「ハリネズミの寿命は何年くらいだろう?」これは飼育する前に、誰しも一度は思う疑問の一つです。飼い主は少しでも育てているペットに長生きしてほしいものですよね。正しい飼育法を知り、少しでも長生きできるよう毎日のお世話を充実させましょう。
寿命を伸ばすコツは?

環境や個体差に大きく左右されるため、絶対にこの方法で寿命を延ばせるというものはありません。しかし、ハリネズミが過ごしやすい環境を整え、病気にかかりにくくする配慮をすることで長生きできる可能性はグッと高まります。これが飼い方のコツです。万が一病気にかかってしまった場合も、早期発見、治療で助かる命もたくさんあります。飼い主は常にハリネズミの変化に敏感に対応したいですね。鳴き声や行動などもみて、健康チェックするといいです。
平均的な寿命は?

ハリネズミの寿命は野生で3~6年と言われています。飼育下では8年近くになることもあります。こう聞くと、犬や猫よりは随分短命のように感じるかもしれません。ハリネズミは比較的ペットとして飼われ始めたのが最近なので、まだ解明されていないことも多いとされています。情報がもう少し広く普及され発達するようになれば、今よりも平均寿命は長くなるかもしれません。
ライフステージ。

ハリネズミのライフステージは大きく3つに分けることができます。
・ベビー期

ハリネズミは生後1ヶ月半~2ヶ月は母乳を必要とします。この時期はなるべく母親と離すことはせず、母ハリネズミに飼育を任せましょう。2ヶ月を過ぎて離乳が始まり大人と同じ餌を食べられるようになったら、立派な大人の仲間入りを果たします。
・ヤング期
メスは生後2ヶ月、オスは生後6ヶ月を過ぎると性成熟が始まります。性成熟が起こると、オスメスを同じケージで飼育した際に交尾をして繁殖する恐れがあります。繁殖の目的がないときは必ずケージを別々にしましょう。ヤング期は1番ハリネズミが元気で活発な時期です。適切な量の餌を与え、運動を促して健康状態を保ちましょう。
・シニア期
3歳を過ぎると老化が進みます。噛む力や歯そのものが衰えてくるので、餌は様子を見ながらふやかしたものを与えた方がよいでしょう。運動能力も落ちてくるため、個体の運動能力に合わせて回し車の撤去など、環境を整えてあげる必要があります。
伸ばす飼育方法は?

・環境を整える
生活環境を整えることが、長生きの一番の秘訣です。ケージ内の温度は常に24~28℃を保ち、湿度は40%前後になるよう調整しましょう。夜行性のハリネズミに合わせて、夜は静かに過ごせる環境を整えてあげることも大切です。ケージは毎日掃除をして衛生を保ち、個体に合わせた餌選びや運動の促しも必要となります。
・年齢に合わせた飼育をする

ハリネズミのライフステージによって、餌の摂取量や運動量、健康状態が大きく変わります。それぞれのステージに合わせた飼育をしなければ、ストレスとなり健康を害する可能性があります。今、自分の飼っているハリネズミがどのステージで何を必要としているか、見分ける力が大切です。
・ストレスをあまり与えない
外的刺激などの影響で、ストレスを受けやすいハリネズミ。光の加減や騒音、急な環境の変化や飼い主の過度なスキンシップなど、気づかないところでハリネズミにとってストレスになっていることがあります。ストレスは心身に悪影響を与え、不調を招く恐れも。なるべくストレスを受けないようストレス要因はなるべく排除し、環境や接し方の見直しをしましょう。
・体調の変化に敏感になる

ハリネズミは鳴いたり表情に出したりして体調不良をアピールすることができません。気づいたときにはもう手遅れだった、ということがないよう、体調の変化には常に気を配りたいですね。怪我はないか、食欲や便の様子、運動量に変わりはないかなど、ほんの些細な変化も見逃さないように毎日健康チェックを行いましょう。
・動物病院を探す
体調不良は一刻を争うときがあります。何かあった場合はすぐに病院に受診できる準備を整えておかなければなりません。大切なのは病院の選び方。ハリネズミは専門に扱っていない動物病院も多いので、近所の動物病院が診てくれるかどうか事前に確認しておきましょう。病院との相性もあるので、健康なうちから病院選びを進めておくと安心です。ネットの口コミや、健康診断を受けたときの病院の対応をチェックするなどして、育てているハリネズミに合うかかりつけ医を決めておくようにしましょう。
温度管理やライフサイクルに応じた飼育したほうがいいです。また、ストレスや健康のチェックなどが重要です。ぜひ長生きして欲しいです。
まとめ
ハリネズミは決して長生きな生き物ではありません。しかし、飼い主のお世話の仕方や環境設定ひとつで健康状態を保ち、寿命を少しでも延ばすことは可能です。正しい飼育法を身につけ、病気のときはすぐに病院に連れていけるよう環境を整えましょう。愛情いっぱいのハリネズミライフをみなさまが送れることを祈っています。