
ネコ科のマヌルネコ(英語ではPallas’s cat)は動物園でも大人気です。別名はモウコヤマネコです。
世界最古の猫ともいわれています。また、毎年4月23日は、国際マヌルネコの日となりました。
マヌルネコの生態や生息域、寿命、世界最古の猫である理由、生息数が減少している原因などについて調べていきます。飼育している動物園についても!
マヌルネコの生態について

マヌルネコの体長は50cm~65cmほど、尾の長さは21cm~31cmほどです。体重は2.5kg~3.5kgです。普通のイエネコよりやや小型で、丸っこく見えます。
全体的に灰色で手足が黄褐色です。腰のあたりには、褐色の横縞があります。尾にも黒い縞があります。
頬にも黒や白の縞があります。そして、丸い耳が低い位置にあります。ここが、マヌルネコのかわいさの理由です。中央アジアの岩場で、草木も低いため、隠れるために、耳の位置も低くなったのでしょう。
夜行性で、昼間は岩場の間で休んでいます。
生息地は?

モンゴルからネパール、インド、イラン、アゼルバイジャンにかけての中央アジアが、マヌルネコの生息域です。その中でも、岩の多い地形のところに住んでいます。
生息地は高地であり、寒冷な場所です。寒冷な場所に生息している猫は、だいたいモフモフです。

餌は?

ネコ科のマヌルネコは小動物を食べます。ネコ目ネコ科だから、あたりまえのことですね。
近年、鉱山開発や工業化により、生息域の小動物も減少しています。
寿命は?

マヌルネコの寿命は、野生では10年前後です。飼育下では12年ほどです。
一般的なイエネコと、それほど寿命は変わりないです。
マヌルネコが世界最古の猫といわれる理由は?

約700万年まえに、ネコ属とベンガルヤマネコ属とに分岐しました。
ネコ属には、イエネコや、あのクロアシネコも含まれます。
ベンガルヤマネコ属はツシマヤマネコやイリオモテヤマネコなどで有名です。
その、ベンガルヤマネコ属の共通の祖先から、約600万年前にマヌルネコが分岐しました。
その約600万年前から、マヌルネコとして存続しているため、現存するネコ科の動物としては、世界最古となります。これが、マヌルネコが「世界最古の猫」と呼ばれる理由です。
共通の祖先をもつベンガルヤマネコ属のベンガルヤマネコについてはこちらも。
マヌルネコのかわいい赤ちゃん
これは、那須どうぶつ王国で誕生したマヌルネコの赤ちゃんの動画です。かなりかわいいです。またマヌルネコの赤ちゃんは飼育員になついているのがよくわかります。
かなりかわいいので、たくさんのマヌルネコの赤ちゃんの動画がアップされています。ぜひ見てみましょう。
日本と、本来の生息地である標高の高い寒冷地とでは気候や環境が違います。そのため、実際は、マヌルネコの飼育や、飼育下での繁殖は難しいです。
下の画像は、子猫のマヌルネコです。

生息数が減少の理由は?マヌルネコは準絶滅危惧種?
中央アジアの鉱山開発や工業化によって、生息域が減少しています。また、同じ理由で、餌となるウサギやリスなどの小動物も減少しています。これらのことが原因で、マヌルネコの生息数は減少しています。
また、温暖化など地球の環境問題のため、中央アジアの寒冷な高地の気候も変動しています。そのこともマヌルネコの生息数が減少する原因の一つです。
そのため、マヌルネコは準絶滅危惧種となっています。
先ほど述べたように、マヌルネコの飼育は難しいです。PICAという機関がサポートし、世界中の動物園が協力し合って、マヌルネコの飼育や繁殖に取り組んでいます。
国際マヌルネコの日

毎年4月23日は「国際マヌルネコの日」となりました。先ほどのPICAという機関が、国際マヌルネコの日を制定しました。
特に、日本で祝日になるということはないです。4月23日はマヌルネコを思い出して、できたら動物園に見に行きたいです。動物園で何かイベントをしてるといいですね。
ペットとして飼育できる?

日本では、個人ではマヌルネコを飼育することはできません。入手などが禁止されています。また、マヌルネコは元々、寒冷な高地に生息しているため、免疫力が低いです。そのため、日本では動物園での飼育も難しいです。
見ることのできる動物園は?

北海道の旭山動物園や、栃木県の那須どうぶつ王国、埼玉県こども動物自然公園、東京都の上野動物園、愛知県の東山動植物園、兵庫県の王子動物園で見ることができます。
近くにお立ち寄りの際は、ぜひマヌルネコに会いに行きましょう。
こちらにも、上野動物園のマヌルネコの画像が、いっぱいあります。上野動物園の無料開園日情報なども!
【カプーノBLOG】上野動物園のマヌルネコ写真撮ってきた!変わった習性の珍しい猫【上野動物園の珍しい猫】
世界中には、ほかにもいろいろな種類の珍しい猫たちがいます。これらのかわいい珍しい猫についてはこちらも。
猫の写真もたくさんあります。
ぜひ見てください。
おわりに
マヌルネコは世界最古の猫でした。
マヌルネコの赤ちゃんの動画も最高にかわいいです。
やはり、開発や工業化などの環境問題のために、マヌルネコの生息数は減少していました。
世界中の動物園が協力しあっているのがよかったです。