50億から0羽に!?「リョコウバト」の絶滅原因と復活の兆しの真相は?

約100年の間に50億羽から0羽になった生き物がいました。絶滅するはずがないと楽観視されていましたが、この鳥はなぜこんなに急激に絶滅へと向かって行ったのか?どんな生き物だったのかに迫りつつ、リョコウバトの絶滅の原因、そして科学者の復活への奮闘の様子をお届けします。

生態

まず、生態に迫ってみます。100年で50億羽いた鳥が、なぜ一瞬にして絶滅したのかのヒントになるはずです。英語ではPassenger-pigeonです。

寿命

リョコウバトの寿命は10年〜20年です。1800年代にほとんどが消えたため、正確な測定はされていませんが、一般的なハトは10年〜20年です。また、過去の資料に野生のリョコウバトが絶滅してから動物園で飼育されていたものが、8年ほど生きたという記述もあるので、およそそのくらいでしょう。

大きさ

リョコウバトの体長は40センチ。独特の鳴き方をする「キジバト」が30センチほどなので、ハトの仲間としてはやや大型ですね。このちょっと大きめという点が、後に示す「食肉用として乱獲」の原因の一つになったのかもしれません。

習性・生息地

リョコウバトは渡り鳥です。夏場にかけては主にアメリカ5大湖周辺〜ニューヨークに巣を作り、冬場はメキシコへ渡り越冬していました。基本的にアメリカ全土にかけて生息していました。次に特徴を見ていきましょう。

特徴1・群れが多すぎる

リョコウバトはかなり大群の群れを作ったと言います。例えば、止まり木。一度にあまりに多くの鳩が止まるため、重みで木の枝が折れることがあったと言います。また、その止まり木の下に落ちた糞はまるで雪が積もるようだったんだとか。群れの形成に関して、最大22億羽の群れも見られたと言います。恐ろしい数ですね・・・。

特徴2・肉が美味い

肉が美味しいのは、リョコウバトにとっては災難だったようです。高級料理店で出されるほどの肉は、都会でも非常に高価格で取引されていました。ハンターだけでなく、一般人も銃や、棒で狩猟したそうです。一般人でも捕まえやすかったので、そのうち一般人も売り始めたんだとか。

特徴3・育てる卵は1個だけ!

3つ目の特徴は、非常にマイナス要素ですよね。明らかに・・・。なんとリョコウバトは鳩でもあるにかかわらず、1年に1度の産卵、繁殖期に1個の卵しか生まないのです。ワシが少数精鋭で1羽程度育てるのなら分かりますが・・・残念ながらリョコウバトは名前の通りハトです。。。さらに、何を思ったか乱獲をした人間たちはヒナまでも狩りの対象にしたというから驚きです。ヒナとってどうすんだろなぁ?と思いますがね。これら3つが主な特徴でした。ところが、これら3つの特徴がそのまま絶滅の原因となったのです。しかし、原因はこれだけではありませんでした。

絶滅の原因

もちろん先ほど説明した3つの特徴が絶滅の原因になったことは間違いないのですが、さらに追い討ちをかけるかのように他の理由もありました。それは、人間側の進歩によるものです。まず1つ目は、人口の増加。

アメリカの人口増加

確認にはなりますが、アメリカは何百年も前からある国ではありません。というのも、15世紀(だっけ?日本史、世界史でやったやつ)にコロンブスがアメリカを発見して以来、欧米人が住み着いたので、今ほど人口は多くなかったんです。(中国が最初という説あり)なので、人口が増え始めた時にちょうどリョコウバト狩りが始まったのです。さらにもう1つ技術革新の影響もありました。

電報の発明

電報というとイメージが湧きませんが、電話の前駆体?みたいなものです。この発明によって、リョコウバトハンターたちは今どこにいるかの情報をシェアしたそうな。これで、1日中リョコウバトを追い続けられるというわけでした。おそらくそのおかげで、ハンターは金持ちにでもなったのではないでしょうか?

森林伐採

あるあるですよね。開発や伐採のため、生息地や繁殖地が減少しました。詳細はご想像の通り。

原因まとめ

一通り絶滅の原因を検証してきました。まず、群れを作るため、ハンターにとっては絶好の獲物だったこと。次に、肉が非常に美味しく、高級料理店で取引されハンターの狙いの的だったこと。3つ目が、繁殖能力の弱さです。1度減ってしまったリョコウバトはその繁殖能力のなさから、自力で復活することができませんでした。そして、人間が作った原因。1つは、人口の増加。そして、電報の普及、森林伐採です。これら6つが主な原因でした。また、その他の理由として、羽毛を寝具の材料にするために狩られていたということも追加しておきます。リョコウバト最後の1羽、そして復活の真相は!?

最後の1羽

最後の1羽は野生が全滅してから、8年後に死亡しました。これで完全絶滅です。流れとしてはこうです。

1800年→北アメリカ全土で50億羽が生息
1896年→オハイオにて25万羽が生息
1906年→野生絶滅
1908年→飼育下の7羽のみ
1910年→飼育下の1羽のみ
1914年→絶滅
*引用2ch

1890年代にやっと「やばいんじゃね?これ」という空気になったものの、リョコウバト持ち前の「繁殖能力の低さ」さらには密漁により1906年に野生では絶滅。飼育されているリョコウバトの繁殖も試みましたが、今ほど飼育技術は確立されておらず失敗に終わります。結局最後の1羽「マーサ」が老衰で亡くなり、完全に絶滅しました。そんな感じで、年月は過ぎ、現在は絶滅から100年ちょい。リョコウバトは忘れ去られたかと思われましたが・・・しかし!科学者がなにやら動き出しました。

復活へ!

こちらの記事をご覧いただこう。

2012年、科学者のグループがリョコウバトのクローンを作成するプロジェクトを立ち上げた。たとえクローン作成がかなわなくても、遺伝子操作によってリョコウバトの形質を持つ鳥を作成したいと考えている。

*引用:ナショナル ジオグラフィック

なんと、遺伝的に似ているオビオバトの遺伝子を書き換えて、リョコウバトを作ろうという試みです。やり方はというと、書き換えたゲノムをオビオバトの胚(発生初期の個体)に埋め込むというもの。この埋め込まれた成体の次の成体がリョコウバトの形質を受け継ぐはずと考えられています。まだ実行はされていないようだが、なんだかすごいことのような気がする。なぜなら、これができたら理論上、近い種がいる他の生物も蘇らせることができるということだから。まだ研究はこれからのようなので、しっかりと見守っていきたいところです。

まとめ

リョコウバトの大きさや寿命などの生態について説明してきました。リョコウバトは繁殖期に、たった一個しか卵を産まない鳥でした。その割には、アメリカ大陸に50億羽もいました。しかし、電報の発明など、人間のせいで絶滅してしまいました。

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