先日、私はマンタについての記事を書いたのですが、そこにおまけとして書いたコバンザメ。

マンタやジンベイザメにもたくさんのコバンザメがくっつくのですが、そもそも彼らは何者なのか。どうやってくっつくかなど素朴な疑問をご紹介したいと思います。

くっついているコバンザメ

水族館などで、大きな魚によく小さい魚がくっついているのを見ると思います。というか、単体で泳いでいる姿、私は見たことがないような。これは頭にある吸盤で吸い付き器用にくっついているのです。

そして、コバンザメという名前からサメの仲間かと思いきや、彼らはスズキの仲間なんだとか。とんだフェイント!まさかのスズキ!シュっとした感じの見た目もサメっぽいですけどね。でもサメのようなあの冷たい目はしてないので、やはりサメではないのですね。

このサメのような見た目と、頭の吸盤が小判のようなので、「コバンザメ」と名付けられました。

どんな動物にくっつく?

彼らは主にどんな動物にくっつくかというと、

・サメ
・カジキ
・ウミガメ
・イルカ
・クジラ
・マンボウ 等

など大きな魚のお腹にぴったりとくっついて海を旅します。

イルカなんかはこの体についたコバンザメがうっとうしくて、ジャンプするなんて考えもあるようです。実際のところイルカのジャンプの本当の意味は分かっていないようですが、一説として。

なんでくっつくの?

さて、コバンザメのことで一番盛り上がるのはここではないでしょうか。なぜくっつくのか。なぜだと思いますか?さて答えはどれでしょうか!

1、なんとなく

2、大きな魚にくっついていると餌が食べられるから

3、敵から身を守るため

答え。全部です。

1のなんとなくは違うだろーと思うかもしれませんが、コバンザメはとても気の弱い魚です。

何かにくっついていると安心するのです。まぁ、なんとなんくというよりかは、安心感ですかね。くっつく相手が見つからない時には岩にくっついたり、ダイバーにくっついたりなんてこともあるようですよ。

私、ダイビング中にコバンザメにくっついてもらったら嬉しくてニヤニヤしてしまうかも。めちゃくちゃレアですよね。サメじゃないと分かったので怖くないし。

また、コバンザメの餌は大きな魚についている寄生虫や、排泄物。そして、食べこぼしです。ですので、くっつかれた方もコバンザメにくっついてもらって、体を綺麗にしてもらっているのですね。

そして、大きな魚に隠れているので敵に襲われることは少ないです。ですが、時にはそのくっついている魚に食べられてしまうなんてことも。

岩にくっついている間の生存率は大幅に下がるそうなので、食べられてしまうかもしれないというリスクを負ってまでも大きな魚にくっついていた方が安全なのですね。

どうやってくっついているの?

頭の吸盤には18-28枚の隔壁があります。

この隔壁は普段後ろ向きに倒れていますが、大きな魚の体表の面に接触すると隔壁は垂直に立ち上がります。この時隔壁と隔壁の間の水圧が周囲の海水の圧力より小さくなり、これによって吸盤は面に吸い付きます。吸い付いたコバンザメを後ろにひくと隔壁の間の水圧はさらに小さくなるので吸盤はさらに強く吸い付きます。

そして反対にコバンザメを前に押すと隔壁がもとの位置に倒れるとともに吸盤内の水圧が上がり、吸盤は面から外れます。

このしくみによって、彼らは自分がくっついた大きな魚などが速く泳いでも振り払われずにすみ、また離れたいときは大きな魚などより少し速く泳ぐだけで簡単に離れることが出来ます。

これはすごいですね!そしてとても便利な仕組み。こんなからくりが隠されているなんて知りませんでした。確かに、吸着力がこのように変化しないと離れることも難しくなるし、ずっとくっついているのも難しいですもんね。コバンザメもよく考えたものだ。

コバンザメの言葉の意味

日本語では「コバンザメのような人」などとコバンザメが使われることがあります。これは上記にご紹介したように、大きな魚にくっついておこぼれをもらうという習性から

権力や勢力のある人にすり寄り、その威を借りたり、利益を得る人間のことを比喩的に使われることがあります。

私はこの言葉知りませんでした。今時の感じだと「スネ夫」と同じ使い方かと個人的には思います。

人に対して使う時はちょっと悪口というか、いい気持ちにはなれない言葉の使い方ですよね。私はこの使い方あまり好きじゃないなー。コバンザメは一生懸命知恵を働かして生きているのです。そして、たまには大きな魚にも利を与えています。(寄生虫を食べてあげる)

それと「コバンザメ商法」という言葉もありまして、これは集客力がある店舗や事業所、観光施設などの近くで商売を行う商法のことを言います。

ちなみに「金魚のフン」という言葉に似ているのかなと思ったのですが、金魚のフンは意味もなく一定の人間の後ろにくっついて歩く状態。だそうです。意味もなくってこわっ!そんな人いるのかな。必ず意味はあるかと思いますが。仲が良いとか、守ってもらいたいとか。

まとめ

コバンザメに焦点を当てることってあまりなかったのですが、いざ色々調べてみると面白く、とても可愛らしいとも思えてきました。健気に頑張って生きている生き物たちが私は大好きです。どの生物も知恵を働かせて、自分に合った方法で生きています。

水族館で見る時には、いつも大きな魚を見ていて横目に入ってきていた感じのコバンザメですが、今度見る時にはしっかり焦点を彼らに当てて見てみたいと思います。