いつもはピーマンで料理を作るけど、今日はパプリカに肉詰めにしたりとメニューに取り入れるだけで、彩りよく、ちょっとオシャレな感じを出してくれます(^^)。英語ではbell pepperで、漢字では黄青椒と書きます。乾燥させるなどの保存方法や、選び方、調理法、季語などを調べました。また、カプサイシンを含む植物を好んで食べる動物はいるのか?についても!
どんな野菜?特徴や豆知識

実はピーマンとパプリカに明確な違いがないのはご存知ですか?実の厚さと味の違いで分類されているのです。ピーマンもパプリカもナス科に分類されるトウガラシ属の植物のひとつなのです。辛くないとうがらしと言うことです。ピーマンは熟す前に収穫しているので緑色をしています。熟れていく過程で黄色や赤に変わっている状態で収穫されるのをカラーピーマンといい、これもまたパプリカとは違うものになります。次は栄養素ですがピーマンやパプリカはビタミンやカロテン、食物繊維が豊富な野菜ですがパプリカの方がピーマンよりもビタミンとカロテンが2倍以上ふくまれています。パプリカに含まれている栄養素は熱を加えても逃げにくいものが多いので加熱しても効率よく栄養を得ることができます。
原産地。
パプリカはメキシコ原産です。コロンブスがメキシコからヨーロッパに持ち帰り、ハンガリーで品種が改良されました。そこから、ブルガリアやスペインに伝わり広がりました。特にスペイン料理には欠かせない存在です。現在では、日本でも生産されていて、世界中で愛されています。
旬。
6月から8月の夏の時期がパプリカの旬で、市場に出回ります。輸入品やハウス栽培もあり、スーパーでは一年中見かけることができます。
大きさ

パプリカは小さいものだと重さが100gほど、大きいものだと200gまで大きくなります。長さは6cm~10cm程度です。上の画像では人の手のひらくらいの大きさがありますね。
見分け方、色鮮やかなものを選ぼう!
パプリカをより美味しく頂く為に、新鮮で美味しいものを見分けるにはまず、その全体を見ましょう!全体にハリ感があるかどうか、赤や黄、緑など色はなるべくはっきりしていてツヤツヤとした、色鮮やかな物を選びます。次にへたを見ます!へたの部分が乾燥して元気がなくなっていたり、色が変色していないかをみましょう。パプリカはへたの部分から切って収穫する為、へたの部分が乾燥して元気がなくなっていたり、変色していたら、鮮度も味も落ちてきているということです(^_^;)なのでへたはピンとしていて、キレイな緑色の物を選びましょう。新鮮で美味しいパプリカは水々しくて重みがある為、持ってみると他の同じ大きさのパプリカよりもずっしりと、より重い方が新鮮で水々しく、美味しいパプリカという事です(*^_^*)
値段。
輸入物はスーパーで一個100円~280円程度で販売されています。これも天候や相場に左右されます。国産は数が少なく、1kgで2500円ほどで販売されています。1kgだと5個分なので、一個500円です。
保存方法

パプリカは野菜の中でも比較的日持ちがして、扱いやすい印象がありますよね♪
ただ、油断してしまうと、しぼんだり、痛んでしまったり・・なんてガッカリなこともあるので、上手な保存方法をご紹介します!パプリカも他の野菜同様、表面の水気が多いままだと痛みやすくなります。なので、まずはキッチンペーパーで、水気を拭き取ってあげましょう。その後、新聞紙で包んであげればOKです。常温保存の場合、7~10℃位を目安にしてあげれば、1週間くらいの保存が可能です!7度から10度が最適な温度で、湿度は90%~95%と言われています。なので、常温なら、冬や寒い地域なら新聞紙に包んで冷暗所に置いておけば約1週間ほどは保存できます。夏場には常温保存は向きませんね。冷蔵保存するときは新聞紙で包んだパプリカをポリ袋に入れ保管します。この時、袋の口をしめるのがポイントです♪また、ポリ袋に爪楊枝で何箇所か穴をあけておけば、通気性も良くなり、更に鮮度が保てて2週間位持ちますのでオススメですよ!
冷蔵庫で保存する場合。

1個ずつキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れ軽く口を閉じて保存します。そうすれば、約10日ほどは保存できます。カットしたものはラップにしっかり包んでいれば2日ほどは保存できます。
冷凍保存する場合。
パプリカを用途に応じてカットし、茹でたり炒めたりして熱を加えてます。熱を加えることで色の変色を抑えたり、痛みを遅らせる効果があるんですね♪加えた熱を一旦冷ました後、水気を拭き取ります。その後、冷凍用保存袋に入れれば準備完成です!冷凍の保存期間は1ヶ月と長く持ちますので、ポリ袋に冷凍した日付を書くなどし、計画的に使ってあげるとよいでしょう。冷蔵庫で保存する場合
使いやすいサイズに切り、水分をしっかりとって、ジップロックに入れて保存してください。1ヶ月ほど保存できます。使うときは自然解凍でも良いし、加熱するのであれば、そのまま使う事もできます。解凍方法。まずパプリカの冷凍方法としてオススメなのが加熱処理してから冷凍することです。あらかじめ加熱しておくことでパプリカの腐敗の原因となる酵素を壊すことができるからです。また使いやすい大きさやさまざまな切り方でカットして加熱しておくことで料理の時短にもなって解凍し調理する際も楽です。次は解凍方法ですがパプリカの解凍方法は使う目的に応じて違います。パスタやピクルスなどに使うときは自然解凍がオススメです♪また炒めものやスープなどに使うときは凍ったまま調理に使う加熱解凍で大丈夫です。
干して保存する場合。

干すことで水分が抜け美味しさが凝縮されます。半分に切り、中身を取って、千切りにして、2日ほど天日干しすると、冷蔵庫で1ヶ月ほど保存できるようになります。使う場合は、水につけて戻し、炒めたり、煮たりして使ってください。
味
ピーマンは身が小さめで皮が薄く深い緑色をしていて苦味があると言う特徴がありますが、パプリカは身が大きめで皮が厚く甘味があり様々な色があるのが特徴です。トウガラシ科なのでカプサイシンを含んでいますが、少量のため、トウガラシほど辛くはありません。
匂い。
トウガラシ属で同じ仲間のピーマンと同じような青臭い匂いがします。ピーマンの青臭さが苦手な方は、パプリカも苦手です。
調理方法

カラフルで青臭さが無いパプリカは、お子様人気も高いので、お弁当などですぐ使えるよう上手に保存出来れば、とっても便利ですよ♪
切り方。

パプリカの切り方は細切りと乱切りと一口大に切る方法とみじん切りと半分に切るなどいろいろな切り方があります。
- サラダのトッピングに使うときは細切りがオススメです。
- ピクルスにするときは一口大に切る切り方がオススメです。
- 炒め物に加えるときは乱切りがオススメです。
- スープに加えるときはみじん切りがオススメです。
作る料理に応じてお好きな切り方で料理してください。
レシピや美味しい食べ方
パプリカの食べ方はサラダのトッピングに加えたりお酢でつけてピクルスにしたり炒め物の色合いに加えたり肉詰めにしたりしてメイン料理として活用したりと他にもさまざまな使い道があります。実は万能野菜なパプリカです。
★パプリカ入りシーザーサラダ

*材料
- パプリカ(赤)・・・4分の1個
- パプリカ(黄)・・・4分の1個
- サニーレタス・・・2枚
- きゅうり・・・半分
- ミニトマト・・・4個
- クルトン・・・好きなだけ
- オリーブオイル・・・大さじ1
- ニンニク・・・半分
- 塩胡椒・・・適量
*作り方
1.オリーブオイルにニンニクと塩胡椒を混ぜます。
2.パプリカ2色は細切りにしサニーレタスは食べやすい大きさに手でちぎりきゅうりはスライスしミニトマトのヘタをとり半分に切っておきます。
3.器に野菜を盛り付けたら1をかけてクルトンを乗せたら完成です。
★牛肉とパプリカの炒め物

*材料
- パプリカ(赤)・・・2分の1個
- パプリカ(黄)・・・2分の1個
- 牛肉・・・200g
- ◯オイスターソース・・・大さじ3
- ◯料理酒・・・大さじ2
- ◯みりん・・・大さじ2
- 片栗粉・・・適量
*作り方
1.パプリカは2色とも細切りにします。
2.牛肉に片栗粉をまぶしておきます。
3.フライパンに油をひき牛肉を炒めます。
4牛肉に火が通ってきたらパプリカを加え炒めます。
5.パプリカにも火が通ってきたら◯の調味料を入れて少し炒めたら完成です。
★パプリカのスープ
*材料
- パプリカ(赤)・・・2分の1
- パプリカ(黄)・・・2分の1
- ベーコン・・・2枚
- オリーブオイル・・・小さじ1
- 水・・・800ml
- コンソメ・・・1個
- 塩胡椒・・・適量
*作り方
1.パプリカは乱切りにしベーコンはほそぎりにしておきます。
2.鍋にオリーブオイルを入れ熱しベーコンを炒めます。ある程度火が通ったらパプリカを加えさらに炒めます。
3.パプリカにも火が通ったら水とコンソメを加え煮ます。
4.ひと煮たちしたら塩胡椒で味を整えて完成です。
★パプリカの肉詰め

*材料
- パプリカ(赤)・・・2個
- パプリカ(黄)・・・2個
- 合い挽き肉・・・300g
- 玉ねぎ・・・半分
- 豆腐・・・半丁
- 塩胡椒・・・適量
- 片栗粉・・・適量
*作り方
1.パプリカは半分に切りタネを外しておきます。たまねぎはみじん切りにしておきます。
2.合い挽き肉とあらかじめ水を切っておいた豆腐を合わせそこに玉ねぎを加えて混ぜます。
3.2で混ぜたものに塩胡椒で味をつけ片栗粉を加えて混ぜます。これでタネは完成です。
4.切ってあるピーマンにも片栗粉をまぶしてタネを詰めます。
5.フライパンに油をひき肉詰めを入れ肉に火が通るまで焼いたら完成です。
作り置きと保存期間
ここからは日持ちする調理法を説明していきます。
★パプリカのピクルス

*材料
- パプリカ(赤)・・・1個
- パプリカ(黄)・・・1個
- 酢・・・60cc
- 砂糖・・・大さじ2
*作り方
1.パプリカは種をとり一口大に切っておきます。
2.パプリカをお湯で歯応えが残るくらいに茹でます。
3.煮沸消毒した瓶に酢と砂糖を入れ混ぜたらパプリカも加え蓋をします。
4.粗熱がとれたらそのまま冷蔵庫に入れて半日ほどおいたら完成です。
※保存期間は1週間ほどです。
かわいい花や季語は?

パプリカは7月~10月の夏から秋に花が咲きます。ピーマンの花とほとんど同じで、白くて可愛い花が一つずつ開花します。

パプリカやピーマン、トウガラシの花は夏の季語となります。花言葉は同情や憐み、君を忘れないです。愛情が深いけど、ちょっと物悲しいですね。ここで俳句を二句詠みます。「パプリカも はじける君を 忘れない」「夕暮れに パプリカ見上げる 二人いる」
好んでトウガラシを食べる動物は人間と「ツパイ」だけ

パプリカやピーマン、トウガラシには辛味のもととなるカプサイシンが含まれるため、ほとんどの動物が食べません。しかし、人間とツパイだけカプサイシンを含む植物を好んで食べます。リスやネズミに似ていますが、ツパイ目は独立した別の種類の動物です。どちらかというとサルに近い動物です。
少量のピーマンやパプリカであればハムスターも食べることができます。
植物園で見る事は出来る?
鳥取県西伯郡南部町にある「とっとり花回廊」のハーブ園でパプリカが栽培されています。カレーに入れる野菜として紹介されています。
まとめ
パプリカはピーマンやトウガラシと近い植物でした。赤や黄、緑など色々な種類がありました。乾燥させるという保存方法はまさにペッパーでしたね。肉詰めやピクルスなどの料理も美味しそうでした。カプサイシンを含む植物を好んで食べるのは人間とツパイだけというのも意外でした。