今や、ドードーは幻の鳥となってしまいました。アニメのキャラクターとなったりと知名度は抜群です。残念ながら絶滅してしまいました。これからその種類、生息地、原因、生存の可能性まで探っていきます。
意外に知らない生態
なんとなく、そのドードー鳥という名前は聞いたことがあるのですが、意外に知らないことが多いです。英語ではDodoです。確認の意味も込めて、生態をまとめてみました。
特徴。
いろんな特徴があります。もともと島にはこれといった天敵がいなく、外界から閉ざされた無人島だったので独自の進化を遂げることができたんです。それらをご紹介します!
・顔面むき出し。
これはどうでもいい特徴ですが、一応紹介・・・。ちなみにですが、鶴の頭の赤い部分も実は皮膚なんですよ。(トリビアにどうぞ)
・美味しくない。
絶滅するまでの期間を延ばしてくれた唯一の特徴です。もし味が美味しかったら、速攻で絶滅していたことと思います。
と、ここまでは、どうでもいい特徴でしたが、次から紹介する特徴は絶滅の原因となってしまったものです。先ほども説明しましたが、これらの特徴はすべて外敵のいない安全な島で進化してきた結果です。こんな特徴を持つドードーに「天敵が現れ始めたら大変になるだろうな」と想像しながら、読み進めください!
次からは、痛すぎる弱点と絶滅の理由です。
・飛べない。
2本足で歩く鳥にとっては、かなりの弱点です。外敵がいなかったので、ゆったり地面で生活していました。そのうちに羽は退化していきました。飛ばない鳥はただの鳥以下です。
・動きが遅い。
さらに致命的なのが、足の遅さです。かなり、のんびりやさんの鳥でした。ドードーの名前の由来はポルトガル語で「のろさ」からきており、名前の通りの鳥でした。仮に羽がなくても、ダチョウのように早く走れればよかったものの、飛べなくて鈍いとなっては救いようがありませんよね。
・地上に巣を作る。
誰が見ても、明らかにヤバイです。ドードーの地上に巣を作るという習性が、絶滅に拍車をかけました。というのも、ネズミ、豚、犬など人間によって持ち込まれた外来種が来たからです。せめて、木の上に巣を作れたのであれば、豚やネズミ、犬など(すべての天敵)に卵などを食べられなくて済んだでしょう。
・警戒心が薄く、人を恐れない。
「これでもか!」というくらいのマイナスポイントがありましたが、絶滅要素がまだあるんですよ。それは警戒心がないという悲しい特徴です。天敵0の島で進化してきただけのことはあって、怖いもの知らずでした。自分よりでかい人間だって、ドードーからしたらザコ・・・のはずでしたが・・・。本当に救いようがないくらいなので、当然のような気もしますが、人間が島に入らなければ絶滅することはありませんでした。こう考えるとやはり絶滅をもたらしたのは人間のせいです。また同じように、オオウミガラスも警戒心が薄かったです。結果として絶滅をもたらした、人間の影響を探ってみます!
大きさ
ドードーの高さは約1m。意外に大きいんです!しかも、復元写真を見るとわかるのですが、かなりずんぐりした体型をしていますよね。イメージはつきづらいですが、両腕で囲い込むくらいの大きさです。そんな体型なので重さも20kgほどありました。20kgってかなり重いですよ・・・。
食生活、餌。
ベジタリアンでした。肉食ではないので、木の実や果実、種子などを餌として食べていました。一説には、ドードーが食べないと発芽しない種もありました。
種類や生息地について
生息している島によって少しずつ違います。マダガスカル島の近くの島々です。3種類存在していました。残念ながらすべて絶滅してしまいましたが、今回は3種類とも紹介します。
モーリシャスドードー
代表格のモーリシャスドードーです。羽の色はグレーで群れを作って生活していました。生息地はモーリシャス島です。
レユニオンドードー
島違いバージョンです!生態や習性はモーリシャス島のものとほぼ一緒でした。違いはというと、羽の色が白いということだけです。生息地はレユニオン島でした。
ロドリゲスドードー
他とは違う変わり者です。単独で行動し、ちょっと首が長いのが特徴でした。モーリシャス島や、レユニオン島に近いロドリゲス島に生息していました。
島は3島とも、マダガスカル島の近くに位置するマスカリン諸島の島です。同じ鳥類で絶滅したエピオルニスは、近くのマダガスカル島に生息していました。
絶滅とその理由
島の発見は16世紀の大航海時代でした。以前から島の存在は確認されていたものの、本格的に島が調査されたのは1598年です。この年にドードーが発見されました。
人間の進出。
その噂が広まり、航海をする人々の往来も増えたため、天敵の「犬、ネズミ、豚」が島に住み着き始めました。今まで遭遇したこともなかった天敵の出現により、ドードーの生息数は一気に減少しました。追い打ちをかけるように、人間による森林の伐採や開発によって生息域は激減して、1681年ついに絶滅。発見からわずか83年でドードーは絶滅しました。標本さえも残っていません。その特徴を考えると、圧倒的に不利のような気もしましたが、こうしてみるとやはり人間が絶滅にもたらす影響は計り知れないものだったのだと感じますね。個人的なことなのですが、絶滅した動物の記事を書くたびにこれは感じてしまいます。しかし、生存可能性について調べているとびっくりなニュースが見つかりました!
約300年ぶりに発見!?目撃情報?
まずは海外で投稿されたこの目撃情報の動画をご覧ください!
これ完全にドードーじゃん!!!生きてたのか!!!!!と思いました。が、なんとCGだったというオチ。2005年以降、モーリシャス島で化石が発見されています。
では、実際のところ目撃情報や、生存している可能性はあるのか?それを検証してみます。
生存可能性。
果たしてドードーがまだ生きている可能性はあるのでしょうか?結論から言うと、「限りなく低い」です。しかし実際の生態を考えると、本当のところを言うと「0%」を言わざるを得ません。というのも、人を恐れない性格。さらには、地上に巣を作る性質があります。人を恐れて、森林の奥深くに潜んでいる可能性があるのなら、可能性は0ではないのですが、性質上考えられません。また、地上に巣を作るのはあまりにもリスキーで、生態系の変化した島では、ネズミ等が繁殖の邪魔をしないはずがないからです。これらの理由から、生存可能性が限りなく低いのは言うまでもない事実でしょう。
復活へ向けて。
しかし、一生ドードーが見られないというのはまだ早いかもしれません。現在、科学技術の発達で、ゲノムを使った研究が進められています。絶滅した種の近親と、絶滅した生き物の遺伝子があれば復活の可能性があると言われており、期待してもいいです。さらに嬉しいことに2005年には状態のよい化石も発見されました。後は科学技術の発達を待っている段階です。もしかしたらいつか、見ることができるかもしれないですね。
まとめ
ドードーの大きさや生息地などの生態について調べました。マダガスカル島の近くのモーリシャス島やレユニオン島、ロドリゲス島という孤島で生活していました。絶滅した理由としては、そういった孤島で生活していたため、その警戒心が関係していました。また、地上に卵を産むため、人間が島に持ち込んだ動物も関係していました。