生きていたらダチョウよりもはるかにデカかった。
あまりにも巨大すぎることが理由で、他の絶滅した動物の中でも大人気です。
そんな、動物園で見たかったランキングには余裕でトップ5に入る、
巨鳥「ジャイアントモア」の生態、絶滅原因、さらには生存の可能性まで探ってみようと思います。
以外と知らない?
「なんで絶滅したのか?」、「生きてるのか?」という話の前に、生態を見ていくことにしましょう。
以外と知らないことがあるかもですよ。
英語ではGiant moaです。
まずはバカでかさから!
大きさ

ジャイアントモアは、名前の通り「ジャイアント」です。その大きさはなんと・・・背の高さは、
最大3.6メートル
だいたい本田圭佑選手(182センチ)をたてに並べて2人分です。
実際に生きていたら、かなり上を見上げる形ですよ!
ダチョウは大きくてもせいぜい2・3メートルほどなので、その大きさがわかるかと思います。
しかし、メスとオスの大きさが激しく、オスはダチョウと同じくらいの2・3メートルくらいしかなかったみたいです。
メスはオスに比べて1・5倍ほど大きかったんですね。
重さ
残念ながら、重さは鳥類1位ではありません。
それでも、メスは250キロ、オスで90キロほどありました。
メスに比べて、オスは軽すぎですよね。オスは肩身が狭かったことでしょう・・・
体重で第1位は絶滅したエピオルニスという鳥です。
ちなみに最近ではエピオルニスはキリンと同じくらいの体重という研究があります。
卵の大きさ
こちらダチョウの卵になります。↓

本題のジャイアントモアの卵の大きさはというと・・・
全長 24センチ
幅 18センチ
だったそうな。。。ダチョウの卵は全長が18センチほどです。
ダチョウの卵の全長が、ジャイアントモアの卵の幅になると考えればその大きさも納得できますね。
エピオルニスの卵もかなり大きかったです。
生息地

羊とか、オージービーフとかのイメージが強い「ニュージーランド!」
天敵
ジャイアントモアについての情報を調べていくうちに、「天敵がいた!」という情報が。
それは、開翼3メートルにもなるワシ「ハルパゴルニスワシ」がジャイアントモアを襲っていたという情報です。
しかし本当かどうか検証していくうちに、天敵ではないという結論に至りました。
その他
ジャイアントモアは基本的に群れで行動していたと考えられ、餌は基本的に植物食でした。
また、モアは羽に当たる部分が存在していない珍しい鳥類の仲間でした。
ちなみに、ダチョウにも羽の痕跡はあります。
そして、その羽がないというハンデを補うために強靭な足腰を手に入れ、時速50kmで走ることができたとも言われています。
これはウサインボルトでもかなわない早さですね。
ここまで、ジャイアントモアの基本知識をまとめてきましたが、ダチョウっぽくて、ちょっと違うジャイアントモアの特徴が分かってきたと思います。
ここからは絶滅の原因にもなってしまったジャイアントモアの習性を見ていくことにしましょう!
モアのとある習性と絶滅原因とは?
石を飲み込む習性
ジャイアントモアは石を飲み込む習性がありました。
石を飲み込む習性は、鶏などの他の鳥類にも見られ、腸内の消化を助けていました。
その習性を利用しては狩りをしていました。
絶滅!

ジャイアントモアもまた、人間によって滅ぼされた生き物の1つ。
ポリネシアから移住してきた”マオリ族”さんたちが滅ぼしてしまいました。原因は主に2つ。
1、ジャイアントモアの乱獲
多くの絶滅動物が乱獲にあってきました。ジャイアントモアもその1種類。
当時のニュージランドでは大型動物が少なかったので、メインデッシュはジャイアントモアでした。
また、ジャイアントモアは獰猛な性格ではなかったため、より乱獲の対象になりやすかった様子。
ほぼサバイバル環境で、食料を手に入れるのが厳しかったのは分かるけど、目先の利益じゃなく、100年後を見据えて欲しかったなぁ・・・。
家畜にでもしておけば、絶滅はなかったかもですね。
2、森林開拓
未開の地であり、森林がボーボーに生えていたニュージーランドでしたが、侵入したマオリ族による森林開拓、食料調達であっという間に生態系が変化しました。
結果として、多くの動物が絶滅。
ちなみに現在のニュージーランドの森林比率は25%ほどになっているそう。
乱獲と森林開拓によって、モアは一瞬のうちに絶滅へと向かって行きました。
絶滅の時期は諸説ありますが、15世紀以前にはすでに絶滅していた可能性が高いです。
しかし、完全に絶滅したと考えるにはまだ早いのかもしれません。
目撃情報多数!
ニュージーランドでは、ジャイアントモアらしき姿が何度か目撃されています。
目撃情報1、
ジャイアントモアも絶滅後に目撃が相次いでいる動物の一種である。特にジャイアントモアは世界各国で目撃されており、実際に写真を撮られたケースも少なくない。
*引用
目撃情報は多数ある様子。しかし、これらの目撃情報は有力とは言いがたいかもしれません。
というのも、世界各国で目撃されることは考えにくいからです。
いるとしてもニュージーランド国内か、オーストラリア近辺の島々に限られるはず。
さらに、写真を撮ったものはピンボケが多いとのこと。
合成の可能性も高いそうです。
ですから、これらはガセネタの可能性が高そうかな?
目撃情報2、
1993年1月 のパディー=フリーニーら三人による目撃談は興味深く、彼らはその時に撮影したモアらしき鳥のものであるという写真を公開しています。
*引用
この情報、写真に本物が写っていたのなら生存している!ということになりますね。
しかし、写真はピンボケ。
さらには目撃者の中にニュージーランドでのホテル経営者がいたので、ガセだと考えられています。
目撃情報3、
1880年に海岸近くの砂丘にあるブッシュの下で巨大な鳥が横たわっている姿を見たと報告
*引用
ニュージーランドの南側の人があまり踏み込んだことのない場所での目撃情報です。
ニュージーランド内かつ未開地域。
これならちょっとは信憑性がありますよね。
しかし真相は謎のままです。
では、科学者たちの見解はどうでしょうか?生存可能性を探ってみます。
生存可能性
科学者たちの声です。
ジャイアントモアを発表した大英博物館のリチャード・オーエンの論文には、クック海峡の島々には生存する噂がある事を書き加えている。
*引用
なるほどです。
ニュージーランド以外の未開の島々には、ジャイアントモアが生存している可能性があるということですね。
これは、まあまあ有力。
1996年にはオーストラリアの博物学者達による調査が南島で行われていますが「南島には広大な原生林が残されており、ジャイアントモアが生存する可能性を否定できない」と語る学者もいます。
*引用
「ニュージーランドの南島に生息可能性がある。」との見解。
先ほどの3つ目の目撃情報とも場所が一致しているので、可能性は高そう。

これらが今ある有力な手がかりです。
生存している可能性は高そうには思えますが、島の調査などではその姿は確認されてきませんでした。
よって、生きている可能性は限りなく低いです。
しかし絶滅したとも証明されていませんので、森の奥深くで生き延びていることを期待したいですね。
今後も、有力な目撃情報があったら追記したいと思います。