ウーパールーパーはそのエラがヒラヒラと揺れて可愛いです。またその顔が癒やされるなどという理由で自宅のアクアリウムで育てている方もいます。その生態や鰓の秘密などを解明していきます。また、ペットとして育てると、水槽内の水が白濁りしてしまう原因にはどのようなものがあるのでしょうか?その原因は、いくつかありますがとくに気をつけたいバクテリアの影響について紹介します。
生態
両生類のトラフサンショウウオ科です。英語ではaxolotlです。両生類のため子供の時は当然、左右三対の鰓で呼吸します。親になっても鰓が残るため、鰓と肺の両方で呼吸できるようになります。再生能力が高いことでも知られています。
エラの秘密。
ウーパールーパーを見ていると、鰓の部分をパタパタさせていることがありますが、これはどんな状態なのでしょうか?ここではエラをパタパタと動かす理由や秘密を紹介します。水中に酸素が足りない場合にパタパタすることがあります。その場合の対処法も紹介します。
パタパタさせている原因は?
そもそもウーパールーパーは、両生類であるサンショウウオの仲間です。本来は成長してエラが消滅して肺呼吸になるはずなのですが、ウーパールーパーは幼体のまま成長するという不思議な生態をしています。そのため、あの特徴的なヒラヒラとしたエラが残ったままになっているのです。エラが残ったまま成長しているので、当然という感じではありますが、基本的にウーパールーパーはエラ呼吸と肺呼吸の両方をして過ごしています。このエラをパタパタ動かしている理由は、多くの酸素を体に取り込もうとしているためです。一生懸命にパタパタ動かさないと、多くの酸素を取り入れることが出来ない環境になっていることが考えられます。水温の変化や水質の悪化により、酸素を取り込むことが簡単ではないことが考えられるので、水質の確認をする必要があります。ウーパールーパーはアンモニアをそのまま排出するので、水質がすぐに悪化してしまうのです。見た目には汚くなっていない水でも、快適ではない水質ということが考えられるので、注意して見てあげて下さい。エラをパタパタさせている場合、何か対処する必要があるのでしょうか。優雅にエラをパタパタさせて泳いでいるようなら、呼吸をするためにエラを動かしているのだと思います。しかし、頻繁にエラをパタパタ動かしているようなら、水中の酸素が不足している可能性があります。酸素が足りていない環境だと、当然苦しくて居心地は良くありません。この場合は、エアレーションなどを使って、水中に酸素を取り込んであげて下さい。エラを頻繁にパタパタしているようなら、水中の酸素を取り込むと同時に水質の管理も忘れずに行って下さい。
小さくなる理由。
ふと見ると、以前よりもウーパールーパーのエラが小さくなった!と驚くことがあるかもしれません。
実は、そのエラは、環境によって小さくなることがあります。水が汚い環境で過ごしていると、ウーパールーパーはエラにダメージを受けます。水質の悪化にもいくつかの理由が考えられており、
- 水槽のサイズが適していないために、酸素不足や水質悪化を招いている。
- 水換えが適切に行われていない。
- 適切なフィルターが使用されていない、フィルターの掃除が行われていない。
このような原因で、エラが小さくなってしまっていることが考えられます。水質の悪い環境が続くと、水面に顔を出して肺呼吸に切り替えます。そのためエラを使わなくなり、どんどん小さくなる状態が見られます。また、餌が十分に与えらないと、エラも痩せてしまいます。健康的なエラを維持するには、少し体も丸々とするくらいの餌を食べさせてあげるといいですね。
色。
普段のウーパールーパーのエラの色と言うと、ピンクのような赤のような色に見えます。この色は血管の色で、活動しているときにはよりはっきりとした色が見られます。反対に寝ているときは血流が落ち着き、少し色が薄くなります。
再生することがある。
ウーパールーパーのエラがパタパタしない、というかエラが無くなっているなんて事態になっていては驚きます。なんと飼育環境によっては、エラが無くなってしまうこともあります。原因として一番多いことは、他の生物にエラを食べられてしまうことです。パタパタと動いているエラは、他の生物からすると餌だと間違えられてしまうのです。何らかの理由でエラを無くしてしまっても、再生することがあります。他の生物に食べられてしまった場合は、自然と再生するので特に対処する必要はありませんが、水質が原因となってエラが小さくなった場合、自然と再生しないこともあります。ウーパールーパーが大切なエラを無くさないように、安心して健康に過ごせるための飼育環境を作ってあげることも飼い主の大切な役目です。
種類
色の種類では、ゴールデンやリューシスティック、ブラック、マーブル、アルビノがいます。
生息地
メキシコのショチミルコ湖やその周辺の湖に生息しています。
最近はショチミルコの観光開発や埋め立てにより生息域が狭まり、生息数も減少しています。
大きさ
成長するとメスは全長15~21cmになります。オスはやや大きく、最大で25cmほどになります。ずっと水中で生活していますが、まれに成体となり、陸上で生活することもあります。
餌。
肉食で湖の中の小魚や幼虫、ミミズなどを食べます。
寿命
野生での寿命は10~15年です。飼育下では20~30年です。ペットとして大事に育てると、長い付き合いになりますね。
アクアリウムで育てて、できるだけ長生きしてもらうためには、水質に注意を払わないといけないです。
アクアリウムの水が白濁りする理由。
ウーパールーパーのアクアリウム内の飼育水が白濁りしてしまう理由はいくつか考えられますので、お伝えしていきます。バクテリアは増えすぎてもいけませんし、減りすぎてもいけません。ウーパールーパーにとって過ごしやすい環境にするためのコツやポイントを紹介します。
水をキレイに保つための微生物が減っている。
水槽内の微生物が少なくなっている可能性も考えられます。濾過機を使っていたとしても水が白濁りしてしまっている場合は、微生物が減っている可能性が高いです。水槽内の老廃物を、微生物が食べてくれることによって無害に近い形となり、水はキレイさを保つことができるのです。そのため、水槽の水を換えるときに、全て交換してしまうようなことはやめましょう。
水槽が小さいと水量が少なく白濁りする可能性がある。
ウーパールーパー1匹あたり最低60cmの水槽は必要となるそうです。そしてこの水槽の水量が多いほど水のキレイさを安定して保つことが出来ます。その理由としては、水の量が多ければ水槽内の酸素量が多くなるので、微生物が活発に活動することが出来るためです。水量を多くして飼うようにしましょう。
対処法。
白濁りしたときには、アクアリウムの中で一番多くの微生物が住んでいるといわれるフィルター(濾過機)を掃除しましょう。フィルターを丸洗いして、出来れば分解できるところは分解をしてから洗いましょう。そして、フィルターを丸洗いする時には、水槽の水は代えないようにしましょう。水槽の水まで代えてしまうと、微生物を処理し切れなくなってしまうためです。2~3日は様子を見て、それでも水槽が白く濁るのが収まらないというときには、水槽を丸洗いします。底砂なども洗うか、新品のものを用意するようにしましょう。アクアリウムが白濁りしてしまう原因は様々考えられますが、バクテリアを増やすことによって解決できる場合が多いです。そのため、水のキレイさを保ってくれるバクテリアを増やすことを考えましょう。バクテリアを増やすためには「強力なフィルターをつけてあげること」と「水槽に砂利を敷いてあげること」になります。一つ一つ見ていきましょう。フィルターの働きは水の汚れをとるイメージがあるかもしれませんが、バクテリアを定着させて増やすことが主な働きです。濾過機の中にあるウールマットなどの濾材が大きければ、バクテリアが定着して増えることが出来る場所が増えることになります。そのため強力なフィルターをつけてあげることによって、多くのバクテリアを増やすことができ、水をキレイに保つことが出来るようになります。砂利もバクテリアが定着して増えることの出来る場所です。今あるフィルターを強力なものに替えるのは費用がかかるので大変ですが、砂利を敷くことであれば安価に抑えることが出来ますね。水槽の水を白濁りさせない方法についてお伝えします。それは、こまめに掃除をしてあげることです。フィルターが十分にその機能を発揮しているときには、掃除する必要はないようにも思えますが、こまめに掃除をしてあげることによってキレイな水を保つことが出来やすくなります。ウーパールーパーがまだ小さいときには砂利は不要ですが、水槽の水を白濁りさせないためにも砂利を敷くことはおすすめです。砂利の大きさによっては間違えて食べてしまうことがあるので、砂利選びにはこだわりたいところです。ウーパールーパーが間違えて砂利を食べてしまうと、飲み込んでしまった砂利がお腹の中でつまってしまうことで弱ってしまいます。そのためウーパールーパーに合った砂利を選ぶようにしてください。
まとめ
大きさや寿命などの生態について調べてきました。特にそのエラが可愛くて、また不思議でもありました。生息地の開発などにより生息数が減少していました。ペットとしてアクアリウムで育てる時は、水が濁らないように、こまめに掃除しましょう。