこはま動物園ズーラシア、富山市ファミリーパーク、那須どうぶつ王国などでも飼育されています。お近くに立ち寄られたさいは、ぜひ見に行ってください。また、先ほどの京都市動物園では、同じネコ科のヨーロッパオオヤマネコも飼育しています。ツシマヤマネコは日本でもなかなか会えない珍しい猫となっています。
目撃情報!
対馬は小高い山々と複雑な入江があって、景色がきれいです。その対馬の佐護にある田んぼの中でツシマヤマネコが目撃されました。これはぜひ見るべきです。
田んぼの中でくつろいでいます。しぐさがかなりのかわいさです。これも見ると、対馬まで旅行に行きたくなります。
まとめ
動画を見てしまうと、対馬に旅行をしに行きたくなります。かなりかわいい猫ですね。対馬空港の愛称も対馬やまねこ空港です。また、旅行にいけなくても、動物園に行って、ツシマヤマネコをみたいです。やはり、絶滅危惧種となる原因は、人による森林開発や環境問題などでした。