汁物の具材や、おろして薬味に使うなど、何かと普段の食卓に欠かせない植物があります。
それは大根です。でも、1本買いして、使い切れないうちに傷んで捨ててしまう・・なんて経験ないですか?
ここでは、上手に丸1本を使いきる上手な保存方法をご紹介します!
また、その生態や季節、旬、花についても!
生態や豆知識

大根抜きでは生活ができない…というほどに昔から食べられていた植物です。明治時代後期では今の3倍は消費していました。お米が貴重だった時はご飯に大根を混ぜたりと、まさに主食になっていたわけです。漬物や煮物にと大根づくしの食事もあったわけですね〜ヘルシーでいいです(^^)
ちなみに大根はビタミンCやカリウム、食物繊維が含まれています。ビタミンCは熱に弱いので、大根おろしにして食べると効率よく摂取することが出来ますよ(^^)その葉っぱは実は緑黄色野菜!栄養の宝庫です!いつも食べている部分は淡色野菜なので、1本で緑黄色野菜と淡色野菜どちらのとる事ができちゃうんですよ〜!すごいですね!(^^)使う場所それぞれに適した調理法で、美味しく栄養も頂いちゃいましょう!
原産地

アブラナ科です。中央アジアや地中海が原産地です。そこから西洋や東洋に広まり、世界中で栽培されるようになりました。英語ではradishです。日本には弥生時代には伝わっていました。日本語ではスズシロと呼ばれることがあります。
味
大根は頭の部分が辛味が少なく、下に行くにつれて辛味が増していきます。頭の部分はサラダなどに向いていて、真ん中の主根と呼ばれる部分は煮込み料理に向いています。

しっぽの部分は歯ごたえがあるので、漬物や味噌汁などが美味しいです(^^)1本で様々な料理を楽しめるなんて凄い野菜ですよね!
匂い

調理して放置しておくと少し臭みがでることがありますが、基本的には、清々しい辛味のある香りです。水分が多いので煮ると水っぽい甘い香りになります。
大きさ

地上の茎は1mほどになります。長さはハツカダイコンのように3cmほどと短いものや、守口大根のように180cmほどと長いものまであります。
普通は60cmほどです。上の写真でも握りこぶし6個分くらいあります。

重さも10g程度のハツカダイコンから、30kg以上になるような桜島大根まであります。
値段

大根一本の重さは約1kgです。季節や相場によりますが、安い時は一本90円ほど、高い時は200円ほどです。冬の旬の時期である12月~2月が安い傾向にあります。
見分け方

寒くなるこの時期にかかせない食材です。生でもよし、煮ても焼いて美味しく食べられるので、主婦にとってはなくてはならない存在です。そんな大根の見分け方を知って、美味しくこの冬を越しましょう。
スーパーに行くと葉つきとそうじゃ無い大根がありますが、葉を落とすのが面倒と葉の付いていない物を選んでいる方はチョット待った!!
葉にはビタミンやミネラルがたくさん含まれており、葉つきの物の方が日持ちも風味もいいです。味噌汁に入れてもいいですし、おかかと炒めれば栄養満点の手作りふりかけも作れます。是非、美味しく活用してください。
そして、肝心の根の部分ですが形のまっすぐで少し丸みの帯びたずんぐり太い物を選びましょう。手に取った時にズシッと重みのあるものが水分がぎゅっと詰まっている証拠です。
次にチェックしたいのが表面の毛穴の少なさです。大きくなる時に水分が少なかったり、土の栄養が足りないとたくさん水分や栄養を得ようとしてひげ根を伸ばします。育つ環境が悪いほどひげ根も多く太くなっていくのです。ひげ根の少ないものを選びましょう。
葉まで美味しく食べるには

上手に大根を使い切るには部位ごとにカットして保存することがポイントです。
部位ごとに食感も違うので、料理によって使い分けしていきましよょう!
大根を買ってきたら、まず葉や茎の部分は切り分けておきます。さらに身を根元、中間、先端と3等分します。
葉の保存方法
それではまずは葉の保存方法からご紹介します。切り取った葉は少ししなる程度に塩茹でにします。塩の目安は水1リットル当たり小さじ1ほどです。茹で終えたら、水切りをし、ポリ袋に入れ保存します。保存期間の目安は冷蔵で1週間、冷凍庫で1ヵ月です。
根の保存方法

肌寒くなってくると美味しいおでん。大好きなのが大根です♪それも冷凍できるって知っていましたか?(^^)冷凍しておけば調理するとき時短にもなるので便利ですよ〜では、ご紹介します♪
等分した大根はそれぞれ、キッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れ冷蔵庫で保存します。キッチンペーパーが乾いたら細かく交換してあげましょう。そうすることにより、鮮度をたもったまま2週間程、冷蔵保存が可能となります。また、ポリ袋には部位ごとに分かるよう目印を付けておくと使う時に便利ですよ。
また、使いかけの大根を冷凍する場合はカット、またはおろして保存することが出来ますよ!
いちょう切りや短冊切りなど、使いやすい状態にしてから冷凍するのが後々楽チンです♪
いちょう切り場合は・・
いちょう切りにしてから固めに下茹でします。そしてざるなどで水気をきって冷ましておき、水分を拭き取ってから冷凍保存袋に重ならないようにいれて冷凍します。解凍はしないでそのまま料理にいれちゃいましょう♪みそ汁、炒め物や煮物にいれると味が染みて美味しいですよ〜
短冊切りの場合は・・
短冊切りの場合は、塩もみをして水気がでてきたら絞っておきます。クッキングペーパーなどで軽くふき取り、使う分だけ小分けにラップして袋にいれます。
大根おろしの場合は・・
大根おろしの冷凍方法は、すりおろして大きめの保存袋にいれて平らにして、金属トレイにのせて冷凍します。凍りかけの時にバキバキと割っておけば、使いたい時に使いたい分だけ使うことができます。
冷凍の場合、どの方法でも1ヶ月ほど保存が可能です!使い切るポイントとしては、保存袋に冷凍した日付を書くようにしましょう。そうすることで使い忘れ防止になりますよ(*^^*)
消化のサポートに効果抜群の大根は、毎日食べたい野菜の1つでですよね。上手に保存出来れば、無理なく食卓にも並べられるので、無駄なく使い切りましょう!
解凍方法
使いたい前日に冷蔵庫で自然解凍です。この方が味も食感も変わらずに解凍できます。短冊切りの大根はサラダや和物に向いていますよ。同じ方法で細切りの大根も冷凍可能です!
時間が無い時は電子レンジの解凍でOKですよ♪これは付け合せや大根のみぞれ煮など使いやすいです(^^)これで1ヶ月保存可能です(^^)
レシピ(作り置き以外)

定番メニューから少し変わったメニューまでご紹介します。大根の皮とツナの炒め物は美味しいのでぜひお試しください(^^)
大根のツナサラダ
○材料○
- 大根 200g
- ツナ缶 1つ
- マヨネーズ 大さじ3
- 塩コショウ 適量
調理方法
- 大根を短冊切りします。
- 大根、ツナ、マヨネーズと塩コショウを混ぜるだけ!
完成です(^^)時間が経つと大根から水気がでてきてしまうので出来たてが一番美味しいですよ〜
大根の皮とツナの炒め物
○材料○
- 大根の皮 剥いた分だけ♪
- 大根の葉っぱ 彩りとして適量
- ツナ缶 1つ
- 麺つゆ 大さじ3
- 砂糖 小さじ1/2
調理方法
- 大根の皮を細かくみじん切りにします。葉っぱも同様に。
- 皮をフライパンで炒めていきます。炒めたらそこに葉っぱも加えます。
- ツナ缶も加えたら麺つゆ砂糖を加えしばらく炒め煮ます。
完成です。これはおでんをした時などに大量の皮がでるので勿体なくて作ります(^^)ご飯のお供にピッタリ!うちの子供も大好きな味です♪
豚バラ大根
○材料○
- 大根 1/2本
- 米のとぎ汁(少しのお米でもOK)
- 豚バラ肉 150g
- しょうが 20gくらい
- ごま油 適量
- 麺つゆ 大さじ4
- 砂糖 小さじ1
- オイスターソース 大さじ1
調理方法
- 大根を3センチくらいの厚さでいちょう切りにします。大きめの鍋に水、米のとぎ汁を入れ下茹でしておきます。
- 豚バラ肉を食べやすい大きさ切ってごま油のひいたフライパンなどで炒めます。
- そこに下茹でした大根を加えさっと炒めたら、麺つゆ、しょうが、砂糖、オイスターソースを加え煮込みます。
- 20分ほど煮込んだら完成です。
下茹でした方が美味しいのでぜひやってみて下さい(^^)
揚げ出し豆腐みぞれ餡かけ
○材料○
- 豆腐 1丁
- 大根おろし 大さじ2
- しょうがチューブ 2せんちくらい
- だし汁 200cc
- みりん 大さじ1
- 醤油 大さじ2
- 片栗粉 大さじ1/2
- 豆腐を水切りしたあと片栗粉を薄くまぶしてフライパンで揚げ焼きにします。
- 鍋にだし汁をいれ、煮立たせたら醤油、みりんをいれて片栗粉で餡を作ります。とろみがでたら大根おろしとしょうがを加え混ぜ合わせます。
- 揚げた豆腐にたっぷり餡をかけたら完成です。
私はしょうがが苦手なので、あまり入れませんが好みで増やしてもいいかもしれません(^^;。豆腐も苦手なのですがこの餡をかければ食べられます♪
旬

春に種まきをして夏に収穫して旬となるものと、秋に種まきをして冬に収穫して旬となる大根があります。辛味大根のように辛いものは夏の方が美味しく、煮物などで甘みを楽しむものは冬の方が美味しいです。
花や季語

大根自体は冬の季語です。
「大根の花」は晩春の季語です。アブラナ科なので春に花が咲きます。白くて小さく、ちょっと紫色が入っていて可愛いです。
花言葉は白いことから「潔白」や、世界中で栽培されていることから「適応力」です。
ここで俳句を一句。
「青い空 大根の花 まわってる」
植物園で見れる?

筑波実験植物園では「はまだいこん」を栽培しており、その紫色っぽい花を見ることができます。水戸市植物公園では大根をスライスして作る「大根むき花」を実演するイベントがあります。
餌として食べる動物はいる?

大根の葉は入手しやすいため、うさぎの餌として与えている動物園や牧場があります。葉っぱの部分をかじって美味しそうに食べます。
草食動物は大根の葉が大好きです。

モルモットの餌としても大根の葉は一般的です。草食であるホシガメも大好物です。
まとめ
大根は葉っぱも根も食べることのできる植物で、緑黄色野菜と淡色野菜を両方一緒に楽しめます。葉っぱはうさぎも大好きです。すりおろしたり、サラダにしたり、煮たり、色々な食べ方がある万能な野菜でした。夏と冬に収穫できますが、夏は辛い物、冬は甘みのあるものでした。サンマの塩焼きと一緒に食べるのも美味しいです。冬はおでんです。大根そのものは冬の季語で、花は晩春の季語でした。