今やスーパーでは簡単に手に入れる事の出来る、セリ科の根や葉を食用とする植物についてです。畑に埋まっている時は葉(または菜)が飛び出ているので、畑を見たときに「あ、人参だ」と分かる方は農家経験者の方や見た事のある方だけだと思います(*^^)。英語ではcarrotです。これから、その原産地や歴史、餌として好きな動物、保存方法、美味しい食べ方などについて調べていきます。
どんな野菜?生態など

スーパーで購入する際の選び方として、なるべくオレンジが濃い物をおすすめします!あまり知られていませんが、ピーラー等で皮を剥きがちですが皮にもたくさんの栄養が詰まっています。なので、綺麗なものは皮をむかずにきんぴらや炒め物にするととても栄養が摂れるのでオススメします!これには熱に強いβカロテンが含まれているので、油で炒めて頂くと栄養素の吸収率もよくなります。なので常備菜として作るには‘‘人参しりしり‘‘がもってこいの調理法です(*’▽’)ぜひお試しください!
原産地

中央アジアのアフガニスタン周辺が原産地です。そこから西洋系ニンジンと東洋系ニンジンに分岐しました。東洋系では、
- 金時にんじん
- 熊本長ニンジン
- 沖縄島ニンジン
などの種類が有名です。西洋系では、
- 五寸にんじん
- ミニキャロット
- パリジャンキャロット
- ホワイトニンジン
- 紫ニンジン
などの種類が有名です。
歴史。
高麗人参と聞けば、にんじんの仲間だと思いますよね。ですが両者は実は全く別の種類なのです。にんじんはセリ科の代表格とも言える植物ですが、高麗人参はウコギ科です。おなじ「にんじん」と名前がつくものですが、違う種類なんですね。ちなみに、普通「にんじん」と聞けばいつもの赤いもの(セリ科)がすぐに思い出されますよね。ですが元々日本では、それは高麗人参のことをさしていました。オタネニンジンという名称で一般庶民の間でも親しまれており、赤い西洋人参が日本に伝わったのは、高麗人参よりも800年ほど後の明治時代です。今は逆転してしまっていますが、なかなか面白い話ですよね!
大きさ

短いニンジンでは、4cmほどの短いものや、7~10cmほどのミニキャロットがあります。普通は15~20cm程度です。長いものになると、1m以上になる品種もあります。西洋系は太くて短く、ずんぐりむっくりしている傾向にあり、東洋系は細長い傾向にあります。
値段
季節やその年の天候や相場によって大きく変動します。安い時はニンジン一本で50円程度ですが、高くなると一本130円ほどでスーパーで販売されることもあります。高級な金時人参だと一本250円から400円ほどすることもあります。もちろん、高麗人参はかなりの価格で、数万円するものもあります。
保存方法

人参は非常に湿気に弱い野菜であります。そのため冷蔵庫に冷蔵保存する場合は、その湿気を飛ばすために新聞紙に包んで保存すると保存がきくということです。新聞紙が湿気から守ってくれるガードする役目をしてくれるためであります。また冷凍保存することもでき、冷凍保存する場合は再び解凍することが非常に面倒なため、スライスして細かく調理する時に再利用しやすい形に切って冷凍しておくことが次回調理をする点で有効的になります。また常温保存ですが、これは冬場に限ってできると考えていいでしょう。夏場は湿気や暑さで傷んでしまいます。先程申した通り湿気に弱い人参は、その湿気により駄目になりがちであります。ですので乾燥している冬に限り外気常温保存できると考えていいでしょう。ということで、まとめると冷蔵保存する場合は新聞紙に包む。これが一番良い保存方法であり、その次に長期間保存するのであれば冷凍でも保存できる。しかしその際は解凍して使いやすいようにカットして保存しておく。そして常温保存はこれは冬場に限り外気常温保存でき、夏場は常温保存ができないということであります。
解凍方法。
にんじんはいつでもスーパーで見かける、安心野菜の1つです。しかし根菜ですので、あまり冷凍向きの野菜ではありません。ですが、大量に購入した時等は、新鮮なうちに処理をすれば、冷凍保存も一つの手ですね。カットして冷凍しておくことで、時短レシピの手助けにもなりますよ。解凍方法は、冷凍庫から取り出し凍ったままのにんじんを調理すればオーケーです。電子レンジの解凍機能などを使用してしまうと、水分が出てしまい、しなしなになり、触感も風味も悪くなってしまうので避けたほうがベターです。
味
にんじんは独特な味や香りがあるので子供に限らず、大人でも苦手とする方はたくさんいますが、最近は少し品種改良され、あの独特な香りも少しは抑えられとても食べやすいものとなっています。サラダや炒め物に、また煮物やスープ、さらにおひたしや和え物にも!とっても使い道のある食材です!加熱すると甘みも出てきます。さらにさらに、ニンジン葉もとても栄養価が高いので、葉が付いているものを購入した際はぜひ、捨てずに美味しく調理してみて下さい。
匂いは?
ニンジンはセリ科の植物です。セリ科の野菜全般に言えることですが、セロリのような独特の強い匂いがあります。これが苦手で、子供では好き嫌いがはっきりします。カロテンなどに由来するので、匂いが強いほうが栄養豊富だといえます。
旬は?

日本全国、産地の範囲が広いため、スーパーでは年中見る事が出来ます。春夏人参の旬は4月から7月です。冬人参の旬は10月から12月です。
美味しい食べ方

にんじんにはたくさんの食べ方があります。まず「生」で食べることができます。歯ごたえもいいので野菜スティックにしてマヨネーズをつけてポリポリ食べたり、短冊切りにしてサラダにしたり、ピーラーで薄く切ってオリーブオイルや酢と混ぜるとキャロットラペにもなります。そして「炒めて」食べることもできますよね。野菜炒めに入れると彩りが鮮やかになりますし、たまごと炒めるとにんじんしりしりに、ちくわやジャコと炒めても美味しいです。「茹でる」のも美味しく食べる方法ですね。茹でてそのまま食べるのも甘味が出て美味しいですし、定番のカレーやシチューにも欠かせない野菜です。少し手間ですが、「すりおろす」のもおすすめですよ。鮮やかなにんじんスープが作れます。離乳食なんかにもよく使われますね。皮は気になる方は向いてもオーケーですが、個人的には皮ごと食べることをおすすめしています。キャロットという語源にもなっているカロテンが皮に近い部分にたくさん含まれているのです。何より、皮をむく作業もなくなりますので、時短になりますし栄養も取れるので、一石二鳥ですね♪硬さがどうしても気になる方は、ピーラーで皮をむく際にボーダーのように、皮をむく部分と残す部分を交互にする方法をとると、食感もそこまで気にならず皮も食べることが出来るのでおススメです。
切り方

にんじんには色んな切り方がありますが、代表的な切り方をご紹介しますね。
- 短冊切り…炒め物やお味噌汁に入れる時によく使う切り方です。その名のとおり短冊のような切り方です。長さを5cm程度、幅を1cm程度にすると食べやすい大きさになります。
- 輪切り…炒め物や煮物等によく使う切り方です。にんじんを横にし、そのまま端から切ります。煮物に使う場合は、角をとって面取りすると良いでしょう
- 乱切り…カレーやシチューなどによく使う切り方です。にんじんを横にし、包丁を斜めに入れ、にんじんを回しながら大きさを揃え切っていきます。
- 細切り…サラダなどによく使う切り方です。長さを5cm程度に切り、縦を2~3mmに切り、さらに縦に置いて細く刻んでいきます。
他にも色んな切り方があります!レシピによって切り方を分け、美味しく食べましょう♪
レシピ(作り置き以外)
ぜひ調理して食べてみましょう。
◆あまーい!にんじんのグラッセ
〇材料〇
- にんじん…1本
- みりん…大さじ2
- バター…小さじ1
〇作り方〇
- にんじんをよく洗い、輪切りにする。
- 耐熱容器ににんじんを入れ、みりんをふりかけ、ラップをしてレンジ600Wで4分30秒加熱する。(柔らかくなっていなければ、追加で10秒ずつしてください)
- 容器が熱くなっているので気を付けながら、容器内の水分を捨てる。
- バターを入れて混ぜ、完成。(お好みでレモン汁や塩を少しふりかけても♪)
◆大さじ1で覚えやすい♪にんじんのきんぴら
〇材料〇
- にんじん…1本
- ごま油…大さじ1
- 醤油…大さじ1
- みりん…大さじ1
- 料理酒…大さじ1
- 白いりごま…大さじ1
〇作り方〇
- にんじんをよく洗い、細切りにする(お好みの細さでOK)。
- フライパンにごま油を熱し、にんじんがしんなりするまで炒める。
- 醤油、みりん、料理酒を入れ、汁気が無くなるまで炒める。
- 器に入れ、白いりごまを上からかけて完成。
にんじんの作り置きレシピと保存可能期間
先に調理しておいて、保存しておくのも一つの方法です。

◆定番のにんじんしりしり
〇材料〇
- にんじん…2本
- 卵…2個
- ごま油…大さじ2
- 白だし…小さじ4
- 醤油…小さじ2
- 白いりごま…大さじ2
〇作り方〇
- にんじんをよく洗い、ピーラーでうすく切る。しりしり器を使ったり、なければ細めの線切りでもOK。
- フライパンにごま油を熱し、にんじんがしんなりするまで炒める。
- 白だしと醤油を入れ、味が染みわたるまで炒める。
- 溶いておいた卵を入れ、手早く混ぜ合わせる。
- 火を止めた後、白いりごまをいれてサッと混ぜ合わせて完成。
上記のレシピは4日間程度冷蔵庫で保存できますので、常備菜としておススメです♪
- にんじんの献立例
- ごはん、にんじんしりしり、酢豚、たまごとわかめのスープ
- ごはん、ハンバーグ、にんじんグラッセ、コーンポタージュ
かわいい花や季節、季語は?

春ニンジンは初夏に花が咲きます。秋冬ニンジンは初冬です。多数の白い小さな可愛い花がまとまって開花します。人参の花は初夏の季語です。花言葉は「幼い夢」です。子供が初夏にニンジンを食べながらはしゃいでいる様子が目に浮かびますね。ここで俳句を二句詠みます。「寒い夜 にんじんの花 あたたかい」「白花火 夢が飛び散る 人参花」
餌として食べるのが好きな動物は?

人参を食べるのが好きな動物といえば、真っ先に、ウサギや馬を思い出します。

動物園や学校の飼育小屋でも根菜類が餌として与えられています。

うさぎさんも、首を伸ばして美味しそうに食べています。ハムスターも食べます。赤ちゃんのハムスターに与える場合は、茹でたりして柔らかくしてから与えましょう。草食であるリクガメも根菜類が大好きです。

大きな口を開けて、食べています。草食動物は根菜類が大好きですね。
植物園で見れる?

東京都板橋区の赤塚植物園でシムラニンジンが栽培されています。板橋区の志村の湿地帯で自生していましたが、都市化や宅地造成の影響で一度は絶滅してしまいました。まさに、土地開発という、人間のせいで絶滅です。
まとめ

人参は西洋のものと、東洋のものがありました。また、春に収穫するものと秋冬に収穫するものがありました。花は白くて可愛かったです。その花は初夏の季語でした。保存方法や美味しい食べ方も説明しました。根菜類なので保存には一工夫が必要でした。グラッセやきんぴら、しりしりも美味しそうでした。もちろん、草食動物であるウサギや亀、馬などもニンジンが大好きです。