ネコ科のどの動物よりも耳が大きいのが可愛いカラカルです。
一見、オオヤマネコに似た黄色がかった赤褐色のかっこいい猫です。
この記事では、
- 生態とは?
- ペットとして飼育できる?
- 国内で見ることができる動物園は?
についてご紹介します。
生態

主に夜行性で、昼間は茂みや木陰で休み、夕方から狩りに出ます。
動きがとても機敏で、2mほどの高さを飛ぶ鳥なども捕まえることができます。
また、その機敏さですばやく獲物に近づき、自分よりも大きい動物を襲うこともあります。
基本は単独行動を好みますが、家族単位で活動する様子も報告されています。
英語ではCaracalです。
大きさ

カラカルは大きくなると、体長が90cm程度、尾長が30cm程度になります。
大きくなると体重は19kg程度となります。
柴犬二頭分くらいの重さです。
耳が可愛い
ピンっと立った大きな耳が特徴で、耳の先にはふさふさした黒い毛が生えています。
トルコ語でカラカルとは「黒い毛」を意味しており、この耳の毛が一番の特徴といえます。
餌は?

肉食で、鳥類や小型レイヨウ、野ウサギ、爬虫類を餌として好んで食べて成長します。
足も速く、ジャンプ力もあるため、小型のレイヨウや飛んでいる鳥の群れを襲って捕食します。
空中で強烈な猫パンチを炸裂し、鳥を一度に仕留めているシーンも有名です。
生息地
カラカルは乾燥した土地を好み、
- インド西部~パキスタン
- アフガニスタン
- トルクメニスタン
- トルコ南部
- アラビア半島
- アフリカ大陸
に、広く生息しています。
森林やサバンナ、ヤブ地にも生息していますが、岩山など標高の高いところでもカラカルは生息しています。
寿命は?

寿命は、野生だと12年程度、飼育下では16~20年程度生きるといわれています。
20年近く生きるということは、日本で飼われている長寿の猫と変わらないくらい長いですよね。
鳴き声

下はカラカルの子猫の動画です。
「ピャーピャー」と、小鳥のさえずりのようで可愛い鳴き声です。
基本的にカラカルの鳴き声は、か細くて可愛いです。
大きく口を開けてうなっています。
強そうに見えますね。
ペットにできる?

サーバルキャットと同様、日本でもペットとすることができます。
しかし、ジャンプ力が非常に高いため、家から飛び出さないための対策が必要です。
また、特定動物に指定されているため、飼育する際は飼育許可申請が必要になります。
<必要になるもの>
- おり型施設
- 脱走対策をしっかりと行った構造・強度を確保した建物
- 第三者と接触しないための防止措置
- 特定動物を飼育している旨の標識掲示
- マイクロチップ
- 輸送用ケージ
輸入動物を取り扱う販売店から購入できますが、カラカルの値段は120~200万円と言われており、ほかの準備なども合わせると200~300近く費用がかかります。
また、食事量も多く、キャットフードや餌代も、かなり費用がかかります。
そのため、飼育は可能なものの、現実的には飼育しづらいといえるでしょう!
なつく?

地面に寝そべって、飼い主を見つめています。
うれしそうな表情をして、こちらを見つめていますね。
海外では自宅で飼育しているかたもいます。
子猫のときから飼育すると、人間になつく性質ももっています。
赤ちゃんの時も、モフモフしていて可愛いですね。
性格は?

警戒心がとても強く、臆病な性格です。
昼間に行動を避けるのは、無用な争いを避けるためともいわれています。
しかし一方で、ライオンやヒョウに立ち向かうなどの凶暴な一面も持ち合わせています。
俊敏さが特徴なので、ハイエナやジャッカルなどから獲物を横取りする強さもあるようです。
動物園で見ることはできる?

日本では現在、5か所の動物園でカラカルを飼育しています。
- 東京都 羽村市動物公園
- 三重県 大内山動物園
- 愛知県 東山動植物園
- 広島県 福山市立動物園
- 兵庫県 姫路市立動物園
長くカラカルを飼育されている動物園が多いので、もし動物園に足を運ぶ際は事前に確認したほうがよさそうです。
まとめ
大きい耳がワイルドで、かわいいカラカル。
同じネコ科のサーバルキャットも耳が大きくて可愛いです。
実は見た目には想像もできないくらい、か細くてかわいい鳴き声の持ち主です。
もともと警戒心が強く、夜行性なため野生ではめったに見られることのない幻の猫です。
子猫の時から飼育すると、飼い主に懐きました。
個人で飼育するには、とても難しそうですが、日本では動物園でそのかわいらしい姿を見ることができます。
ぜひ、大きなお耳のカラカルに会いに行ってみてくださいね!