ネコ科の動物といえば、雑食や肉食で、どう猛なイメージがある動物も少なくありませんよね。
スナドリネコ、「漁り猫」と意味されているだけあって、魚や甲殻類の狩りが得意です。
この記事では、
- 生態
- ペットとして飼育できる?
- 国内で見るには?
について、ご紹介します。
生態

ネコ科でも小型な動物で、スリランカやインド、インドシナなどに生息しています。
低地の湿地帯や沼地、河川の周辺などに主に姿を見せます。
特に魚を好んで食べるため、水辺が近いところを好むようです。
ヒョウのような特徴的な黒斑がなんともゴージャス。
東部から首あたりまでは黒い筋が入っていて、一見、家猫のような柄です。
よく間違われやすいのがスナネコ。
スナネコは、かなり小柄で、砂漠に生息します。
見た目は全然違いますが、名前が似ているので間違われやすいようです。
スナドリネコはベンガルヤマネコ属です。

英語ではFishing-Catです。
ベンガルヤマネコとは似ていますね。
ネコ科の動物といえば、爪が自由に出し入れできるイメージがありますが、スナドリネコは爪を自由に引っ込めることができません。
イリオモテヤマネコやチーターも同様の特徴をもっています。
大きさ

家猫に比べれば体つきは大きいです。
大きい個体だと体長80㎝、体重14kgになるものもいます。
他の動物と比較すると、最強動物のラーテルよりやや重いです。
餌は?

主に魚類や、ザリガニ、貝などの甲殻類、カエルを特に好んで食べます。
水辺や岩の上や岸部などにひそみ、獲物に狙いを定めると、舞足で素早く、すくって捕食します。
また、スナドリネコは陸上でもネズミや小鳥などの小動物を餌として捕食します。
泳ぐ猫

泳ぎも得意で、浸水し、水の中で狩りを行うこともあります。
これがスナドリネコの名前の由来です。泳ぐ猫です。
しかし、深いところを泳ぐのは好きではありません。
ジャガランディも泳ぐのが得意です。
寿命は?

野生での寿命は、まだ詳しく解明されていません。
人に飼育された状態であれば、スナドリネコは10年ほど生きるという報告があります。
生息地は?

スナドリネコには2亜種あり、
- スマトラ島~東南アジア、インド周辺にかけて生息
- ジャワ島やバリ島に生息
元々はパキスタンやベトナム、マレーシアでも生息していたが、湿地や河川などの開発によって、生息環境が減ってきています。
絶滅危惧種

河川の工事や水質汚染などにより、昨今では獲物となる魚も減少しており、スナドリネコの生息数も激減しています。
そのため、絶滅危惧種としてレッドリストに指定されています。
ベンガルヤマネコ属は、環境問題や開発などにより、生息域が減少しているということが共通しています。
地球の環境問題などにより絶滅の危機となっている動物たちはたくさんいます。
鳴き声
このインターネット上の動画では東山動植物園のスナドリネコが登場しています。
「ニャニャニャニャニャー。」と連続して鳴いています。
独特な鳴き声です。
ネコだけど…犬?!といった具合で、リズミカルに鳴いています。
お話しているのでしょうか?かまってほしい気持ちでしょうか。
大きく口を開けてあくびをしています。

迫力ありますね。
なつく?

元々性格が荒い一面をもっており、人の飼育下でもヒョウを襲ったという記録があります。そのため人には懐きづらいです。
ペットにできる?

荒々しい性格的にもペットとすることは難しいです。
また、絶滅危惧種として登録されているため、日本でペットにすることは不可能でしょう。
平均個体は8kg程度なので、家猫よりやや大きめとなり、性格が荒くなければ飼えないこともなさそうですが…。設備としても陸地と河川など広大な敷地が必要です。
日本の動物園で見ることはできる?

スナドリネコは動物園よりも水族館で飼育されていることが多いようです。
水の展示が多い水族館ではひと際目立つ存在になりそうですよね!
日本では、
- 三重県 鳥羽水族館「奇跡の森」内
- 兵庫県 神戸どうぶつ王国「熱帯の湿地」内
で見ることができます。
鳥羽水族館では、つり橋を渡って滝の裏をくぐったり、森の中を探検しているような体験もでき、大変人気なスポットです。
他にも、動物園や水族館でしか見ることのできない珍しい猫たちがいます。
まとめ

スナドリネコは、見た目は結構ゴージャスで凛々しい印象がある猫です。
基本、水が苦手なネコ科の動物には珍しく、泳いで捕食するのはすごく新鮮ですね!
絶滅危惧種に登録されており、生息地も狭まってきていることから、将来的には見られなくなってしまうかもしれません。
そのため、国内での個人でペットとしての飼育はできませんでした。
その捕食の様子や、泳いでいる姿が見たい人はぜひ、鳥羽水族館や神戸どうぶつ王国に足を運んでみてくださいね!