霊長目のワオキツネザルは、猿の仲間でも、特に人気です。動物園のコーナーでは、常に人だかりが出来ています。やはり子猿を背負っている姿と、愛らしい動きが人気です。そんな生態や生息地、絶滅の危機の原因などを調べていきます。また、飼育している動物園も!
生態
アカシアの花を持ちながらこちらをみている姿がかわいいです。尾も長くて、色のコントラストが鮮やかですね。その長い尾に輪のように、白と黒の模様があるので、ワオキツネザルと呼ばれています。英語でも、Ring-tailed-lemurとなっており、漢字では輪尾狐猿となっていますね。木の上で生活することが多く、ジャンプ力が強いです。
生息地。
アフリカ大陸の東岸にマダガスカル島があります。そのマダガスカル島の南部に生息しています。5000万年ほど前に、アフリカ大陸からマダガスカル島に流れ着いたキツネザルの種が、ワオキツネザルに進化しました。そして、マダガスカル島の固有種となりました。小笠原諸島やガラパゴス諸島の固有種と同じですね。マダガスカルの国獣となっています。Makiという愛称で呼ばれています。他の猿と同じように、20頭前後の群れで生活しています。同じように、マダガスカル島の固有種で、マダガスカルマングース科のフォッサもいます。やはり動物園でも大人気!
絶滅危惧種。
やはり、マダガスカル島でも森林の伐採や開発のため、ワオキツネザルの生息域が減少しています。また、地球の環境変化などにより、食べ物となる植物や昆虫なども減少しています。そのため、絶滅の危機となっています。孤島のため固有種が数多くいました。もともとは天敵となる存在がいませんでした。16世紀ころに航海してマダガスカル島にきた人々が持ち込んだネズミなどのために、絶滅した動物もいます。また、マダガスカル島の環境の変化や森林の伐採のため、17世紀ころに絶滅した巨鳥のエピオルニスもいます。
大きさ
体長は大きいものになると45cmほどです。ワオキツネザルは胴体より尾のほうが長くて、62cmほどになります。体重は大きくなると3.5kgほどになります。野菜に例えると、カボチャ一個が1.2kg程度なので、カボチャ三個分の重さになります。意外と軽いですね。
餌は?
猿の仲間なので、やはり雑食です。植物や果実、昆虫や小動物を食べます。木に登って、果実を食べたりします。同じ猿の仲間の、オマキザル科のウアカリは南アメリカ大陸のアマゾン川流域に生息しています。ウアカリも雑食ですが、その生態はまだ明らかではないです。
寿命
ワオキツネザルは野生では15年ほど生きます。動物園などでの飼育下では20年ほど生きます。ニホンザルのよりやや寿命は短いです。
日光浴をする理由は?
昼行性で、特に早朝に日光浴をします。この後ろ姿もかわいいです。体温を調整する能力がやや弱いです。それが理由で、朝に起きて、体温を上げるために、日光浴をします。
また体を寄せ合って、温めあったりもします。たくさん日光浴をして長生きしてほしいですね。
鳴き声
川崎市にある夢見ヶ崎動物公園で撮影されたネット上の動画です。
小屋や木製の台の上におとなしくじっと座っています。「ワーワー」「キャッキャッ」と、大きく甲高い声で鳴いています。音は、やや騒がしい感じですね。
赤ちゃん。
哺乳目なので乳を飲んで育ちます。生後5か月で離乳します。赤ちゃんの泣き声も聞いてみたいですね。
なつく?
千葉県市原市にあるサユリワールドでは色々な動物たちと触れ合うことができます。もちろん、ワオキツネザルとも触れ合うことができます。お客さんがカメラで撮影しているところのインターネット動画です。
こちらを興味深そうに見ています。人懐っこく興味津々に近づいてきて、カメラを触ってきます。
ペットにできる?
ワオキツネザルはマダガスカル島の固有種であり絶滅危惧種であるため、個人では入手できません。そのため、個人でペットとすることはできません。もし、自宅の庭にいたら、ご近所さんたちは「ワオ!」とびっくりすることでしょう。
見ることのできる動物園は?
ワオキツネザルは大人気のため、上野動物園や東山動植物園を始めとして、日本全国の主な動物園で見ることができます。ぜひ動物園に行ったときには、見ましょう。上野動物園では広い飼育スペースがあり、吊り橋など自然に近い環境が整備されています。霊長目の仲間であるアイアイもいます。アイアイはマダガスカル島の北部に生息しています。ワオキツネザルは南部に生息していました。
まとめ
マダガスカル島は海に囲まれた島なので、ガラパゴス諸島などと同じように、固有種が多いです。ワオキツネザルだけでなく、フォッサなども絶滅の危機となっています。また、絶滅してしまったドードーやエピオルニスなどもいました。マダガスカル島の環境がよくなって、楽しくすごせるといいです。