ペットを飼うときに気になる一つが、トイレ事情。ケージの清潔を保つためにも排せつ物の掃除は日々欠かせませんが、果たしてハリネズミはどこでどのように排せつをするのでしょうか?排せつのメカニズムを知り、適切にトイレに促してあげれば、日々のお掃除の手間もグッと減らすことができます。ここでは排せつの基本やトイレを覚えるかについて、また、おすすめのトイレグッズをご紹介します。
トイレとの関係

犬や猫は、トイレトレーニングや、しつけをするなどして教えてあげれば、決まった場所で排せつするようになります。果たして犬や猫のようにトイレを覚えてくれるのでしょうか?答えは「どちらともいえない。」が正解です。しかし、ハリネズミの習性や特徴を生かしてトイレへ誘導してあげることは可能です。よく観察し、適切に促してあげましょう。
どこで排せつする?

ハリネズミは狭いところや隅っこが大好きです。そして、意外ときれい好きのため、寝る場所や餌を食べる場所が汚れることを嫌います。それと初めて見る飼い主は驚いてしまうかもしれませんが、元気に動きながらも排せつをするのです。一体どういうことかというと、ハリネズミは回し車で運動をしている最中に活発に排せつをします。このメカニズムはまだ詳しく解明されていませんが、動くことで腸が活性化されるためか、びっくりするくらいたくさんのうんちを出します。なので朝起きてケージを見ると、あちこちに飛び散った排せつ物に驚愕してしまうなんてことも。これらの習性、特徴から、トイレは寝床や餌場を避けたケージの隅っこに設置するのが適切だとわかりますね。掃除の手間も考えて、回し車周辺にもトイレグッズ対策をした方がよいでしょう。
グッズを準備しよう
設置場所が決まったら、いよいよトイレグッズを用意してあげましょう。まずはトイレ容器です。専用容器を購入するのが無難ですが、なければ100均などで売っている平たいプラスチックケースでも代用できます。その容器は入口に段差があると、ハリネズミが怖がって寄り付かなくなるため、フラットなものを選びましょう。大きさはハリネズミが方向転換を十分にできるくらいの広さがあるものが望ましいです。次にトイレ砂(サンド)を用意します。それを敷いておくと、排せつしたかどうかを目で確認しやすくなります。また、消臭効果も期待できるためケージ内の衛生を保てます。トイレ砂は砂粒が細かすぎず、濡れても固まりにくいものを選ぶのがポイントです。粒が細かいとハリネズミの性器に付着しやすく、固まってしまうとなかなか取れなくなってしまいます。これでは性器に細菌が入り、炎症を起こす原因となってしまうので気をつけましょう。最後に回し車周辺の対策です。回し車周辺は排せつ物が飛び散って汚れてしまう可能性があります。そこで役立つのがペットシーツ。回し車の下に敷いたり、回し車に直接貼りつけることで掃除が楽になります。汚れたら、ペットシーツをはがして捨てるだけなので簡単です。おしっこは、特に色や量の確認がしやすくなるため、ハリネズミの健康状態のチェックにもとても役立つのでおすすめです。
トイレへ促す方法!覚える?

設置しただけで自然とトイレを覚えてくれるハリネズミも中にはいます。しかし大半は自由気ままに排せつをするため、飼い主は少し困りものですね。教え込むことはできなくても、それとなく促すことで覚えてくれる個体もいるので、どうしても覚えてほしい飼い主さんは以下の方法を試してみてください。まず、排せつ物をトイレに置きます。これは、犬や猫のトイレトレーニング法と同じで、においをつけてその場所がトイレだということを印象づけるのです。そして、それ以外の場所にしてしまった排せつ物はすぐに片づけるようにしましょう。これは、他にも排せつ物のにおいがついているとハリネズミが混乱してしまうからです。
様子を見て健康チェック。

ハリネズミは体の不調を積極的に訴えてくる動物ではありません。気づいたときには重症化しているケースも多いので、健康管理を飼い主はしっかり行う必要があります。そこで役立つのが排せつ物のチェックです。体調不良は便や尿に現れることが多いので、トイレの後は必ず状態を確認してあげましょう。便の場合は下痢、血便、緑色の便が異常便として挙げられます。ハリネズミは異常便の出やすい生き物なので、便の異常が見られても食欲があってその他の不調が見られない場合はしばらく様子をみてもよいでしょう。しかし重症化してからでは遅いため、なるべく早めの病院受診をおすすめします。病院へ行くときは、異常便をとっておいて持って行くと診察がスムーズです。ぜひ、ハリネズミを育てましょう。
まとめ
ハリネズミのトイレは無理強いせずに、好きなところでさせてあげるのがベターです。しかし、飼い主の促し一つでケージ内を清潔に保ちましょう。グッズも適切に選んであげましょう。また、トイレへと誘導できる可能性があるので、適切に働きかけてあげましょう。