調べていると、たくさんの種類があることに気がつきます。モリフクロウ、アフリカオオコノハズク……。どれもかわいくて、まじまじと観察してしまいますよね。丸いフォルム、細長いフォルム、耳が長いもの、短いもの……。そこで、ふっと思い出したのが昔読んだ本でした。そこには耳の長いのがミミズクで、短いのがフクロウって書かれていたような・・・。あれ、でもウサギのような耳がついてるウサギフクロウもいます。そもそも鳥の耳ってどんなだったっけ?実家で飼っているオカメインコには穴が開いているだけだったような。これはなぜ……?放ってはおけない疑問!というわけで調べてみました。
違う種類?

最初に結論から言うと、フクロウとミミズクは同じ種類の動物です!えっ?それじゃあどうして違うみたいに言われているの?って思いますよね。どうやら、「古くにどう呼ばれていたか?」、というのと「耳のようなあの羽」が関わってくるようなのです。では、どんなところがちがうのでしょうか?見ていってみましょう!
古い呼び方と耳が違いを分けていた!

古語で「つく」はフクロウのことをさしていました(ちなみに、漢字で書くと「木菟」と書きます)。その中にも、耳のようなものがついている種類がありますよね。「みみ」のついた「つく」から「みみづく」となりました。なるほど!
あの耳のようなものは何?

この耳のようなものですが、実は耳ではないんです。これは羽の一種で、「耳羽(じう)」あるいは「羽角(うかく)」といいます。しかし、残念ながらどういう機能を果たすか、は今のところわかってないみたいですね;;さらに、実際の耳は羽の中に埋もれていて、もこもこっとしたところを開いてみるとみることができます。ネット上の動画をちょっと載せてみたのですが、苦手な人は苦手かも……;;
私はこれを見た時、ピンク色のハエトリグサみたいだなぁと思いました。フクロウを触ったことは何回かあるのですが、もし何も知らずにご対面したら「ひぇっ!」って声をあげてしまいそう。話はそれますが、耳は左右違う位置にあります。違う位置にあることで、より広くの音を拾うことができます。
大きさや寿命の違いは?

フクロウという呼び名のついている種類は、モリフクロウ、メンフクロウ、など。ミミズクという呼び名のついている種類は、スピックスコノハズク、アフリカオオコノハズク、など。

大きさを比べてみると、大型中型小型の違いはあるものの、ほとんど同じような大きさです。また、寿命も上のような違いはあるものの、変わりはないですね。ということは、やっぱり同じ種類なんでしょうか?ほかにどういう判別ができるんだろうと思って、生物学のほうから見てみました!
生物学から見た違い

生物学というと、ちょっと難しい印象があるかもしれませんが、小学校や中学校での理科の中で学んだ生き物などを想像すると親しみを感じられるのではないでしょうか?その生物学の中には、ある動物がどこに所属しているか、といった分類をする分野があります。例えば人間や犬、猫が「哺乳網」に、フクロウやインコが「鳥網」に分類されています。(私はここで、「あれ?哺乳類じゃないの?」と思ったのですが、生物学的には『網』のほうが厳密なのだそうです)。フクロウ、ミミズクともに、「鳥網のフクロウ属」に属しています。なるほどです。どっちも同じ種類なんですね!やっぱり、違うのは呼び名と羽のつきかたで、生物学的には同じ種類のものです。
まとめ

- フクロウとミミズクは生物学的には同じ種類
- 耳のような羽があったということで、違う呼び方になった
- 昔は「つく」と呼ばれていた
いかがでしたか?呼び方が違いますが、同じ種類です。詳しく知ることができて、なんだか嬉しくなってしまいますね。動物園や花鳥園などにいく機会があったら、ぜひみてください。