アリゲーターガー

ワニの様な口と、2メートル近い巨体を持つ魚が日本各地で目撃、捕獲されている。北アメリカに住む大型の淡水魚、
アリゲーターガー(別名はガーパイク)である。

危険な生き物なのだろうか?飼育や釣りは可能なのだろうか?謎は尽きない。

アリゲーターガーの情報をまとめてみた

アリゲーターガー(別名ガーパイク)とは?

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世界最大級の淡水魚

アリゲーターガーは、ガー目ガー科アトラクトステウス属に分類される淡水魚で、北アメリカ、中央アメリカの湖沼や大きな河川の下流域に生息する。

水深が浅く、流れが緩やかなところにいることが多い。

また、淡水だけでなく海水にも適応できるため、海水域に生息する個体もある。

ガー目の中でも最大の種で、体長はおよそ2〜2.5メートルに成長する。大きいものでは3メートルを越すもの、体重140kgを超える個体も確認されている。

メスの方がオスよりも大きく、紡錘型の体型で太い胴を持つ。

天敵と寿命

生息水域の生態系では上位捕食者に位置し、成長したアリゲーターガーにはほとんど天敵がいないそうだ。

平均寿命はオスで26年メスで50年。メスの寿命の長さは人間の比にもならない・・・。

5つの特徴

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アリゲーターガーには不思議な5つの特徴がある。

1、顔はワニ

アリゲーターガーという名前の由来にもなっている長く幅広のワニの様な吻が特徴。学名のAtractosteus spatulaの「spatula」はスプーンの意味。

鋭い歯を持ち、その長い吻を横に振って魚類や甲殻類などを捕食する肉食魚である。基本魚を食べるが、両生類や水鳥、小型の哺乳類も食べる。

捕食は待ち伏せスタイル。

また、その恐ろしい外見と裏腹に臆病でおとなしい性格。ギャップが好きな女子にモテそうなタイプである。

2、鎧の様なウロコ

アリゲーターガーの体は、ガイノン鱗というひし形の硬い鱗に覆われている。この様な鱗は古代の動きの遅い硬骨魚類が防御手段として持っていた。

原始的な特徴であり、同じ特徴を持つチョウザメ目やアミア目、ポリプテルス目とまとめてガノイン魚というグループにされることがある。

ガイノン鱗は歯と同じくらい硬く、厚さは2ミリくらいあり、強固に連結しているため、もし包丁で捌いてみようとしても、全く歯が立たない頑丈な作りなのだ。

あの鱗を破れるのはヤツメウナギの粘液くらいらしい。

恐るべしヤツメウナギ…。

もし人間が食べようと思う場合は、火を通せばバリバリになりあっさり剥がれるそうだ。ただし、身はパサパサしていて魚というより七面鳥で味はそれほど美味しくないらしい。

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3、卵の毒の用途が不明

アリゲーターガーは、オスは6年、メスは11年程度で成熟する。4~7月頃に岩や水草などに産卵し、6~8日で孵化する。

その卵は有毒で、人間が食べると食中毒の様な症状が出る。

しかしながら、哺乳類よりもその卵を捕食する可能性が高い魚が食べても無毒だそうで、なんで毒持っているのか謎である。

4、肺呼吸する

ガー類は血管網が発達した肺の役割をする浮き袋を持ち、口先を水面から出して肺呼吸を行う。ただし肺呼吸だけでなく、水温によっても変化するが、何割かはエラ呼吸にて酸素を摂取する。

どちらかしか出来ない環境では酸欠で死亡してしまう。

5、生きた化石

アリゲーターガーはジュラ紀から白亜紀に栄えた硬骨魚の現生種で、原始的な魚類の特徴を備えている古代魚。

白亜紀以降はほとんど進化していないことから生きた化石といわれる。

生息数の変化

ダムの建設など、環境破壊により生態系が変化し、自然界では生息数が激減しているという。しかしながらアメリカで養殖技術が確立し、観賞用として日本へも大量に輸出された。

それが日本の生態系に大きな問題をもたらしている。

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釣り情報は?

日本に増殖中のアリゲーターガー

近年、本来日本にいるはずのないアリゲーターガーが全国の河川や堀で目撃されている。ちょっと前にはその流れで怪魚ハンター「小塚拓矢」氏も有名になったりした。

その流れで名古屋城の堀にも出没しているらしい。

何故お堀にワニ、じゃなかったアリゲーターガーという斬新な組み合わせが出来上がったかというと、心無い飼育者や販売業者による飼育放棄、放流が原因である。

本来の生息地であるアメリカで養殖が始まり、日本でも大量輸入されるようになって以来、アリゲーターガーの稚魚が安価で手に入るようになり、それと同時に放流が目立つようになったのだ。

ガーパイクたちは逃がされたものが増殖した

何しろ2〜3メートルに成長する魚で成長も早い。

最初は小さいからと安易な気持ちで飼い始めると、すぐに飼育しきれなくなる。

寿命も長く、越冬や繁殖もしていることが確認され、生態系への影響が深く懸念されている。

また、肉食であることと見た目のワニっぽさから人間への攻撃を憂慮する声もある。

その結果、環境省はアリゲーターガーを含むガー類を「特定外来種」に指定することを発表し、2年間の周知の期間を経て2018年4月から規制対象となる予定である。

そんなアリゲーターガーではあるが、こんな怪物を釣ってみたいというのが男のロマンでもある。日本で釣れるスポットはあるのだろうか?また釣るとしたらどうやって?それらについて調べてみた。

次はアリゲーターガーが釣れる場所一覧&飼育法

日本でアリゲーターガーが釣れる場所

そんな訳で、国内でアリゲーターガー釣りができる場所がたくさんある

これまで目撃されたり、釣り上げられている場所は

  • 兵庫県 藻川
  • 熊本県 水無瀬川、新川
  • 滋賀県 琵琶湖
  • 大阪府 寝屋川
  • 埼玉県 荒川
  • 神奈川県 鶴見川
  • 東京都 多摩川、呑川

などなど。

公園の池とかでも目撃されている。

名古屋城のお堀や皇居のお堀でも目撃されているが、お堀での釣りは禁止されているらしいので注意。

また釣り上げた場合、再放流は禁止されている。

釣り餌

なお、餌は切り身の魚でよいらしい。

狙い目

それにしても、日本の河川の在来種は動きが速く、アリゲーターガーが捕食するのは難しいらしい。待ち伏せ型なので待ち伏せできる場所も必要だし、流れの速い場所はアリゲーターガーには不向き

流れが穏やかなところを狙おう!

実はかわいそうなガーたち

越冬しているとはいえ、冬は本来の生息地より寒いだろうし、とても暮らしやすい場所とはいえず、身勝手な人間に捨てられたアリゲーターガー達があまりに不憫である。

飼育はできる?

Alligator gar - Atractosteus spatula

ガーパイクは観賞魚として人気がある魚だが、前述の通り、2018年4月には「特定外来生物」に指定される予定で、そうなると飼育どころか輸入も規制される。

飼い方

ガー類は、飼育自体は、生命力も強いので、比較的飼いやすい種類と言われる。アリゲーターガーの幼魚は2,000円くらいで手に入る。

おとなしい性質なので、同種異種を問わず全長が半分以上ある魚であれば混泳も可。ただしそれよりも小さいものは、避けたほうが良い。

水温は25〜27度が適当だが、あまり気を配らなくてもよい。

稚魚のうちはメダカなど、成長したら金魚やドジョウなど、生き餌を好むが、追いかけるのが苦手なので速く動く小魚はうまく食べられないことがある。

特に混泳の場合はちゃんと食べているか注意が必要。慣れれば人工餌も食べる。

水槽はでかく!

アクアリウムのアリゲーターガー

アリゲーターガーはガーパイクの中でも大型になるため、かなり大きめの水槽が必要である。水槽が狭いとぶつけたりする恐れがある。

また、飛び出し防止の為に蓋がいるが、蓋を押し開けてしまわない様、砂袋などの重石が必要になる。肺呼吸が出来るように、蓋と水面の間に適当な空間を作ろう。

もしもアリゲーターガーを飼育を希望する場合には、成長したら2メートルを超え、また飼育下でも10年以上、長ければ50年生きることを熟慮する必要がある。

基本的には個人での飼育には不向きな種だといえる。

まとめ

一部の飼育者による放流により生態系への影響が問題視され、アリゲーターガーに限らずガー科全種が特定外来生物に指定されることになった。

飼育が困難になることが容易に想像できる様な生き物を安価で簡単に販売する販売業者にも大きな問題があると思う。