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鼻がノペノペしている!変なお鼻の絶滅危惧種「サイガ」の生態と大量死に迫る。

サイガは変な鼻を持つ動物として、NHK「ダーウィンが来た!」にも登場しました!みんなブサイクとか言っているけれど、実は絶滅危惧種。その生態を検証します!英語ではSaigaです。旧和名がオオハナレイヨウなので、漢字では大鼻羚羊と書きます。でも、なんでこんなに鼻がノペノペしているんでしょうか?その辺りも含めてチェックしましょう!

生態について

Saigas at a watering place during drinking water at strong heat and drought. 出典:123rf

まずはサイガの気になる鼻について!

鼻の役目。

普通に考えたら、「こんな鼻なんの役に立つの?」と言いたいところですよね。調べるまでは、「動物界でよくある鼻の大きさ比べでもするのか?」と思っていました。しかし、割としっかりとした理由があったんです。それは、吸い込む空気の加湿、加温効果!サイガはカザフスタンや、モンゴル、南ロシアに生息する動物です。そのため、気温は低め。冷たすぎる空気を吸い込んで、体調を壊すかもしれませんでした。そんなある時、「鼻を大きくして冷たすぎる空気を吸い込まないようにしたらいんじゃね?」と思って、あのノペノペの鼻に進化したというわけでした。でも、それだけではありません。あと、2つも効果があるようです。まずは、砂嵐の中でも呼吸をしやすくするためです。サイガが暮らす地域はサバンナ地帯。砂などを吸い込まないように、鼻が発達したことが研究で明らかにされました。もう一つは、求愛時に鼻で大きな音を出すためです。サイガの鼻は大きな音が出るようです。それで、他のオスとメスの奪い合いをするんだとか。下の方で解説しますが、その争いで負けたオスは、残念な結果に・・・。もしかしたら、鼻がノペっとしている人は鼻で吸い込む空気を暖めているのかもしれませんね。(ギャグ)。

生息地

Panorama of a beautiful landscape with mountain ranges in Kazakhstan.
Panorama of a beautiful landscape with mountain ranges in Kazakhstan. 出典:PIXTA

先ほど述べた通り、カザフスタンや、モンゴル、ロシア南部が生息地です。寒帯にあるステップなどの草原で生息しています。

大きさは?

  • オス 体長120〜170cm。重さ30~70kg。
  • メス 体長110〜120cm。重さ20~40kg。
Wild female Saiga antelope or Saiga tatarica in steppe. Federal nature reserve Mekletinskii, Kalmykia, Russia. 出典:123rf

オスの大きさが違いすぎではないか?と疑いたくなりますが、wikiではこのような表記でした。ですからサイガは個体によって大きさがかなり違ってくる種類だと思われます。身長が190cmの男もいれば、150cm台の男もいるのと同じですね。

Wild male Saiga antelope or Saiga tatarica in steppe. Federal nature reserve Mekletinskii, Kalmykia, Russia. 出典:123rf

鼻が長くて、角も大きいですね。

特徴

サイガの特徴としては、めちゃくちゃ走るスピードが速いことが挙げられます。なんと、あの顔で時速80kmのスピードが出るんだとか。しかも、移動距離も1日で120kmも移動することもあるらしいです。

餌。

Close up of male saiga antelope or Saiga tatarica drinks water. 出典:123rf

また、サイガは見ての通り草食です。草や木の葉などを餌として食べます。季節によって食べ物を求め大移動しますが、その時は大きな群れを作ります。移動するときは鼻を地面に近づけながら走るらしいです。原因は不明。

寿命

In savannah, steppe, prairie a herd of saigas is grazed. This is part of the largest herd of saigas in the world. Saigak – a cloven-hoofed mammal from the subfamily of these antelopes. 出典:123rf

サイガの寿命は10〜12年だそうです。やや短命な動物ですね。個人的に動物寿命は15年が平均だと見ているので。

習性。

一夫多妻制です。5〜50頭のメスとオスが一緒になるとのこと。負けたオスはというと・・・残念ながらひとりぼっち(>_<)。日本は一夫一妻制なので、こういうことは起こりにくいですが、たまーにぼっちの人や、一夫多妻制?(浮気のこと)の人がいるようです。特に後者の方はやめたほうが良さそう。この習性は寿命が縮みそうですね。しかし、そんなサイガですが、結構深刻な問題を抱えています。

絶滅危惧種

CRとはなんぞや?と思うかもしれないが、EWは野生絶滅の表記。ということは?そう、CRとは絶滅寸前あるいは深刻な危機を示しているのです。もはや、「変な鼻の動物!」なんて笑って見れる日がなくなってしまうかも知れないんでござる。(なぜか「ござる」を入れたかった。)さらに、追い打ちをかけるように最近こんな事件も起きました。2015年春に起こった。なんと、中央アジアに生息している全サイガのうち半数以上が、なんらかの伝染病となって大量死してしまいました。今の所、広がらないことを祈るだけのようですが、絶滅へかなり近づいてしまったかもしれないということ。

大学での研究は?

ロンドンにあるRoyal Veterinary大学(王立獣医科大学)の研究では、

地球温暖化の高温多湿により「Pasteurella multocida」という細菌が活性化したことが、生息数減少の原因とわかってきています。

ひとまずは収まったものの、絶滅の脅威はまだまだあります。

絶滅の可能性。

Wild male Saiga antelope or Saiga tatarica in steppe. Federal nature reserve Mekletinskii, Kalmykia, Russia. 出典:123rf

過去にサイガはもっとひどい絶滅危機に瀕していましたが、(生き残りが約1000頭)、そこから20万頭に回復。そして現在は5万頭ほどという状態です。保護団体によって、なんとか頭数は回復しつつあるようですが、人の乱獲もあり絶滅の可能性は捨てきれないようです。今後に関しては、同じような伝染病が起こらないことを祈ること。そして、乱獲を地球温暖化を防ぐことが第一目標です。ドードーやリョコウバト、ステラーカイギュウのように絶滅しては困りますね。

日本の動物園にいる?

サイガはごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い動物となっており、希少なため、日本国内の動物園では飼育していません。カザフスタンでサイガを飼育している様子のネット動画です。

子供のサイガが懐いていて、飼育員の腕を舐めたりして可愛いですね。どうしても見たいという方は、カザフスタンやロシアに見に行くしかありません。

ペットにできる?

サイガは動物園にもいないため、飼育方法もわからないです。また、サイガは寒冷で乾燥した気候を好みます。もし、日本の温暖で湿った気候で飼育すると、先ほどの「Pasteurella multocida」という細菌が活性化してしまいます。そのため、国内でペットにできません。ぜひ中央アジアに海外旅行をして見に行きましょう。

ブサイク度はいかに?画像集

トップ画像もかなりのブサカワ動物だったけれど、まず最初にブサイク度を検証します。

・一番ブサイクなサイガ

Wild Saiga antelope or Saiga tatarica in steppe. 出典:123rf

ネットにある画像の中で、個人的にこいつが一番ブサカワ動物でしたね。笑。まぁ、かわいいとは言い難いです。次!

View of cute small moulting Saiga antelope or Saiga tatarica resting on ground. 出典:123rf

普通にかわいい。やっぱり赤ちゃんはどんな動物でもかわいいんですね。結果、サイガは物によっては結構ブサカワ動物なのもいるという結果になりました。

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