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“黒い悪魔”「タスマニアデビル」まとめ。悪魔のくせにかわいいぞ!

2016年に多摩動物公園にやってきたことで、タスマニアデビルは一躍人気者になりました。「黒い悪魔」とも呼ばれており、一見怖そうな動物ですが、その生態はどんなものなのでしょうか?絶滅も心配されています。では、なんで悪魔と呼ばれているのか?その辺りも含めて迫ります。

生態

the tasmania devil has black fur with pink ears and sharp teeth. 出典:123rf

タスマニアデビルはフクロネコ科です。別名はフクロアナグマです。その名前の由来は、悪魔のような鳴き声から来ているようです。英語ではTasmanian-Devilです。

生息地。

オーストラリアのタスマニア島にのみ生息しています。かつては、タスマニアタイガー(フクロオオカミ)と同様オーストラリア全土に生息していましたが、野犬オオカミ「ディンゴ」の出現で滅び、タスマニア島にのみ生息するだけとなりました。

大きさ

Tasmanian devil running in the wild among trees and bushes. 出典:123rf

タスマニアデビルは、尾を含めないで、体長50〜60cm。なので尾(20〜30cm)を含めると70〜90cmですね。オスメスでは大きさが少し違っていて、

  • オス 10〜12kg。
  • メス 6〜8kg。

中くらいの大きさの動物ですね。

食生活、餌。

肉系の食べ物であればなんでも食べ、食べる量は力士並み!なんと、1日に自分の体重の15〜40パーセントもの食事を食べるとか。仮に20パーセント食べるとすると、60キロの人が12キロ食べる計算です。もはや力士以上ですね(笑)。自分よりも2~3倍大きなウォンバットまで捕獲して餌として食べることもあります。

寿命

Sarcophilus harrisii known as Tasmanian devil in Australia. 出典:123rf

タスマニアデビルの寿命は5〜6年です。飼育下では6〜8年と言われます。やや短命といったところ。ですが、野生のタスマニアデビルより、飼育下の方がいくらか長生きします。あとは、個体差で寿命の長さが変わります。

実はお腹に袋がある有袋類。

以外と知られていないことですが、タスマニアデビルはカンガルー、コアラなどと同じ有袋類です。別名のフクロアナグマからもわかります。袋は後ろ向きについていて、走った時や穴を掘り返す時に土が袋の中に入らないようになっているそう。袋の中で子育てをするので、袋の中身を大事にしているんですね。しかし、その袋の中で子育てをします!オーストラリアに生息し、同じ有袋類でフクロネコ科のフクロネコもいます。

子育て。

タスマニアデビルはカンガルーなどど同じく、大量に米粒ほどの未熟な子供を産みます。産まれてから4ヶ月ほどは袋の中で育ち、体重200gほどに成長し、ちゃんとした形になった頃に袋から出ます。それからさらに3ヶ月ほど、授乳されながら掘った巣の中で過ごします。そしてそれから3ヶ月ほどしてやっと独り立ち。約10ヶ月の子育てでした。こんな感じで大人になるのにも一苦労です。

性格

Tasmanian devil sunbathing at midday in the Bonorong Wildlife Sanctuary, Tasmania. 出典:123rf

基本的に単独行動で、特にタスマニアデビル同士はあまり仲良くはなりません。また、自分よりも大きな生き物にはあまり近づきません。ここまででも他の動物との違いが際立ちます。

Animal keeper holding a tasmanian devil at Trowunna sanctuary in Tasmania, Australia. 出典:123rf

飼育員に懐いていて、その肩にリラックスして乗っています。

行動や鳴き声

このネット上の映像の1分15秒くらいからタスマニアデビルの鳴き声を聞くことができます。歩き方にも注目!

なんだか、ちっちゃいクマって感じです。「ウキャーウキャー」と、かわいらしい鳴き声ですね。怖い鳴き声というほどではありませんよね。頑張って絞り出しているような声がまた可愛らしさも感じさせます。でももし、夜中にこの声が聞こえたとしたら不気味かも?

足と爪。

足は前足よりも後ろ足の方が短くなっています。そのせいで、ミニチュア版クマのようなあの走り方になるらしいです。また、四肢に鋭い爪が生えています。これは、巣穴を掘るためのものです。大人になると見ての通りずんぐり体型になるので、木には登れませんが、子供時代は木登りもできるみたいです。確かに多くの人もきっと子供時代は身軽だったのでしょう・・・。

強靭な顎。

the Tasmanian devil is a black and white marsupial with sharp teeth. 出典:123rf

顎の力は半端なく、体の大きさに対する顎の噛む力が哺乳類界で最強なのです。かわいいからってくれぐれも、あまり近づかないようにしたいところです。

絶滅の危機!大学での研究は?

出典:PIXTA

「絶滅なんて大げさじゃないの?」と思ったそこのあなた。意外にもそうではないんです。タスマニア大学によると野生のタスマニアデビルが絶滅するのはほぼ確実と言われているのです。けっこうやばいですよね。ディンゴの出現でオーストラリア全土にいたタスマニアデビルがタスマニア島に住むのみになったことは前述しました。1936年にまず、そのディンゴのために、フクロオオカミが絶滅。「あれっ?フクロオオカミを見れなくなったぞ・・・。」とやっと気づいた人々は、これはいかんということでタスマニアデビルのことに気づきます。ディンゴの影響に気づきました。これで、ひとまず安心と思いきや・・・さらにもう一つの出来事が起こったのです。タスマニアデビルの間でDFTDが流行しました。それはなかなか治らないようです。

絶滅危惧種の理由。

非常に残念ですが、人が持ち込んだキツネが繁殖し、規模拡大を続けているのです。これは、既に示したディンゴが現れた時と同じ現象です。キツネによって生態系が変わってしまったタスマニア島では、いずれタスマニアデビルは絶滅することになります。でも、現在の野生では厳しい状況でも、なんとか絶滅を防ぐことは可能かもしれません。同じタスマニア島に有袋類のタスマニアタイガー(フクロオオカミ)も生息していました。しかし、絶滅してしまいました。

生息数の回復について。

大学や動物園、自然公園を巻き込んで、人工飼育を行ったりと様々なことをしています。生息数の回復と、環境の整備を進めてほしいものです。

ペットにできる?

タスマニアデビルは絶滅危惧種に指定されています。また、タスマニア島での生息数も非常に少ないです。そのため、ペットにすることができません。もし、飼育したとしても、肉食で、先ほど述べた通り、大量の餌を食べるため、餌代が大変なことになるでしょう。

日本の動物園にいる?

当然、オーストラリアの動物園では見ることができますが、遠すぎて、行くことが現実的ではありません。国内ではというと、多摩動物公園でタスマニアデビルを見ることができます!そういうわけで、見に行きました。常に餌を求めて走り回っていて、活発でした。

オスとメスのつがいということで子供誕生に期待大ですが、ひとまず元気にいて欲しいですね。

かわいい画像。

まずはその可愛さから!大きな岩の上に、ちょこんと座っています。

Tasmanian Devil in Tasmania Australia. 出典:123rf

こちらを見ているつぶらな瞳が可愛いです。

「ふぁ〜〜〜。ねむいぞ」。赤ちゃん。

出典:shutterstock

赤ちゃんですぞ!悪魔と呼ばれている割には、かなりかわいい動物ですよね。

まとめ

国内では多摩動物公園で見ることができました。赤ちゃんも可愛いですね。タスマニアデビルは絶滅危惧種でした。今後も見守ってあげましょう!