世界には珍しいネコ科の動物がたくさんいます。ジャガランディもまた、その一種です。英語ではJaguarundi です。ほっそりとした体形で、顔もカワウソやイタチにそっくりです。顔がシュッとしていて細くて可愛いですね。この記事では、
- 生態
- 国内で見られる?
- 見られる場所
についてご紹介します。
生態
黒から茶色、灰色、赤茶などの色で、イタチやカワウソと酷似しています。以前は色によって種類が違うと考えられていましたが、同じ親から2種の経路の子が同時に生まれることもあり、同種と確認されています。からだの特徴は、
- 脚は短いわりに、しっぽは長い
- 頭が小さく、耳は短くて丸い
という猫です。体長に対して足が短いので、胴長短足なところも愛嬌があってかわいいです。顔も細くてかわいいです。
生息地。
主にアメリカ合衆国南西部から中央アメリカ、アルゼンチン北部までの森林や平原に、生息しており、流水のそばの標高の低い草地を好む傾向にあります。大昔はネズミ退治としてジャガランディを用いていただろう…という歴史がありますが、その後飼いならされることはなかったようです。基本は単独行動ですが、つがいで行動することもあります。
繁殖は?
繁殖期は、住む地方によって変化があるものの、北部に住むジャガランディは冬と夏の終わりごろの年2回あります。1回の出産で2~4匹を授かり、妊娠期間は70日前後です。大人になると体に模様はありませんが、赤ちゃんの体には斑紋があります。日本では2000年に東山動植物園で国内初のジャガランディの繁殖に成功しています。
絶滅危惧種?
現在、ジャガランディはアメリカとメキシコで絶滅危惧種に指定されていますが、それほど大幅に減少しているということではありません。環境問題や、森林や河川の開発など自然破壊による生息地の減少により、個体数が減っていると考えられています。
大きさ
ジャガランディの体長は約60cm前後です。体重は約6~8kgほどの小型のネコ科動物です。顔は少しコツメカワウソに似ていますが、ジャガランディのほうがコツメカワウソより一回り大きいです。
餌は?
水中で狩りをする際は、基本的に魚を主に捕食しています。地上では、ウサギなどの小さな哺乳類や昆虫、地上に巣を作る鳥類、カエルを餌としています。水辺で狩りをする姿は、まさしくカワウソのようです。体がしなやかなので、水辺でも抵抗なく泳げます。
泳ぐ猫
木のそばが好きですが高所へ上るのは苦手です。狩りは地上や水辺で行い、泳ぎも得意です。同じネコ科のスナドリネコも泳ぐのが得意な猫です。
鳴き声は?
先ほどの東山動植物園での動画です。
「ニャーニャー」と普通の猫より甲高い鳴き声ですね。可愛いですね。口を大きく開けて、獲物を狙っているのか、威嚇しているのでしょうか?ちょっと怒っているような表情です。
寿命は?
ジャガランディの寿命は、飼育下で12~13年であることが確認されています。野生での実態は分かっていませんが、一般的な猫に比べて少し短めではないかと言われています。
日本の動物園で見ることはできる?
国内では、ジャガランディは1999年~2011年まで、東山動植物園でオス1匹メス1匹が飼育されていました。日本で唯一見れる場所でしたが、2010年~2011年に相次いでつがいで亡くなっています。(享年13歳)。腎不全により亡くなっているので、猫と同じく腎臓系に疾患を持ちやすいのかもしれませんね。猫好きさんのブログなどで紹介されていたり、ファンには愛されていたようです。
見るには?
日本で見ることができないため、珍しいネコ科の動物のように感じますよね。現在はフランス領ギアナのギアナ宇宙センターの周辺での生息が確認されています。また、欧州及びEAZA加盟園では29園で飼育されています。(ドイツのクレーフェルト動物園など)。海外旅行をして、欧米の動物園にいくと、ジャガランディを見ることができます。世界中には、他にもたくさんの種類の珍しい猫がいます。
まとめ
顔が細くて、まるでイタチやカワウソのような愛らしいネコ科動物のジャガランディでした。泳いで、主に魚を食べていました。スペイン語圏の一部の国では「小さなライオン」を意味する「Leoncillo」とも、ジャガランディは呼ばれています。日本では、現在見ることができませんが、またいつの日か日本にやってきてくれるといいですね! ヨーロッパに旅の機会があるかたは、ぜひ、動物園にいって、見てきてくださいね。